着々と社会実装の域を広げる自動運転。数年前に各国企業が発表した目算からは遅れているものの、じわりじわりと技術を向上させ、実証や実用化の波はしっかりと押し寄せている。
2024年は各国でどのような動きがあるのか。業界展望に触れていく。
記事の目次
■アメリカ
自動運転タクシー、GoogleとGMに次ぐ有力企業はどこか
グーグル系Waymoが世界で初めて自動運転タクシーを商用化して丸5年が経過した。無人の自動運転タクシー実現からも4年が過ぎている。この間、追随したのはGM傘下のCruiseのみで、そのCruiseも2023年10月の人身事故でカリフォルニア州当局から無人走行ライセンスを停止され、自主的に他州を含め自動運転サービスを停止している。
ハードルが高い無人自動運転タクシーだが、2024年中に動きがありそうだ。Cruiseは1つの都市に集中して自動運転サービスを再開する見込みで、再びWaymoの後を追いかける。
3番手候補筆頭はMotionalだ。米Aptivと韓国ヒョンデの合弁で、ネバダ州ラスベガスを中心にセーフティドライバー付きの自動運転タクシーサービスを展開している。
IONIQ 5ベースの自動運転車は量産体制に入っており、2024年に米国内で商用サービスの一部として導入する予定としている。
Aptiv時代からの経験は豊富で、順当にいけば先行2社に次ぐ無人サービス提供企業となりそうだ。
その他の候補としては、米Aurora Innovationや中国勢などが挙げられる。Aurora Innovationは自動運転トラックに注力しているイメージが強いが、提携するトヨタのAutono-MaaS車両「シエナ」に自動運転システムを統合済みで、2024年にUberのプラットフォームに投入する計画を明かしている。実証状況などのリリースが発表されていないのが気がかりだが、予定通り進めば3番手争いに加わってくるだろう。
中国系のAutoXやWeRideも候補に挙がる。中国内での実績はWaymoクラスで、それぞれ起業当初からカリフォルニア州に拠点を設け、無人走行ライセンスも取得している。交通環境の違いと米中間の経済紛争をクリアすれば、瞬く間にサービスインする実力を有している。
【参考】自動運転タクシーについては「自動運転タクシーとは?(2023年最新版)」も参照。
自動運転タクシーとは?(2023年最新版) https://t.co/tn6ni0wSwN @jidountenlab #自動運転 #タクシー
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いよいよテスラがレベル3を実現するのか
日本やドイツで実用化済みの自動運転レベル3。米国ではメルセデス・ベンツが2024年初頭に提供開始することとなっており、着実に市場は広がっているようだ。
BMWやボルボ・カーズなどの欧州勢も米国市場を狙っている。制限速度を満たすことが前提となるが、広大な国土を誇る米国ではレベル3によるアイズオフ運転の需要は高いものと思われ、各社の動向に注目が集まるところだ。
米国勢ではGMやフォードもそろそろ具体的な動きを見せそうだが、EV(電気自動車)大手テスラの動向も気になるところだ。同社を率いるイーロン・マスクCEO(最高経営責任者)は毎年のように「今年中には自動運転が実現する」旨発信しているが、そろそろ有言実行されてもおかしくはない。
同社は、有料ソフトウェア「FSD(Full Self-Driving)」ベータ版を介して膨大な量の走行データを収集しており、それをもとにADAS(先進運転支援システム)含む自動運転技術の向上を図っている。近年FSDの対象エリアは世界に大きく拡大しており、収集データ量はおそらく世界トップクラスだ。
マスク氏の狙いはレベル5実現にあるが、その過程としてレベル3を実装し、ソフトウェアアップデートで機能を向上させていく戦略を採用する可能性は高い。
同社の技術は、ADASのレベル2としては高度な域に達している。安全性・確実性をもう一段高め、かつ一部道路に限定すれば2024年中のレベル3実現も夢ではないものと思われる。マスク氏は限定条件を嫌いそうだが、他社の動向を踏まえ戦略転換することに期待したい。
【参考】テスラの動向については「テスラに隠し機能「イーロンモード」!?有名ハッカーが暴露」も参照。
テスラに隠し機能「イーロンモード」!?有名ハッカーが暴露 https://t.co/SPUKOu6MRF @jidountenlab #テスラ #ハッカー
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) June 23, 2023
ライドシェアの「ギグワーカー不要化」進むか
配車サービス大手のUber Technologies。世界1万超の都市でサービスを提供しているライドシェアの代名詞と言える存在だ。
このUberが配車プラットフォームに自動運転車の導入を開始した。Waymoとの提携のもと、一部エリアで自動運転車の利用を可能にしたのだ。
両社は2023年5月、複数年にわたる戦略的パートナーシップを発表し、Waymoの自動運転車による配送やタクシーサービスをUberのプラットフォームから利用可能にすると発表した。同年10月、アリゾナ州フェニックスでUberアプリを通じたサービス提供がスタートした。
Uberアプリで配車リクエストすると、Waymoの無人車両が利用可能な場合にその車両への乗車を確認するオプションが表示されるようになった。
位置付けとしてはタクシーサービスだが、こうした無人サービスはタクシーやライドシェアといった各種サービスの垣根を越えた存在となる。ドライバーという存在がなくなれば、タクシーとライドシェアの区別は基本的になくなるためだ。
こうした無人サービスの登場により、ライドシェア需要が減退していくことが予想される。良くも悪くも個性豊かなギグワーカードライバーに比べ、自動運転車は一律のサービスを提供する。普及が進めば料金も有人車両に比べ格安になることが期待される。
UberとWaymoの両社は、カリフォルニア州などWaymoがサービス提供しているエリアに提携を拡大していく方針だ。無人車両の増加とともに有人ライドシェアの需要が減退し、ギグワーカーが徐々に不要になっていく可能性が高そうだ。
【参考】UberとWaymoの提携については「ついにUberが自動運転タクシー展開!Google製車両を採用、業界の大本命に」も参照。
Uberは自動運転タクシーサービスを開始した。アプリを通じてGoogle系Waymoの自動運転タクシーの配車が可能になった。Google陣営と提携したことで、自動運転タクシーの大本命に踊り出た。#自動運転
ついにUberが自動運転タクシー展開!Google製車両を採用 https://t.co/juljT8caBk @jidountenlab
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■日本
「2024年度に一般道20カ所以上で通年運行」を実現できるか
2025年度をめどに50カ所、2027年度に100カ所以上の自動運転サービス実装を目標に掲げる日本政府。2024年度には、社会実装につながる一般道での通年運行事業を20カ所以上に倍増するとともに、全ての都道府県での実証計画・運行を目指す方針だ。
国土交通省によると、「社会実装につながる一般道での通年運行事業」は、2023年度中に福井県永平寺町をはじめ北海道上士幌町、茨城県日立市、茨城県境町、千葉県横芝光町、東京都大田区、新潟県弥彦村、石川県小松市、愛知県日進市、岐阜県岐阜市、三重県多気町、愛媛県伊予市、沖縄県北谷町で実施予定という。
現行レベル2運行であっても、将来的な無人走行導入を前提に継続的に取り組んでいる地域が対象となる。この取り組みを2024年度中に20カ所以上に増加させる計画だ。
これまでに取り組んできた道の駅ベースの実証なども本腰を入れれば、おそらく2024年度中の目標は達成できるものと思われる。BOLDLYやティアフォーといった民間プレーヤーも取り組みをより強化していくことが予想される。
ただし、この計画で行くと「2025年度をめどに50カ所」の自動運転サービスは、レベル2込みの数字となることは避けられない。
こうした目標とは別に、無人のレベル4実装エリアに関する目標も掲げてはどうだろうか。自動運転サービスの実装に関しては、その方がリアルな数字となることは言うまでもない。2025年度に10カ所程度でも本物の自動運転サービスが実現すれば、それは大きな前進と言えるのではないだろうか。
【参考】政府目標については「自動運転、2024年度に一般道20カ所以上で通年運行 政府目標」も参照。
自動運転、2024年度に一般道20カ所以上で通年運行 政府目標 | 自動運転ラボ https://t.co/Aawj1axACt @jidountenlab
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) December 27, 2023
自動運転シャトルは海外勢に押され続けるのか
自動運転サービス実装を目指した取り組みが各地で進められている日本。民間では、仏Nanya製の「ARMA」を用いたBOLDLYなどの活躍が目立つ。
茨城県境町や北海道上士幌町、愛知県日進市、岐阜県岐阜市、羽田イノベーションシティなど、BOLDLY絡みの自動運転サービスはARMAかエストニアのAuve Tech製「MiCa」が使用されている。ARMAを開発した仏Navyaは2023年からマクニカの合弁GAUSSIN MACNICA MOBILITYが事業を引き継いでいるが、位置付けとしては外国産となる。目立つ動きを見せている取り組みは、ほぼ全て外国製なのだ。
国産の代表格としては、福井県永平寺町など国主導の取り組みでヤマハ発動機製のゴルフカーをベースにした自動運転車両が挙げられるが、磁気マーカーを使用するやや特殊な自動運転システムのため、汎用性の点で劣る。
海外勢に押され気味の自動運転バス・シャトルだが、ティアフォーや先進モビリティのシステムを搭載した車両による実証も増加している。ティアフォーは量産向けのプラットフォームを発表するなど事業を加速しており、国産自動運転車による巻き返しに期待したいところだ。
【参考】BOLDLYの取り組みについては「外車の自動運転EVバス、羽田で2車種展開!BOLDLYが発表」も参照。
【参考】ティアフォーの取り組みについては「ティアフォー、「自動運転レベル4」EVの量産開始へ」も参照。
ティアフォー、「自動運転レベル4」EVの量産開始へ https://t.co/W2CKl8qpkv @jidountenlab #ティアフォー #自動運転
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) June 27, 2023
トヨタ・日産のレベル3発表はあるのか?
ホンダがレベル3を搭載した新型レジェンドを限定発売(2021年3月)してから間もなく丸3年を迎える。ホンダに次いでレベル3を市場投入したメルセデス・ベンツは、ドイツに続き北米市場での展開も開始した。
BMWも2024年春にドイツ市場へレベル3を投入する計画を正式発表するなど、各社が足並みをそろえ始めている印象だ。そろそろトヨタや日産に動きが出てもおかしくはない状況だ。
日産は過去、ハンズオフが可能な高度レベル2(レベル2+)を早期に市場投入するなど、ADASや自動運転技術の実装に積極的な姿勢を見せていた。高精度3次元地図もすでに利用経験がある。経営余力が試されるところだが、レベル3導入に踏み切ってもおかしくはないだろう。
一方のトヨタは未だマイペースを貫いており、新車発表の度にレベル3実装が注目されるものの肩透かし状態が続いている。
現行のレベル3のビジネス性は低いものの、データ収集などの観点を踏まえ将来的な自動運転技術の開発を見通せば非常に有用な技術となる。佐藤恒治氏による新体制がどのような判断を下すのか、要注目だ。
【参考】トヨタの動向については「ついに2024年、トヨタが「自動運転レベル3」で沈黙破るのか」も参照。
ついに2024年、トヨタが「自動運転レベル3」で沈黙破るのか | 自動運転ラボ https://t.co/xwfTSg38Om @jidountenlab
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) December 22, 2023
米中のような「都心部&無人」タクシーは実現する?
自動運転バスの開発は比較的盛んだが、自動運転タクシー実装に向けた取り組みは米中勢に後れを取る日本。実装を見越した継続的な取り組みが待ち遠しいところだ。
国内では、ホンダがGM・Cruiseとともに2026年初頭に東京都内でサービスを開始する計画を発表した。ティアフォー勢は当初計画では2022年以降に事業化するとしていた。
ティアフォーは、アクセルとともに開発した自動運転専用システムオンチップでの実証を成功させるなど、着実に技術の向上を図っている。運転席無人状態での実証などもすでに行っており、今後、どのタイミングで混在空間における車内無人走行に着手できるかがカギを握る。
ホンダ勢は自動運転車両・システムとも基礎部分は完成しているものと思われ、今後ブラッシュアップを図りながら日本仕様を確立させていくことになりそうだ。
米国内でのCruiseの自動運転タクシー事業に波乱があったものの、日本勢と比較すれば大きく先行していることに違いはない。2024年中に公道実証を本格化させるものと思われるが、どの段階まで進むことができるか。要注目だ。
【参考】自動運転タクシーについては「自動運転タクシー、日本第1号は「米国から7年遅れ」濃厚に 最短で2026年か」も参照。
自動運転タクシー、日本第1号は「米国から7年遅れ」濃厚に 最短で2026年か | 自動運転ラボ https://t.co/uwh9qCJftt @jidountenlab
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) December 31, 2023
■中国
レベル3〜4市販車「主役」になるのはどのメーカー?
中国政府がレベル3~4に対応したインテリジェント・コネクテッド・ビークル(ICV)実装に向けた取り組みを加速させるようだ。
中国ではすでにレベル4の自動運転バスやタクシーが各都市で実用化されているが、今後の焦点は自家用車への自動運転技術の実装だ。すでにBYDやBMWなどがレベル3の試験走行許可を得ており、IM Motorsなど申請中の企業も続々出ているようだ。
BYDを筆頭に中国EVメーカーは自動運転技術の開発に積極的で、XpengやNIOといった新興勢も続くものと思われる。
一方、メーカー系は他社とのパートナーシップのもと、EVブランドやハイブランドのモデルにレベル3実装を進めていくものと思われる。例えばGeelyはWaymoやモービルアイ、百度(バイドゥ)とパートナーシップを結んでおり、レベル2+やレベル4車両の構築を進めている。
モービルアイは自家用車向けにレベル3を可能とする技術「Mobileye Chauffeur」を用意している。第一汽車が紅旗ブランドのモデルにこの技術を搭載する計画を発表するなど、すでに具体的な取り組みが進められているようだ。
EV勢の台頭と他社技術を積極採用するメーカー勢。正直なところどの企業が抜け出すかは見当もつかないが、1社が実装すれば他社も続々と追随し、瞬く間に大きな市場を形成する可能性があり、目が離せないところだ。
【参考】中国政府の動向については「中国、一般向け自動運転車のレベル3〜4公道テストを許可」も参照。
中国、一般向け自動運転車のレベル3〜4公道テストを許可 | 自動運転ラボ https://t.co/lNveNfodWC @jidountenlab
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) November 24, 2023
有力ベンチャーの上場が続々?2024年中に動きあり?
中国有力スタートアップの一角WeRideが米国市場への上場申請を完了していたことが判明した。複数メディアが報じている。公式発表はまだ出されていないようだが、おそらく2024年中に動きがあるものと思われる。
同社は世界26以上の都市で自動運転実証やサービスを展開しており、企業価値は51億ドル(7,300億円)とされる。実現すれば大きな話題となりそうだ。
また、Momentaも2023年、米国または香港市場への上場を検討していることが報じられた。その後の動きはないものの、上場に向けた動きを本格化してもおかしくはないだろう。
Pony.aiは2021年に米国市場への上場が報じられたが、米中経済摩擦などを背景に延期したものと思われる。
一時米市場への上場は閉ざされた感が強かったが、LiDAR開発企業Hesai Technologyが2023年に米ナスダックへの上場を果たすなど道は再度開かれ始めている。
サービス拡大を見込むWeRideらの資金調達は上場のフェーズに達しており、2024年中に動きを見せる可能性は高そうだ。
【参考】WeRideの動向については「自動運転レベル4特化の中国WeRide、米国上場へ 6,400億円の評価額、730億円調達か」も参照。
自動運転レベル4特化の中国WeRide、米国上場へ 6,400億円の評価額、730億円調達か | 自動運転ラボ https://t.co/4Qb9utUORE @jidountenlab
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) December 11, 2023
■欧州
米中に出遅れ、自動運転タクシーの実用化はいつに?
日本同様、自動運転サービスの実装面で米中に後れを取る欧州勢。米中に比べ自動運転スタートアップの総数が少なく、ドイツ以外の法整備もやや遅れているため、特に自動運転タクシーに関する取り組みは乏しい印象だ。
スタートアップ勢の活躍が目立つ英国では、OxboticaやFiveAIなどが自動運転タクシーを見越した開発を進めているが、まだまだ実装には程遠いようだ。
フォルクスワーゲンやメルセデス・ベンツなどは2020年以前までは自動運転タクシー導入に意欲的だったが、最近はこの話題がほとんど出てこない。単独での開発・実装はやはりハードルが高かったのだろうか。
代わって存在感を発揮しそうなのがイスラエル企業のモービルアイだ。同社は2023年までにイスラエルとドイツで自動運転タクシーをサービスインする計画を明かしている。計画は遅れているようだが、ドイツでは第三者認証機関「TÜV SÜD(テュフズード)」から自動運転車の認可を受けており、すでに公道実証を進めているものと思われる。
フォルクスワーゲンともパートナーシップを結んでおり、ミュンヘンで開催されたIAA MOBILITY 2023では「ID.BUZZ」にMobileye Driveを組み込んだレベル4車両をお披露目している。
パートナー企業の存在がカギを握ることになりそうだが、世界展開を目指すモービルアイが欧州第一号となる可能性は十分考えられるだろう。
【参考】モービルアイの動向については「3兆円企業のIntel傘下Mobileye、欧州で自動運転展開へ認可取得」も参照。
3兆円企業のIntel傘下Mobileye、欧州で自動運転展開へ認可取得 https://t.co/ObcqvDqvLI @jidountenlab #Mobileye #自動運転
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) January 16, 2023
■インド
「解禁しない宣言」は撤回されないのか?
世界の多くの国が自動運転に興味を示す中、大国インドは独自路線を歩もうとしている。同国の道路交通大臣が自動運転サービスを導入・解禁しない方針を改めて示したのだ。職業ドライバーの雇用問題などが理由としている。
世界トップ5の経済規模を誇り、自動車販売台数も日本を抜き3位となったインド。都市部は自動車をはじめとしたさまざまなモビリティであふれ、混とんとした道路交通が日常となっている。
自動運転の導入が非常に難しい交通環境ではあるものの、自動運転導入を契機に交通秩序の形成や安全意識の向上などを図ることもでき、本来であれば積極導入すべきではないかと思うところだが、大臣にとっては既存ドライバーの雇用のほうが大事なようだ。
大臣の意向とインド政府の方針が一致しているかは定かではないものの、こうした方針が20年、30年後にどのような影響を及ぼすことになるか、長い目で注目したいところだ。
【参考】インドの動向については「インド道路相「自動運転は解禁しない」 ドライバーの雇用保護を優先」も参照。
インド道路相「自動運転は解禁しない」 ドライバーの雇用保護を優先 | 自動運転ラボ https://t.co/OMTBYjtIl1 @jidountenlab
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) December 19, 2023
■【まとめ】自動運転技術は一歩ずつ着実に前進
目に見える前進は乏しいように思えるが、それは自動運転が社会実装期に突入し、リアルな交通環境における自律走行の難しさを各社が認識したからこその結果だ。傍目には分かりづらくとも、各社の技術は着実に向上し続けており、一つひとつの課題を克服しながら社会実装の幅を広げているのだ。
こうした地道な動きはまだまだ続く可能性が高いが、世界各国での公道実証が容易になれば、それだけ開発速度も上昇し、どこかのタイミングで本質的なイノベーションが起こるはずだ。
まずは2024年。日本や海外でどのような変化が見られるのか。一歩ずつ前進する姿にしっかりと注目していきたい。
【参考】関連記事としては「自動運転とは?(2024年版) レベル別の実用化・開発状況まとめ」も参照。