【2018年9月分】自動運転・ライドシェア・AIの最新ニュースまとめ

国交省が安全技術ガイドライン策定


自動運転事業を加速させている半導体大手ルネサス・エレクトロニクスによる大型買収や米ウーバー社のタクシー分野への進出、国土交通省による自動運転レベル3・レベル4に関する安全技術ガイドラインの発表…。2018年9月も日本で自動運転やライドシェアに関してさまざまなニュースが話題を呼んだ。







また、海外では中国EC大手の自動運転分野への本格進出や、英国で30年以内に自動運転車以外の走行を禁止する可能性を示唆する動きなどもみられた。さて、2018年9月の10大ニュースは!?

記事の目次

■日本総研、自動運転分野でコンソーシアム設立 高齢者のまちなか移動サポート 神戸市が協力(2018年9月4日付)

株式会社日本総合研究所は2018年9月3日までに、住宅地などの限定地域内において自動運転による高齢者の近隣移動をサポートするサービスの事業策定を目的に、「まちなか自動移動サービス事業構想コンソーシアム」を設立した。

高齢化が進む郊外ニュータウンに「まちなか自動移動サービス」を導入することで、その住宅地としての機能を回復し、コミュニティに活力を取り戻させることが狙いで、既存の公共交通機関に加え、きめ細かな移動手段を提供して安全性・利便性の高い新しい交通ネットワークの実現を目指す。

コンソーシアムの活動期間は、2018年8月29日〜2019年3月31日の7カ月間の予定だが、日本総研はその成果を踏まえて賛同企業らと2020年度に事業体を設立し、まちなか自動移動サービスの地域導入支援をスタートさせるとしている。

■自動運転ベンチャーZMP、自動運転プラットフォームを販売開始 自社開発のRoboCarなど活用(2018年9月4日付)

自動運転ベンチャーの株式会社ZMPは2018年9月4日までに、自動車関連メーカーなどが自動運転用製品を実際の車両上で検証できるようにするプラットフォームを販売すると発表した。

ZMPはこれまでに、自動運転用車両「RoboCar」やステレオカメラ「RoboVision」、走行データ収集サービス「RoboTest」などの事業を進めてきたが、今回開始するプラットフォームでは①自動運転車両システム②遠隔管理システム③継続的な技術サポート—の3要素をまとめて提供する。

また、同社は9月14日までに、乗り物のサービス化を意味する「MaaS」に自動運転を活用すること検討しているサービス事業者などを対象に、「自動運転プラットフォーム」の提供を開始することも発表している。

■ウーバー、自転車シフトで自動車ライドシェアに見切り? ダラ・コスロシャヒCEOが方針(2018年9月6日付)

米ライドシェア大手ウーバーテクノロジーズのダラ・コスロシャヒ最高経営責任者(CEO)が、電動キックボードや自転車のシェアリング事業に経営の軸をシフトしていく考えを、2018年9月5日までに明らかにした。配車サービスの代表格である同社の方針転換が他の事業者に影響を与える可能性も高く、今後の動向に注目が集まりそうだ。

同社は2018年4月にシェア自転車事業を手掛ける米スタートアップ企業Jump社を2億ドル(約220億円)規模で買収しており、電動キックボードのシェアリング事業を行う米Lime Bike社との提携も発表されているほか、2017年にも複数の自転車会社に出資したことが明らかにされている。

■【ルポ・北海道地震】交通マヒ、AI自動運転なら防げた悲劇 自動車イノベーションと災害大国・日本の関係(2018年9月7日付)

9月6日午前3時過ぎに北海道を襲った北海道胆振東部地震。札幌市で被災した自動運転ラボの記者が、その体験記を書きつづっている。

北海道全域で電気が止まり、街灯も信号も灯らない中タクシーを拾って実家に向かう。その過程で垣間見える自動運転車の有効性にはリアリティが感じられる。

有事の際、従来の燃料車とEV(電気自動車)でそれぞれメリット・デメリットがあるように、手動の自動車と自動運転車もそれぞれ得意な場面や苦手な場面があるはずである。インフラ側の被災状況により変化するモビリティの在り方について、今一度考える契機にしたい。

■中国アリババ集団、AI自動運転分野に参入 出資先のスタートアップ小鵬汽車、シリコンバレーで技術者の採用加速(2018年9月8日付)

中国の電子商取引(EC)最大手アリババ集団が、自動運転分野に本格的に参入することがわかった。中国の交通運輸省と自動運転で協力し、中国国内における自動運転車の普及を後押しする。

また、9月13日には、同社の研究開発組織である「アリババDAMOアカデミー」が中国政府とともに「車路協同連合実験室」を立ち上げ、自動運転の普及を加速化させるため道路インフラなどをスマート化することが報じられたほか、9月19日には、新たに半導体企業を立ち上げ、チップ生産を2019年から開始することもなども報じられている。

米国依存が顕著だった半導体チップを中国国内で開発する背景には、米中貿易戦争の影響があるとの見方も強い。いずれにしろ、EC界の巨塔が自動運転分野に本格進出することで、世界の自動運転業界の勢力図に大きな影響が出そうだ。

■名古屋で「ウーバータクシー」スタート 日本での独自サービス アプリ活用、クレジットカード決済(2018年9月12日付)

配車サービス最大手の米ウーバー・テクノロジーズは2018年9月12日までに、スマートフォンアプリを利用した配車サービス「ウーバータクシー」を愛知県名古屋市でスタートさせた。地元のフジタクシーグループと提携してサービスを提供する。日本国内では初のウーバーによる正式サービスの開始という位置付けだ。

利用者は、スマホのアプリで行き先を入力して配車を依頼すると、約350台のタクシーの中から最寄りの車両が配車される仕組み。決済は事前登録したクレジットカードで行う。

ライドシェア(相乗り)サービスは日本では「白タク」として原則禁止されており、今回の配車に特化したサービスは日本で展開する独自のサービスと言える。

■英国、30年以内に自動運転車以外の走行を禁止する可能性 事故発生確率を下げるために必要?(2018年9月17日付)

英国政府が30年以内に自動運転車以外の公道での走行を禁止する可能性が浮上している。イギリス国内の高速道路管理会社で最高経営責任者(CEO)を務めるジム・オサリバン氏がその可能性について触れており、従来の自動車と自動運転車が混在するままだと、事故の可能性を極限まで小さくすることができないことを指摘している。

オサリバン氏は公道の車両全てが自動運転車になって通信機能を備えれば、そうした機能を持たない車両が公道上から姿を消す分、事故の発生可能性が極めて少なくなると指摘している。同氏はイギリス国内においてその状況が実現するには30〜50年ほどが掛かると予測している。

■半導体大手ルネサスの筆頭株主が変更 産業革新機構からINCJへ 会社分割で新設、資本金5億円(2018年9月21日付)

日本の半導体企業であるルネサス・エレクトロニクス株式会社は2018年9月21日までに、米半導体企業インテグレーテッド・デバイス・テクノロジー(IDT)を約67億ドル(約7300億円)で買収すると発表した。

IDT社はセンサー製品やコネクティビティ製品などを提供している企業。ルネサスは報道発表で「成長著しいデータエコノミー関連分野での成長機会を創出する」と強調。自動車などの分野で事業強化し、特に自動運転分野に注力していきたい考えだ。

■自工会、東京五輪直前にトヨタ自動車など10社参加の自動運転実証 レベル2〜レベル4相当(2018年9月23日付)

一般社団法人日本自動車工業会(自工会・JAMA)は2018年9月23日までに、自工会に加盟するメーカー10社による合計80台の自動運転車の公道実証実験を東京オリンピック直前に実施すると発表した。

参加するのは、スズキ株式会社、株式会社SUBARU、ダイハツ工業株式会社、トヨタ自動車株式会社、日産自動車株式会社、日野自動車株式会社、本田技研工業株式会社、マツダ株式会社、三菱自動車工業株式会社、ヤマハ発動機株式会社の10社。

実施期間は2020年7月6~12日の7日間を予定しており、自動運転レベル2から自動運転レベル4相当の技術水準で、「バスをモデルケースとした実証・デモ」や「高速道でのインフラ連携の実証・デモ」などを行うこととしている。

■国土交通省、自動運転レベル3とレベル4に関する安全技術ガイドライン作成(2018年9月24日付)

国土交通省は2018年9月24日までに、高度な技術が必要とされる自動運転レベル3(条件付き運転自動化)と自動運転レベル4(高度運転自動化)の技術を搭載した自動運転車に関して、安全技術ガイドラインを作成したと発表した。

無人運転が可能となる自動運転レベル4以上の車両に、遠隔で車内を監視できるカメラを設置することが義務付けられるほか、「自動運転の安全性に関する要件」においては、自動運転車が制御不能な状態になってしまったときは、誰もいない場所に停車させるというシステム設定が義務付けられた。

また、データ記録装置の搭載や、自動運転ソフトなどのアップデートによるサイバーセキュリティ対策なども必須としている。

■自動運転の将来を見据えて

自動運転の将来を見据えた動きが目立ったとも言える2018年9月。10月には東京モーターフェスなどのイベントもあり、自動運転に関する新発表も期待される。今後自動運転業界はどんな動きを見せるのか楽しみだ。

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