【特集・目次】深掘り!自動運転×データ

生成データの種類やストレージに求められる性能は?





日本では2020年、緊急時以外はシステムに全ての運転を委ねる「自動運転レベル3(条件付き運転自動化)」がいよいよ解禁される。自動運転時代の到来は、もう遠い未来の話ではない。

従来の自動車の運転操作は、人間の五感や脳によって行われていた。それが自動運転時代になると、五感がセンサー、脳が「AI」に取って代わるため、無人運転においては「データこそ全て」と言っても過言ではないだろう。

特集「深掘り!自動運転×データ」では、さまざまな視点から「自動運転とデータ」について考察する。実際に生成されるデータの種類や、「データ収集装置」としての自動運転タクシーの可能性のほか、データを保存する車載ストレージに求められる性能などについても触れる。

■第1回:自動運転車のデータ生成「1日767TB」説 そのワケは?

実用化と普及が徐々に近づいてきた感を受ける自動運転車。LiDARやカメラなど各種センサーが目の役割を担い、AI(人工知能)が脳の役割を担う。必要な情報は5G(第5世代移動通信システム)をはじめとした通信システムでやり取りする。その過程で生み出されるデータ量は、想像を超えたものになるだろう。

米インテルの試算によると、自動運転車は1日当たり4テラバイトのデータを生み出すという。ネットに対応した航空機が5テラバイトということを踏まえると、いかに膨大な量かを察することができるだろう。

また、米調査会社のGartner(ガートナー)によると、自動運転化されたコネクテッドカー1台あたりのデータトラフィック量は、年間280ペタバイトを超えるという。1日に換算すると767テラバイト超という並外れた数字だ。

正確な値は実用化が進むまで定かにはならないが、膨大なデータ量に上ることだけは間違いのない事実だ。では、自動運転車においてどのようなデータが生成され、どのように活用されるのか。今回はデータに着目し、テラバイト級のデータ量の謎に迫ってみよう。

■第2回:桜前線も計測!”データ収集装置”としての自動運転タクシー

道路情報や交通情報をはじめ、さまざまなデータを生成・収集・解析しながら性能を発揮する自動運転。自動運転車がデータを生み出し、データが自動運転車を走らせると言っても過言ではないほどのデータマシンだ。

このデータマシンたる自動運転車が収集する情報は、自動運転に向けたものだけではない。全国各地を走行する車両から得られる情報は、モビリティ分野をはじめさまざまな分野に活用できる。

そこで今回は、全国各地で真っ先に普及し、比較的広い範囲を走行することが予想される自動運転タクシーなどを想定し、どのようなデータを収集できるかを考えてみた。

■第3回:自動運転車の最先端データストレージに求められる8つの性能

さまざまなデータが次々と生成される自動運転。各種データの蓄積や分析、削除を繰り返すことで一定水準以上の精度を保持し、安全な走行を実現する。

その膨大なデータ処理には、タイムラグを極限まで抑え、幾度もの書き換え作業に耐える耐久性など、さまざまな条件を満たした高性能なストレージが求められることになる。

今回は、自動運転に利用されるストレージに求められる条件について考えてみよう。

■第4回:【対談】自動運転実現の鍵は「車載ストレージ」の進化にあり!

自動運転関連の開発競争が激化している。既に海外では自動運転タクシーの商用サービスも始まり、日本では自動運転レベル3(条件付き運転自動化)も解禁される。

自動運転を成立させるためには、自動運転ソフトウェアやセンサーの開発も求められるが、最近特に重要度の高さが注目されているのが、自動運転に関連するさまざまなデータを保存するためのストレージだ。自動運転車は従来の自動車とは桁違いのデータを日々生成・通信するからだ。

そこで特集「深掘り!自動運転×データ」の第4回目は、「自動運転×データ」「自動運転×車載ストレージ」という切り口で行った対談企画の内容をお届けする。

対談にご登場頂くのは、半導体メモリー大手の米ウエスタンデジタルの車載用ストレージ部門でマーケティングディレクターを務めるラッセル・ルーベン氏と、埼玉工業大学で自動運転開発に関わる渡部大志教授。業界の最前線で活躍する両氏が語ったこととは?

■第5回:自動運転車と「情報銀行」の意外な関係性

インターネット社会の到来から早20数年が経過したが、近い将来、「情報銀行」の仕組みによって、データ流通の環境が大きく変わるかもしれない。

IoT技術の進展により、さまざまなモノがインターネットを通じてつながる時代が訪れたが、気になるのが個人情報や行動履歴などの流通だ。こうしたデータの流通の安全性を高めるとともに、効果的な流通を促進する仕組みが情報銀行だ。

この情報銀行の仕組みは将来、多くのデータを生成・活用する自動運転領域でも導入される可能性があることをご存じだろうか。

自動運転における数々の公益的なデータやパーソナルデータは、情報銀行の仕組みを活用することで、より効果的なビッグデータとしての価値やパーソナルデータとしての価値を生み出すからだ。

■第6回:自動運転の安全安心の鍵は「乗員のリアルタイムデータ」にあり

自動運転開発において重要視されるデータとして真っ先に思いつくのは何だろうか。各種センサーが収集する道路環境全般にわたるデータを頭に浮かべる方が多いと思われるが、では、安全性を確保するために重要なデータと言えば何を浮かべるか。

同様に外部センサー類のデータが多く挙がるものと思われるが、もう一つ重要なデータがある。車内における乗員のリアルタイムデータだ。自動運転の根幹を担う外部情報と、乗客などの状況を逐一データ化した内部情報を合わせることで、自動運転の「安全度」や「安心度」は飛躍的に向上する。

そのために自動運転車が把握すべき乗員のリアルタイムデータにはどのようなものがあるのか、いくつか例を挙げてみよう。

■第7回:【対談】車載ストレージ、タクシーのデータビジネス下支え!

車両から集めたデータを使ったビジネスモデルが昨今注目を集めつつある。自動車がネットワークとつながる時代になり、車載センサーなどから集めた情報をクラウドなどに集積していけば、そのデータの二次利用で新たな付加価値を生み出すことが可能になってくるからだ。

こうした事業に取り組んでいるのが、900万ダウンロードの実績を有するタクシー配車アプリの最大手JapanTaxiだ。タクシーが取得する道沿いの情報や花粉の飛散状況などのデータの活用に向け「JapanTaxi Data Platform」を立ち上げ、将来は自動運転タクシーにセンサーを搭載することも視野に入れる。

そこで今回はこうしたデータ活用ビジネスに取り組むJapanTaxiと、そのデータの保存に欠かせない車載ストレージを販売する米半導体メモリー大手ウエスタンデジタルとの対談の模様をお届けする。

JapanTaxi側からは最高技術責任者(CTO)の岩田和宏氏、ウエスタンデジタル側からは車載用ストレージ部門のマーケティングディレクターであるラッセル・ルーベン氏にご登場いただく。

■第8回:自動運転、車載機器の最重要5パーツをピックアップ!

日本神話に「三種の神器」という宝器がある。これが転義され、1950年代には電気冷蔵庫、電気洗濯機、テレビが家電における三種の神器と呼ばれるようになり、急速な普及を見せた。2000年代には、デジタルカメラ、DVDレコーダー、薄型大型テレビが新・三種の神器となったようである。

では、自動車における三種の神器は何だろうか。近年では、ETCやカーナビに加え、ドライブレコーダーやADAS(先進運転支援システム)なども候補に挙がりそうだ。数年後には、バーチャルキーシステムも候補に挙がっているかもしれない。車載機器やシステムが多様化し、新たな神器が次々と求められる時代が到来しているようだ。

では、さらに将来の話となるが自動運転においてはどうか。今回は、自動運転車への搭載が求められる車載機器のベスト5を選定し、それぞれの役割について紹介していこう。

■第9回:AI自動運転用地図データ、どこまで作製は進んでいる?

自動運転の開発といえば、車両に搭載される技術に注目が集まりがちだが、自動運転を縁の下から支えるデジタルインフラ「高精度3次元地図」の開発も国内では一つの区切りを迎え、次の段階に入りつつあるようだ。

自動運転システムが利用する次世代カーナビとなる高精度3次元地図やダイナミックマップとはどのようなものか。おさらいも含め、開発各社の最新の動向に迫ってみよう。

■第10回:自動運転車、ハッカーからどう守る?

コネクテッドカーの普及が始まり、自動車が「つながるクルマ」となってさまざまな機能を提供し始めている。各車両のコネクテッド化が前提となる自動運転の実用化が本格化すれば、道路上はつながるクルマで埋め尽くされることになるだろう。

このコネクテッド化に伴い、重要性を増すのがセキュリティ対策だ。悪意あるハッカーが自動運転車を標的にした場合、その損害は情報や金銭に留まらず、人命も危険にさらされることになる。

自動運転車におけるコネクテッド化の危険性はどのように潜んでいるのか。また、ハッカーから守るためにはどのような対策が必要なのかを解説していこう。

■第11回:改ざん阻止!自動運転業界がブロックチェーン導入を歓迎すべき理由

仮想通貨の流行とともに脚光を浴びたブロックチェーン技術。仮想通貨ブームが落ち着いてからもなおその技術に注目が集まっている。

自動車業界でも自動運転やコネクテッドカーの普及を見越してブロックチェーンを活用する取り組みが進められており、トヨタの北米開発拠点TRIや独フォルクスワーゲン、BMW、ダイムラーなどがそれぞれ研究を重ねているほか、2018年にはブロックチェーン技術を未来のモビリティに生かすための共同事業体「MOBI (mobility open blockchain initiative)」が設立され、世界各地の自動車メーカーや関連企業などが参加している。

各社が研究を進めるブロックチェーン技術。自動車業界・自動運転業界への導入について、その可能性を探ってみよう。

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