【2019年4月分】自動運転・MaaS・AIの最新ニュースまとめ

みんなのタクシーが配車アプリ「S.RIDE」開始





春の訪れとともに新年度に移り変わり、自動運転業界もさまざまな動きを見せている。国内では、自動運転関連の求人が2カ月連続2ケタ増を記録するなど、業界の春は長く続いているようだ。







また、ソニー系のみんなのタクシー株式会社がタクシー配車アプリ「S.RIDE(エスライド)」を開始し、先行する4アプリとともに早くも5強体制を構築しようとしている。国土交通省が発表した地域版MaaS支援政策も今後注目を浴びそうだ。

国内外では、トヨタと米GM、フォードの大手3社によるコンソーシアムの設立や、ライドシェア業界において米リフトがIPOの口火を切るなど、今後の動向が楽しみな話題が尽きない印象だ。

このほかにもさまざまな動きがあった2019年4月の10大ニュースは!?

■世界に20社しかない「デカコーン企業」の米リフトが上場 時価総額2兆4000億円に(2019年4月1日付)

米ライドシェア業界2位のリフト社が2019年3月29日、米ナスダック市場に上場し、初日の取引終了時点の時価総額は約220億ドル(約2兆4000億円)となった。

時価総額が10億ドルを超える未公開企業を「ユニコーン企業」と呼ぶが、その中でも100億ドルを超える企業を「デカコーン企業」と呼ぶ。リフトは上場前の企業価値は115億ドルと言われており、世界に20社(参考:米CB Insights)ほどしかないデカコーン企業の1社が上場を果たしたことになる。

■トヨタ・GM・フォード、自動運転車の安全基準策定へコンソーシアム(2019年4月5日付)

トヨタ自動車と米GM、フォード・モーターの自動車大手3社が自動運転車の安全基準作りに向け、巨大コンソーシアム(企業連合)を設立することになった。

3社は2019年4月3日、コンソーシアムの設立を発表。具体的には、米自動車技術者協会(SAE)と共同で「自動運転車安全コンソーシアム(AVSC)」を設立し、安全試験や運用などのさまざまな点で基準作りを進めていく構え。

安全基準作りには行政との連携も欠かせず、コンソーシアムはこうした点にも取り組んでいくとみられる。また、策定した安全基準が機能するにはほかのメーカーなどとの調整もポイントで、今後メーカーの枠を超えた連携が進んでいく可能性がある

■みんなに内緒にしたくなる自動運転領域の超有望31銘柄まとめ トヨタから新規上場企業まで(2019年4月5日付)

自動運転業界の賑わいを測る一つの指標「株価」。自動運転関連企業の急伸やIPO(新規株式公開)などはその都度大きな話題となる。

この記事では上場企業の中から自動運転やMaaS関連企業をピックアップした。完成車メーカーからソフトウェア開発、通信、プラットフォーマーなど幅広いジャンルから31銘柄を選んだ。

■自動運転実現で、金持ちになる6業種、貧乏になる7業種(2019年4月10日付)

自動運転の実現が各産業に与える経済効果を試算した、テキサス大学オースティン校のLewis M. Clements氏とKara M. Kockelman氏が発表した論文が注目を集めている。推計対象は13業種で、6業種では産業規模が増加するが、7業種では産業規模が小さくなると予想している。

産業規模が増加する6業種において、最も増加率が高いのは「デジタルメディア」で33%増。「貨物輸送」(17%増)、「電子機器・ソフトウェア」(13%増)、「自動車」(7%増)、「土地開発」(5%増)、「オイル・ガス」(5%増)が続いている。

■2019年3月の自動運転関連求人、2カ月連続で2ケタ増を記録 11.3%増の1万3938件(2019年4月10日付)

業界唯一の自動運転専門メディア「自動運転ラボ」が実施した自動運転関連求人数の最新調査(2019年3月版)で、主要6転職サイトの合計登録求人数が2カ月連続で2ケタ増となったことがわかった。

2019年3月末時点の登録求人数は前月比11.3%増の1万3938件。前回調査では13.2%の伸びを記録していた。このペースで増加が続けば、登録求人数は2019年内に2万件に達する見込みとなっている。

転職サイトのうち、最も関連求人数が多かったのは前月に引き続き「Indeed」で、前月比13.2%増の1万2479件だった。同サイトのほかに求人数が増えたのは、「リクナビNEXT」(128件、3.2%増)と「ランスタッド」(110件、46.7%増)の2サイト。

■AGC欧州法人、「自動運転の目」をフロントガラス一体型に 現地スタートアップのXenomatiX社と(2019年4月11日付)

ガラス大手AGCグループの欧州法人であるAGC Automotive Europe社とLiDAR(ライダー)開発企業のXenomatiX社が、次世代LiDARの共同開発を進めていることが、2019年4月11日までに明らかになった。両社が共同開発するのは次世代型の「フロントガラス一体型LiDARセンサー」だ。

現在のLiDARは車両のルーフに搭載する物が主流だが、雨や雪などにレーザーが反射して障害物の距離を誤計算する問題を抱える。また、室内にLiDARを設置するとレーザーがフロントガラスで減衰し、対象物の検出が難しくなる問題なども指摘されているが、AGCが開発したLiDARレーザーを透過するフロントガラスにXenomatiX 社の「XenoLidar」を組み合わせることで、天候を問わず対象物の検知が可能になるという。

■ソニー系のタクシー配車アプリ「S.RIDE」、東京でサービス開始 車両数は1万台規模(2019年4月16日付)

ソニー系のみんなのタクシー株式会社は2019年4月16日、タクシー配車アプリ「S.RIDE(エスライド)」のサービス提供を東京都内で同日から開始したことを発表した。西浦社長は自動運転ラボの取材に「東京で『配車アプリ』といえば『S.RIDE』とお客様に選んでいただけるように、機能・サービス拡充を速やかに行っていきたい」と語った。

みんなのタクシーは、ソニーとソニーペイメントサービス、グリーンキャブや国際自動車など東京都内のタクシー会社5社による合弁企業で、2018年5月に設立した。5社を合わせたタクシー車両数は1万台を超えており、同社によると、先行しているJapanTaxiと同程度の規模だという。

JapanTaxi、MOV(DeNA)、Uber、DiDiとの競争が一気に過熱するものと思われ、新規参入を果たしたS.RIDEの戦略に注目が集まる。

■トヨタやソフトバンク、米ウーバーの自動運転部門に1120億円出資(2019年4月19日付)

トヨタ自動車とデンソー、ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)の3者は2019年4月19日、ライドシェア世界大手・米ウーバーテクノロジーズの自動運転開発部門に、計10億ドル(約1120億円)の出資を行うと発表した。

ライドシェア用の自動運転車の開発と実用化を加速することが目的。発表によれば、トヨタとデンソーは6億6700万ドル(約750億円)を、SVFは3億3300万ドル(約370億円)を出資する。

トヨタは今後3年間で最大で3億ドル(約340億円)の開発費負担も行う。トヨタは2018年8⽉にウーバーに5億ドル(約560億円)を出資しており、共同開発したライドシェア車両を2021年に導入することに合意している。

一方、ウーバーは2019年5月にもIPO(新規株式公開)を実施する見込みで、今回の出資で企業価値がさらに高まることが予想される。

■国交省が「地域版MaaS」の実証実験支援 最大5000万円補助(2019年4月21日付)

国土交通省は2019年4月21日までに、地域版MaaSの実証実験を支援する政策を発表した。既に対象事業を2019年4月18日から公募している。

応募可能な事業として、複数の交通サービスと観光や医療など他分野と連携したMaaSサービスであること、地域交通課題の解決に向けて都道府県や市町村と連携することなどが条件とされている。

選定された事業は、経済産業省と国土交通省が共同で進める事業や各種支援策とも連携し重点的な支援を行うほか、サービスの実用化に向けた実証実験の支援もなども行う予定。

地域特性などを踏まえた上で10〜15事業が選定され、6月中に公表される予定だ。なかでも重点事業として認定された地域は、継続的な支援のもと実用化を目指す方針。応募条件には実験終了後3年以内の実用化に向けた計画書の提出も含まれている。

■悪夢、ついに…カーシェア車両、ハッキングで100台以上盗難 ダイムラーとBMWの「Share Now」(2019年4月21日付)

独ダイムラーとBMWグループのカーシェアリングサービス「Share Now」の車両がアメリカシカゴでハッキングされ、100台以上が盗難被害に遭っていたことが、米CBS放送の記者ブラッド・エドワーズ(Brad Edwards)氏がツイッターに投稿したことで明らかになった。

盗まれたのはメルセデスベンツなどを含む高級車で、100台以上の行方が分からなくなっているという。現地報道などによれば、現在警察が捜査を進めており、12人以上が警察に拘束されている。

ハッキングの詳しい手口は分かっていないが、Share Nowの広報担当者が現地メディアに語ったところによると、個人情報や機密情報の流出は確認されていないようだ。念のためシカゴ内でのShare Nowサービスは一時的に中断している状況だという。

■【まとめ】配車アプリ5強争い本格化 ライドシェア業界も熱い1年に

国内では、有力視されていた配車アプリがついに出そろい、5強による顧客獲得合戦がいよいよ本格化する見込みだ。また、注目が高まるMaaSも、国土交通省の支援のもと研究開発・実証が加速すること間違いなしで、ますます目が離せない。

海外では、ついにリフトがIPOを実施し、ウーバーやディディ、グラブなど大手ライドシェア事業者の動向も気になるところ。近々IPOを予定しているウーバーは、トヨタやソフトバンクなどから巨額出資を受け、自動運転を活用したライドシェアサービスの実現に向け開発を加速させる構えのようだ。

明るい話題の一方、サイバーセキュリティの重要性を物語るShare Nowのハッキング事件も発生した。コネクテッド化が進む業界において、改めてセキュリティ確保の難しさを投げかける案件となり、未然防止に向けた取り組みも勢いを増しそうだ。

今後につながるさまざまな動きがあった2019年4月。続報もお楽しみに。







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