【2020年1月分】自動運転・MaaS・AIの最新ニュースまとめ

トヨタが一大構想、ソニーが自動運転プロトタイプ公開



激動の2019年が終わり、新年を迎えた。自動運転業界にとって2020年は世界各国で自動運転レベル3の実用化やレベル4の自動運転サービスが産声を上げる見込みで、激変の年となりそうだ。







期待高まる2020年だが、CES2020をはじめ1月から大きな話題が目白押しとなっている。2020年1月の10大トピックに触れ、今年一年の展望に胸を躍らせよう。

■業界人必見!CES 2020で発表された自動運転トピックス16選(2020年1月8日付)

世界最大の技術見本市「CES 2020」が2020年も米ラスベガスで開催された。4000を超える企業が世界各国から集結し、惜しみなく最新技術を披露した。

記事では、CES2020における自動運転関連の16トピックを取り上げ紹介している。日本企業ではトヨタをはじめソニーやパナソニック、京セラ、パイオニアを取り上げ、トヨタのコネクティッド・シティ構想やソニーの自動運転車、パナソニックのV2X技術、京セラやパイオニアのLiDAR関連技術などに注目している。

来るべき自動運転時代を象徴するかのような数々の最新技術にぜひ触れてもらいたい。

■ついに「空飛ぶクルマ」に人が乗った!SkyDriveが有人試験スタート(2020年1月8日付)

空飛ぶクルマの開発を進めるスタートアップのSkyDriveが有人飛行試験に着手した。日本国内では初となる取り組みで、2020年夏にはデモフライトを予定している。

飛行試験は、同社と同社の中心メンバーである有志団体「CARTIVATOR」が共同で実施しており、飛行高度や飛行形態、フェール状態、緊急着陸などさまざまなケースを想定しながら徐々に複雑な動作に展開し、安全性の検証や操作確認を進めながら飛行実績を重ねていくとしている。

多くのスポンサー企業の支えとともに、豊田市との連携協定によって日本最大級の屋内飛行試験場を活用できるなど開発環境が向上し、開発スピードが高まっている同社。目標に掲げる2023年の販売開始まで残すところ3年となり、実証もますます本格化しそうだ。

■トヨタ、2021年初頭に静岡県で「コネクティッド・シティ」着工 自動運転やロボット、AIの実証都市に(2020年1月8日付)

トヨタがより大きな視野に立ったビジョンをCES2020で発表した。あらゆるモノやサービスがつながる実証都市「コネクティッド・シティ」を東富士(静岡県裾野市)に構築するプロジェクトで、2021年初頭に着工する計画だ。

コネクティッド・シティは、自動運転やMaaSをはじめ、パーソナルモビリティ、ロボット、スマートホーム技術、AI技術などを導入・検証できる実証都市を作るプロジェクトで、静岡県裾野市にある2020年末に閉鎖予定のトヨタ自動車東日本東富士工場跡地約70万平方メートルを活用する。新たなまちは「Woven City(ウーブン・シティ)」と名付け、約2000人が暮らすことを想定している。

ウーブン・シティでは、e-Paletteなどの完全自動運転のみが走行する道や、歩行者とスピードが遅いパーソナルモビリティが共存するプロムナードのような道、歩行者専用の公園内歩道のような道の3つに分類し、道が網の目のように織り込まれたデザインにするという。

こうしたスマートシティ構想は世界各地で産声を上げており、ウーブン・シティも日本国内における先進的な取り組みとして要注目だ。

■ついにフロントガラスにナビ情報!ジェスチャーで操作可能 米セレンス、AI自動運転化で重宝される技術(2020年1月18日付)

音声認識技術の開発などを手掛ける米Cerence(セレンス)が、最新の音声認識技術やジェスチャー解析技術などを搭載した自動運転EVバス「e.GO Mover」をCES2020で披露した。

e.GO Moverには、セレンスの音声技術とサンゴバン・セキュリット社の透明スクリーン技術を組み合わせ、車両の外にいる乗客らが音声やガラス面を介して車両とコミュニケーションを図ることができるシステムや、乗客の言語を自動で判別するシステムなどを搭載した。

また、フロントガラスを全面ディスプレイ化し、タッチすることなくジェスチャーで操作するシステムなども盛り込んだ。

未来を感じさせるこうしたHMI(ヒューマンマシンインタフェース)技術の実用化はすでに一部始まっているが、自動運転時代においては人とクルマが意思を疎通する中核技術となる。

米ニュアンスコミュニケーションズから分社したばかりの同社だが、今後知名度が急上昇しそうだ。

■トヨタMaaS「my route」全国へ…待ち受ける「Whim」との決戦(2020年1月20日付)

トヨタや西日本鉄道、JR九州などが取り組むマルチモーダルモビリティサービス「my route(マイルート)」の全国展開が明らかになった。これまでサービスを提供していた福岡県内に加え、2020年春頃に神奈川県横浜市と熊本県水俣市、宮崎県の宮崎市や日南市などに拡大していく計画だ。

マイルートでは、バスや電車、タクシー、シェアサイクルなどの移動サービスが連携するほか、「Toyota Wallet」を活用したキャッシュレス決済機能なども徐々に強化している。

エリア拡大に伴い、サービス提供先の移動サービスとの連携を順次進める方針で、今後は予約や決済機能の連携・統合などが課題になりそうだ。

MaaSをめぐっては、交通事業者や関連事業者、自治体などが手を組み全国各地で実証を重ねているほか、MaaSの生みの親とされるフィンランドのMaaS Globalのアプリ「Whim」も日本に上陸した。

実証・実用化が進展した次のステージはMaaS同士の競合が始まる可能性が高い。どの企業がどの地域でサービス展開を図っているのかを今のうちから把握しておいたほうが良さそうだ。

■自動運転関連求人が超急増!2019年は71.6%増の18,295件に(2020年1月21日付)

自動運転関連求人に関する定期調査を実施している自動運転ラボは、主要6転職サイトにおける2019年12月末時点の最新調査結果を公表した。求人数は前年同月末比71.6%増の1万8295件と大幅な伸びを見せており、人材マーケットの拡大が依然として続いているようだ。

調査はIndeed、doda、リクナビNEXT、マイナビ転職、ランスタッド、エン転職の6サイトで実施。いずれも1年前の2018年12月から増加傾向を示しており、エンジニア職求人に加え、サービスプロバイダーにおける事業開発職や営業職などの求人も増え始めたことも影響したとみている。

■GM Cruise、ハンドルなしオリジナル自動運転車を発表!(2020年1月23日付)

米自動車メーカーGMの子会社Cruise(クルーズ)がオリジナルの自動運転車両「Origin(オリジン)」を公開した。同社が計画する自動運転を活用した移動サービスへの導入が見込まれており、延期していたサービスの実現が目の前に迫ってきたようだ。

オリジンは、ハンドルやペダル、バックミラーなどを備えない乗客志向の設計で、広々としたキャビンでゆったりくつろぐことができる。24時間365日稼働可能な厳しい環境条件に耐えることができるハードウェアに最先端のソフトウェアを搭載した自動運転車で、手頃な価格で快適かつスケーラブルなソリューションとして設計されている。

GMは後日、22億ドル(約2400億円)を投じて電動ピックアップトラックや自動運転EVなどの量産体制を強化する方針を打ち出しており、デトロイト・ハムトラムク工場で将来的にOriginを組み立てることにも触れている。量産化に向けた動きとして注目を集めた。

■【全文書き起こし】トヨタの章男社長が年頭挨拶で語ったこと コネクテッドシティ?AI自動運転?(2020年1月23日付)

トヨタがYouTube動画で公開した豊田章男社長の年頭挨拶を、自動運転ラボが全文書き起こした。豊田社長は「コネクティッド・シティ」構想などに言及し、社員の奮起を促すとともに自動車からモビリティ・カンパニーへのモデルチェンジを図り新しいトヨタを創る意志を改めて強調した。

豊田社長は、トヨタに対する熱い思いをはじめ、自動車業界を取り巻く状況などに触れながら社員に求めることやあるべき会社の姿を提示し、「Woven Cityをきっかけに皆で新しいトヨタをつくっていく、我々の仕事のやり方をモデルチェンジする。そんなスタートの年にしたい」と締めくくった。

■国内初、定路線で自動運転バス!茨城県の境町、SBドライブと(2020年1月30日付)

茨城県境町が国内自治体として初めて、町内の移動手段として自動運転バスを導入することが明らかになった。SBドライブやマクニカの協力のもと、仏Navya製の「NAVYA ARMA(ナビヤアルマ)」を導入し、定時・定路線で公道における自動運転バスの実用化を2020年4月をめどに開始するとしており、自動運転サービス導入のモデルケースとして注目が集まる。

運行ルートは河岸の駅さかいや医療センター、小学校などを結ぶ往復5キロを計画しており、まずSBドライブが保有するナンバー取得済みの「NAVYA ARMA」を活用する。その後、同車両を3台購入し、夏頃をめどに切り替えていく計画。運賃は無料を予定しているようだ。

SBドライブは自動運転車両運行プラットフォーム「Dispatcher」を活用したバスの運行管理のサポートなどを、マクニカは車両の提供やソフトウェアのサポートなどを担い、全面的に支援していく方針だ。

■ホンダ、中古車サブスク「Monthly Owner」をスタート!先行するトヨタ追う(2020年1月31日付)

ホンダが、最短1カ月からホンダの中古車を月単位で利用可能なサブスクサービス「Honda Monthly Owner」の提供を開始すると発表した。自動車メーカーが展開する車のサブスクではトヨタの「KINTO」が先行しており、国内での車のサブスクサービスのシェア争いが今後本格化していきそうな様相だ。

サービスは、税金やメンテナンス費用、自動車保険料などを含む月定額料金で提供される。当初は、埼玉県のホンダ認定中古車販売店「U-Select(ユーセレクト)城北」のみで提供を開始し、その後、利用可能店舗を拡大していく予定のようだ。

■【まとめ】ビッグトピック満載の2020年1月 未来はすぐそこに

国内では、トヨタのコネクティッド・シティ構想に心が躍る。スマートシティ、自動運転シティのモデルとして、今後世界から大きな注目を集めそうだ。

ソニーの自動運転車もニュースバリューが大きい。世界屈指のテクノロジーカンパニーながら、これまではイメージセンサーの開発などに終始していた印象が強く、周囲をやきもきさせていた。今後、本格的に自動運転分野に参入し、存在感を大きなものへと変えていく可能性もありそうだ。

空飛ぶクルマの有人飛行試験についに着手したSkyDriveは2020年もたびたび話題になりそうで、知名度向上とともに飛躍の年となりそうだ。

海外では、GM・Cruiseのオリジンが今後どのような量産体制が敷かれ、どのように活用されるのかに要注目だ。従来の手動運転装置に頼らない本格的なレベル4車両の量産化・実用化により、自動運転開発競争の序列が大きく変わりそうだ。

次世代技術が着実に実を結び、未来の創造が現実のものへと姿を変え始めている。今年一年、より大きなトピックの登場に期待したい。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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