分割式の空飛ぶクルマ、中国XPengが2025年Q4に量産開始

陸上と空中の2つのモジュールで構成



出典:XPENG AEROHTプレスリリース

中国のEV(電気自動車)ベンチャーであるXPeng Motors(小鵬汽車:シャオペン)はこのほど、グループ会社のXPENG AEROHT(小鵬匯天)と提携し、空飛ぶクルマ開発に乗り出すことを発表した。詳しくは後述するが、独特な「分割式」の空飛ぶクルマだ。

両社は空飛ぶ車の研究開発や製造、販売、アフターサービスで協力し、シャオペンはXPENG AEROHTに調査や技術コンサルティング、販売代理サービスを提供する。2025年第4四半期までに量産を目指すという。







■XPENG AEROHTの空飛ぶクルマとは

XPENG AEROHT(旧社名:HT Aero)は、シャオペンのCEO(最高経営責任者)であるハー・シャオペン氏により2013年に設立された。空飛ぶクルマに特化して研究開発を行っている。

同社が開発する空飛ぶクルマは分割式の「Modular Flying Car」などで、シャオペンが毎年行うイベント「XPeng Motors 1024 Technology Day」で2023年10月に発表された。「Ground Module(地上モジュール)」と「Air Module(空中モジュール)」の2つにより構成されており、自動的に分離・合体できる陸空一体設計が特徴になっている機種になる。

XPENG AEROHTが公開している動画によると、6輪のクルマが陸上を走行し、空飛ぶクルマ離陸地点で停止する。クルマの中から空飛ぶクルマが出てきて、分離して飛び立つといった仕組みになっているようだ。

【自動運転ラボの視点】
空飛ぶクルマには、いくつかのタイプが存在する。「地上を全く走行できないタイプ」や「地上も走行でき空も飛べるタイプ」といった具合だ。XPENG AEROHTのModular Flying Carはこのどちらのタイプでもなく、独特な分割式で開発が進められている。
■XPeng MotorsとXPENG AEROHTの提携内容

今回の提携により、シャオペンはXPENG AEROHTに空飛ぶクルマの量産のための協力を行う。具体的には、空飛ぶクルマの地上をベースにするモジュールに関する研究開発や、技術コンサルティングを提供する。また、XPENG AEROHTに対して知的財産権の使用を許可し、ライセンス料の請求を行うようだ。

反対にXPENG AEROHTはシャオペンに、空飛ぶクルマの地上をベースにするモジュールの研究や開発、製造に関連する知的財産権の使用を無償で許可する。さらにシャオペンの生産能力増強と拡張のための費用を負担するという内容になっている。

空飛ぶクルマの量産開始は2025年第4四半期を予定しており、シャオペンはPENG AEROHTに空飛ぶクルマを独占的に販売する。XPENG AEROHTは自社の流通ネットワークを通じて、空飛ぶクルマをエンドユーザーに非独占的に販売する。

■2025年は空飛ぶクルマ元年に?

シャオペンとXPENG AEROHTが量産スタートのターゲットにしている2025年には、日本で大阪・関西万博が開催される。日本での空飛ぶクルマ実用化は、同万博から徐々に本格化する見通しだ。

新たな交通手段として少しずつ現実味が増してきた感のある空飛ぶクルマ。米国や欧州の企業も多数参入し始めている。シャオペングループの量産開始が世界規模での開発競争をさらに激化させることになりそうだ。

【参考】関連記事としては「空飛ぶクルマの機体メーカー一覧」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)









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