GMが新たに22億ドル投資、”ハンドル無し”自動運転車の量産視野

デトロイト・ハムトラムク工場に



出典:Cruiseプレスリリース

自動車メーカー大手の米GM(ゼネラル・モーターズ)。子会社のCruise(クルーズ)が2020年1月に入ってオリジナルの自動運転コンセプト車両「Origin(オリジン)」を発表し、ハンドルやペダル類がないその先進的な車両設計が話題になった。

そんな中でGMは1月27日に新たな報道発表を行った。新たに22億ドル(約2400億円)をデトロイト・ハムトラムク工場に投じ、まずは電動ピックアップトラックを、そしてその後に自動運転EVを、さらにはCruiseのオリジンも組み立てられるようだ。


■「絵に描いた餅」で終わらせない強い意思

Cruiseが1月21日に発表した「オリジン」については、自動運転ラボも「GM Cruise、ハンドルなしオリジナル自動運転車を発表!」で紹介したが、ハンドルやペダル類がなく、車内の対面シートが印象的なデザインとなっている。

ライドシェア型の自動運転タクシーとしての活用が見込まれていると考えられ、この車両を使った配車サービスの実証実験が遠くない未来に開始されることが予想される。ちなみに車両の開発はCruiseに投資するホンダとの協業で進められてきた経緯がある。

自動運転コンセプトカーの発表は世界で相次いでいるが、今回のGMのように具体的な量産のロードマップも明らかにされるケースは決して多くない。今回の発表は「絵に描いた餅」で終わらせないというGMの強い意思がひしひしと感じられる。

【参考】関連記事としては「【最新版】自動運転、2020年の業界展望を大予測!レベル3新車をホンダ発売、「五輪×トヨタ」にも注目」も参照。


記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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