【目次】「トヨタ×自動運転」特集

100年に一度の大変革に立ち向かうための戦略とは?



いま自動車業界は100年に一度の変革期の真っ直中にいる——。トヨタ自動車の豊田章男社長はこの数年、何度もこうした趣旨のフレーズを口にしてきた。CASEという単語に集約される「コネクテッド」「自動運転」「サービス/シェアリング」「電動化」。この各領域でいままさに革新が起きようとしている。







特集「トヨタ×自動運転」では、トヨタの自動運転の取り組みに主軸を起きつつ、コネクテッドやMaaSなどに関する同社の最新の動きを包括的にまとめた記事を集約していく。トヨタの将来を見通す上での参考にして頂ければ幸いだ。

■【自動運転ラボ白書】必読!「トヨタの自動運転戦略 全解説」

自動運転ラボはこのほど、トヨタをはじめグループ各社の次世代に向けた取り組みを精査し、自動運転ラボが入手した独自情報も盛り込んだ自動運転ラボ白書「トヨタの自動運転戦略 全解説」をまとめた。

今回まとめた白書は「自動運転ラボ白書「トヨタの自動運転戦略 全解説」ダウンロードフォーム」から入手することが可能だ。

■トヨタの自動運転戦略を徹底解説!2020年代に起こす大変革とは?
東京モーターショー2019の会場で報道機関など向けにスピーチする豊田章男社長=出典:トヨタプレスリリース

世界の自動車販売において、独VW(フォルクス・ワーゲン)グループやルノー・日産・三菱アライアンスと首位を争うトヨタ自動車。リーディングカンパニーの1社として長年業界をけん引してきた実績は、確かな信頼や技術力を築き上げてきた。

同社のブランドは今後も揺るぎないものと思われるが、自動運転社会を見据えた再編が進む業界において、その地位はどのように変わっていくのか。

長く続いてきた自動車を製造するメーカーの時代はまもなく終わりを告げ、自動運転や新たな移動サービスをはじめとした次世代モビリティの時代が幕を開けようとしている。

これからの時代、トヨタはどのような信念を貫き、またどのように変化していくのか。トヨタをはじめグループ各社の次世代に向けた取り組みを精査し、自動運転ラボが入手した独自情報も紹介しながら、トヨタの「今」と「今後」を見ていこう。

■「トヨタ×CASE」最新の取り組み&戦略まとめ 自動運転、コネクテッド…

自動車業界でCASEの波がスタンダードとなりつつある。C(コネクテッド)、A(自動運転)、S(シェアリング・サービス)、E(電動化)の頭文字をとった造語で、それぞれの領域が研究開発の柱となり、これらの技術やサービスが融合して未来のモビリティ業界を形成する。

日本が世界に誇る自動車メーカーのトヨタも早くからCASEを意識した事業展開を進め、自動車製造企業からモビリティカンパニーへの進化を図っている。

そこで今回は、トヨタのCASE各領域における最新の動向をまとめてみた。

■トヨタのe-Palette(イーパレット)とは?多目的自動運転EV、MaaS向けなどに
e-Palette=出典:トヨタプレスリリース

次世代のモビリティの在り方を象徴するモデルとして、トヨタ自動車が2018年に発表した「e-Palette」。転換期を迎えつつある自動車社会において同社の命運を握る「カギ」と言っても過言ではない存在で、無限の可能性を秘めたコンセプトモデルとしてさまざまな活用方法が各所で模索されている。

既に世界中の企業からe-Paletteに関する問い合わせもトヨタに寄せられているようだ。トヨタの新時代の武器の一つとも言えるe-Paletteの全貌を探ってみた。

■トヨタの運転支援技術「ガーディアン」とは? 自動運転機能なの?
出典:トヨタ自動車プレスリリース

2019年1月に米ラスベガスで開催されたCES 2019で、Toyota Research Institute(TRI)のギル・プラット最高経営責任者(CEO)が非常に興味深いスピーチを行った。同社が開発を進める安全運転支援システム「ガーディアン(Guardian)」に深く言及し、展望の一端を語ったのだ。

トヨタの自動運転開発に対するアプローチは、単に自律走行可能な車両を開発するのではなく、「ショーファー(自動運転)」と「ガーディアン(高度安全運転支援)」と名付けた2種類のモードに焦点をあて、ドライバーと機械が一体となるようなシステム開発をはじめ、交通環境との調和を含めた安全な運転環境の構築を目指している。

他社への提供も視野に入れているという「ガーディアン」についてその全貌を明らかにすべく、TRIの開発状況に迫ってみよう。

■トヨタの自動運転システム「ショーファー」を徹底解剖!どんな技術?
出典:トヨタ社プレスリリース

トヨタ自動車の自動運転開発におけるキーワード「ショーファー(自動運転)」と「ガーディアン(高度安全運転支援)」。トヨタはこの二つのアプローチ方法により、自動運転システム技術やドライバーの能力、運転環境の難しさという三つに大別した研究分野で開発を進めている。

日本ではややなじみが薄い言葉かもしれないが、トヨタがショーファーに込める理念は、自動運転に対するトヨタの考え方そのものだ。今回はこのショーファーに焦点を当て、同社の自動運転開発に迫っていく。

■トヨタの自動運転領域における投資まとめ
2019年3月期の決算発表を行う豊田章男社長=出典:トヨタ自動車公式動画

国内で初めて売上高が30兆円を超えたトヨタ自動車。2018年度の新車販売台数も過去最高を記録し、一見順風満帆に思えるが、10年先を見通せないのが今の自動車業界。変革のはざまにある業界において、トヨタは未来に向けどのように取り組んでいるのか。

その一つのカギとなるのが「投資」だ。今回は、投資の観点からトヨタの成長戦略にアプローチしてみた。

■トヨタのAutono-MaaS事業とは? 自動運転車でモビリティサービス
2018年10月のソフトバンクとの共同記者会見に臨む豊田章男社長=出典:トヨタ自動車プレスリリース

近年、MaaS(Mobility as a Service)を意識した戦略を強めているトヨタ自動車。豊田章男社長は、2018年5月発表の決算説明会の席で「自動車をつくる会社からモビリティ・カンパニーにモデルチェンジする」と宣言しており、今後もこの傾向は続くものと思われる。

この近年の動きを象徴するかのように、2018年以降「Autono-MaaS」という言葉が耳目に触れるようになってきた。トヨタが言う「Autono-MaaS」とは何か。そしてどのような取り組みを行っているかを調べてみた。

■「トヨタ×オリンピック」!登場する自動運転技術や低速EV、ロボットまとめ
出典:トヨタ公式YouTube動画

オリンピック・パラリンピックのワールドワイドパートナーを務めるトヨタ自動車は2019年7月、ワールドワイドパートナーを務める2020東京五輪におけるサポート体制を次々と発表した。持ち前の先端技術を生かした数々のロボットや自動運転車などを投入し、移動サービスを中心に同大会をバックアップする。

特に、自動運転関連技術のお披露目には注目が集まりそうだ。かつて1964年に開催された東京五輪が日本の技術やインフラの転機になったように、東京2020大会を新たなモビリティ社会への転機にしていこうといった水面下の意向が感じられる。

開幕まで1年を切った2020東京五輪。トヨタはどのような技術を投入し、大会をサポートするとともに未来への展望を示すのか。トヨタと五輪との関係をはじめ、提供予定のモビリティやロボットを一つひとつ紹介していく。

■トヨタの先鋭部隊!次世代モビリティサービスに挑む組織は?
使用画像の出典:トヨタプレスリリース

自動運転をはじめとする次世代モビリティ開発や次世代モビリティサービスの実装に本腰を入れるトヨタグループ。「e-Palette(イー・パレット)」に代表される自動運転モビリティサービス車両の開発や、MaaSアプリ「my route(マイ・ルート)」の展開など、従来の自動車メーカーの垣根を超えた事業展開を加速している印象だ。

この記事では、トヨタグループにおいて次世代モビリティ・サービスの展開・実現に挑む各組織の取り組みについて解説していく。

■【過去特集】トヨタ第二の創業 章男社長の覚悟と必勝戦術 トヨタ自動車特集まとめ—AI自動運転・コネクテッド・IT

世界のトヨタ——。100年後もその呼称で呼ばれ続けるため、トヨタ自動車が自動運転の熾烈な開発競争に立ち向かっている。IT企業なども自動運転開発に乗り出し、スタートアップ企業も世界各国で次々と先進的な技術を生み出す中、トヨタは決して慢心せず、トヨタ方式という初心も忘れずに日進月歩その技術力を高めている。

第11代・豊田章男社長の2018年3月期決算発表でのスピーチは、その一言一言に自動運転にかける覚悟がにじみ出ていた。「まさに未知の世界での生死を賭けた闘いが始まっている」。章男社長は執行部の体制にも早々に改革の手を加え、世界と戦う準備は既に整った。

特集「トヨタ 第二の創業」では、4回連載でトヨタ自動車の戦略に迫る。トヨタの中枢は今何を考え、世界で何をしているのか。

トヨタ第二の創業(1)第11代社長、豊田章男62歳と夢の自動運転 トヨタ自動車特集—AI自動運転・コネクテッド・IT

「100年に1度の大変革期を勝ち抜く」―—。トヨタ自動車の2018年3月期決算発表の場で、豊田章男社長が力を込めた。章男社長が言う変革期とは何か。トヨタはこの100年に1度の戦いをどのように戦...

トヨタ第二の創業(2)初心に返る 研究に巨額予算、原価低減が鍵 トヨタ自動車特集—AI自動運転・コネクテッド・IT

100年に1度の大変革期に立ち向かうトヨタ自動車。技術開発への投資に力を注ぐ一方で、肥大化するコストや無駄を抑えるため「トヨタの真骨頂はTPS(トヨタ生産方式)と原価低減」と足元を見つめ直し、...

トヨタ第二の創業(3)新生トヨタで「つながる車」 AIで提携網拡大 トヨタ自動車特集—AI自動運転・コネクテッド・IT

100年に1度の大変革期を迎えているトヨタ自動車。連載1回目は豊田章男社長の戦略に重点を置き、連載2回目では戦略の重点要素であるTPS(トヨタ生産方式)や研究開発について掲載してきた。これらを...

トヨタ第二の創業(4)虎視眈々…全世界に広がる研究開発拠点 トヨタ自動車特集—AI自動運転・コネクテッド・IT

トヨタ自動車の先進技術を支えるR&D(研究開発)拠点。世界各地にさまざまなR&D拠点が設けられているが、その中でも自動運転技術に携わる拠点は日本国内に2カ所、北米に5カ所、欧州...

>> 特集目次

>> 【自動運転ラボ白書】必読!「トヨタの自動運転戦略 全解説」

>> トヨタの自動運転戦略を徹底解説!2020年代に起こす大変革とは?

>> 「トヨタ×CASE」最新の取り組み&戦略まとめ 自動運転、コネクテッド…

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>> トヨタの自動運転システム「ショーファー」を徹底解剖!どんな技術?

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