
イチロー氏、日米野球殿堂入りの次はWoven City入りか?――日本とアメリカのプロ野球で大活躍したイチロー氏は、2024年から豊田章男会長の「会長付特別補佐」を務めている。
MLB(メジャーリーグベースボール)の殿堂入りが決定した2025年1月には、章男会長からイチロー氏へのメッセージが発表された。社内規定により「表彰状と3万円分の商品券」を手渡すほか、「世紀の偉業にふさわしい世紀の現物支給」を考えているという。
「世紀」から、トヨタの最高級セダン「センチュリー」が贈呈されるのでは――といった見方が強いが、副賞的にWoven Cityの居住特権を付与する――というのもアリではないだろうか。
イチロー氏×Woven Cityの効果は、おそらく絶大だ。フェーズ1オープンを迎え、広報面の充実も図らなければならない今、こうした広告塔の存在が必須ではないだろうか。
イチロー氏とトヨタ(章男会長)の関係をベースに、Woven Cityの広告塔について考察していこう。
記事の目次
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■章男会長とイチロー氏の関係
2024年に章男会長付特別補佐に就任
章男会長とイチロー氏の出会いは、2014年にさかのぼる。知人を介して集まった会食で出会ったという。当時、章男会長は社長であり、イチロー氏は現役だ。二人は一気に親交を深め、翌年の東京モーターショーのトヨタプレスブリーフィングにイチロー氏が登壇するなど、プライベートを超えた付き合いが続いているようだ。トヨタの入社式でスピーチを頼まれたこともあるようだ。
2024年1月22日には、イチロー氏が章男会長付特別補佐に就任した。イチロー氏のプロとしての姿勢や功績、チャレンジ精神などを高く評価し、オファーしたようだ。辞令交付後、センチュリーでイチロー氏のルーツを巡る旅に出て、キャッチボールなども楽しんでいる。
殿堂入りを祝し「世紀の現物支給」を検討
イチロー氏の待遇や職務内容は不明だが、それからちょうど1年後の2025年1月22日、日米殿堂入りを果たしたイチロー氏へ、章男会長が新聞紙面を通じて手紙を送った。
イチロー氏のアメリカ野球殿堂入りを「世紀の偉業」と評する一方、トヨタの内部規定では「業務内外を問わず全国規模の受賞の場合、所属の本部長より表彰」「労いとして表彰状と商品券3万円分を渡す」と定められている。
イチロー氏の功績に対しこれでいいのか?との思いがあるが、次回出社した際に自ら表彰状と3万円分の商品券を渡すこと、そして世紀の偉業にふさわしい「世紀の現物支給」を考えておく――といった主旨だ。
この世紀の現物支給は、おそらくセンチュリーではないか――といった憶測が話題となった記憶も新しい。
トヨタ自身も、手紙を取り上げたトヨタイムズのX投稿をリポストしながら「豊田章男会長付特別補佐のイチローさん おめでとうございます! 世紀の現物支給!?」とコメントしている。「世紀の現物支給」は、やはりポイントとなっているようだ。
コメント欄には、「世紀(Century)の現物支給か……」「なるほど。。。朝から悩んでいてようやく謎が解けました」「現物支給、車かな?だけどイチローに乗ってもらうんじゃセンチュリーやLXとかのレベルじゃないとインパクトに欠けますよね、、、?」「報奨はイチロー氏をイメージした新型スポーツカーの開発はどうでしょう?車名は「51」。かっこいい呼び名を考えなきゃ」――など、さまざまな声が寄せられている。
Woven Cityの居住権もあり?
さて、ここからが本題だ。章男会長からイチロー氏に対し、何かしらのプレゼントがあることは間違いない。センチュリーが実際に贈られる可能性も高いだろう。
しかし、イチロー氏の能力とブランド力、そして会長付特別補佐という肩書を考慮した場合、Woven Cityでの活動を視野に入れるのも面白いのではないだろうか。
Woven Cityを「世紀を代表する発明の場」と捉えれば、章男会長が言う「世紀の現物支給」から外れない。Woven City内の住まいを「現物支給」するのだ。
表彰の一環としてWoven Cityの居住特権を付与するとともに、会長付特別補佐の任務としてWoven Cityの広告塔に就けば最高だ。
イチロー氏は2020年、トヨタの新入社員向けのメッセージの中で、「トヨタがWoven Cityという新しい街を作るというニュースを見て、僕は章男社長がトヨタと言う会社のバッティングフォームを変えようとしていると思った。さらに前進するためには、常に新しいチャレンジが必要」と独特の言い回しで評している。
イチロー氏のチャレンジ精神は、Woven Cityとマッチする。思考をめぐらせ理論を構築していくことにも優れており、未知の技術やサービスに対してもウィーバーズとして好奇心を持って楽しみながら接し、本質に迫っていくことができるのではないだろうか。
イチロー氏は過去にもトヨタのCMに起用されたことがあるが、今度はWoven Cityの広告塔として、Woven Cityそのものの紹介をはじめ、そこで行われている各種実証を体験し、トヨタイムズでレポートする――となれば、アクセス数は爆増するかもしれない。
アメリカ在住のため頻繁にWoven Cityに出入りするのは難しいかもしれないが、トヨタとイチロー氏とのビジネスとしては十分アリではないだろうか。
白鵬氏も章男会長と親交深く
スポーツ関係では、元横綱の白鵬氏も面白い。トヨタは相撲の実業団チームを持つなどアマチュア相撲への理解が深く、また名古屋場所の関係から角界との縁も強い。白鵬氏が籍を置いていた宮城野部屋に自社所有のスポーツセンターを提供しており、章男会長と白鵬氏は現役時代から親交があったという。2025年6月には、アマチュア相撲を統括する日本相撲連盟の会長に章男会長が就任している。
一方、白鵬氏はすったもんだで日本相撲協会を退職し、世界相撲グランドスラム構想などアマチュアの世界で相撲の世界普及促進を図る計画を発表した。白鵬氏は神輿に乗せられているだけ……といった懸念する声も聞こえてくるが、章男会長は変わらず支援していく意向を示している。
この白鵬氏をWoven Cityに起用するのも一案ではないだろうか。日本とモンゴルで培った独自の文化・観念は、予想もつかないセレンディピティの誘発に資する。既成概念を打ち破るのにもってこいだ。
マツコ・デラックス氏の起用も?
角界ではなく、芸能界からはマツコ・デラックス氏の起用も面白そうだ。マツコ氏も章男会長と親交があり、トヨタのCMに出演したこともある。
日本自動車工業会主催のJAPAN MOBILITY SHOW 2023大反省会でも、長丁場に渡って章男会長とのトークショーを繰り広げている。
トヨタイムズも2025年5月、マツコ氏を頼っている。オウンドメディアとして何をすればよいかアドバイスを受ける……という体でCMに出演してもらったようだ。ある意味、トヨタからの絶大な信頼を得ていると言える。
歯に衣着せず、良いものは良い、悪いものは悪いと口にできるキャラクターは貴重だ。その指摘も的確でウィットに富んでいる。マツコ氏がWoven Cityに住み込み、毎日の出来事をリポートする――となれば、興味を惹かれないだろうか。
■Woven Cityに関するトピック
フェーズ1オフィシャルローンチは2025年9月25日
Woven Cityは2020年1月、CES2020で初めて発表された。静岡県裾野市に位置するトヨタ自動車東日本の東富士工場の跡地70.8万平方メートルを活用し、自動運転技術やMaaS、ロボット、AI(などの検証・実験を行う実証都市「コネクティッド・シティ」を一から構築する――といった内容だ。
敷地内には、自動運転モビリティ用の道と歩行者用の道、歩行者とスピードが遅いパーソナルモビリティが共存する道の3種類を独自設計し、これらの道を網の目のように織り込んで街区を形成していく。地下にも物流ネットワーク用途に特化した第4の経路を設置する。
モビリティの意味の再定義を試みるトヨタが、ヒト、モノ、情報、エネルギーを動かし、モビリティの常識に挑み続ける場として、未来のモビリティへの想いを共有する多様な仲間とともにさまざまなモビリティを生み出すべく開発した「街の形をしたテストコース」だ。
基本的な都市構造を備えた独自設計のまちで、異業種含めた多くの企業の参画のもと、さまざまな実証を行っていく。細かい点は変更されているが大筋は変わっておらず、まずフェーズ1として4万7000平方メートル分の造成地で2025年9月に実証を開始する。
インベンターズには19社が決定
研究開発パートナーとなる「インベンターズ」には、ダイキン工業、ダイドードリンコ、日清食品、UCCジャパン、増進会ホールディングス、インターステラテクノロジズ、共立製薬とトヨタグループ各社の計19社が決定している。
コーヒーの潜在価値の実証(UCCジャパン)、教育分野の最新テクノロジーを活かした実証(増進会ホールディングス)、エンジン製造能力の強化(インターステラテクノロジズ)、ペットと人の共生環境(共立製薬)――など、非常に多岐に及ぶ実証が予定されている。
【参考】インベンターズについては「トヨタWoven City、ホリエモンが「居住特権」獲得か」も参照。
ウィーバーズの一般募集は2026年以降
一方、Woven Cityの住民やビジターは「ウィーバーズ」と呼ばれ、各社の実証に能動的に協力する。当初はトヨタ関係者やその家族に限られるが徐々に拡大し、一般募集も行っていく計画だ。フェーズ1では360人規模を予定している。
ここに、イチロー氏や白鵬氏、マツコ・デラックス氏などが加われば大いに盛り上がることは間違いない。住民として常駐するのは難しいものと思われるが、別荘のような感覚でたまに来訪し、実証に参加したり普通に生活したり……といった感じでWoven Cityに関わるのだ。想像しただけでわくわく感が伝わってこないだろうか?
【参考】ウィーバーズについては「トヨタWoven Cityに住むため「正攻法&裏技」8選」も参照。
オープン控え広告塔が重要に
今のところ、Woven Cityに広告塔は存在しない。BtoBがメインで、当初はグローバル目線だったためか公式ホームページも(日本人的には)見づらかった。プレスリリースは、BtoBなのかBtoCなのかよくわからないものも多かった。
近年はブラッシュアップされたが、フェーズ1オープンを迎えるにあたり、BtoB(インベンターズ向け)やBtoC(ウィーバーズ向け)双方を意識しつつ、広報面にもしっかりと力を入れていかなければならない。
だからこそ、イチロー氏や白鵬氏、マツコ・デラックス氏といった有名人を起用し、広告塔として活躍してもらうのだ。通り一遍の広告塔ではなく、思い思いにWoven City内でリポートしてもらうような自由度の高い広告塔だ。
たまたま章男会長と縁のあるこの3人であれば、筋書きは必要ない。各々の個性・感性を生かし、思うが儘にWoven Cityを体験してもらえば結果はついてくるものと思われる。
トヨタイムズ案件になるかもしれず、もしかしたら水面下で話が進んでいる可能性もあるのではないだろうか。ただ、同メディアでは初期に大抜擢した香川照之編集長が黒歴史化した過去もある。看板を背負う器とモラルが求められるため、人選にはセンシティブになっていることも考えられそうだ。
■【まとめ】イチロー氏の宣伝効果は莫大
「世紀の現物支給」にWoven Cityの居住権……というのはこじつけだが、広告塔としてイチロー氏らを起用し、Woven Cityを体験してもらう宣伝効果は非常に大きいものと思われる。
オウンドメディアによる内側からの宣伝のみならず、第三者目線の広報があってこそWoven Cityの魅力は伝播していくのではないだろうか。
Woven CityやトヨタイムズはどのようなPR戦略でオープンに臨むのか。その動向に注目したい。
【参考】関連記事としては「トヨタの自動運転技術、すでに「テスラ超え」か ”実はレベル高い”との声多数」も参照。