日本で自動運転レベル3の車種はどれ?ホンダ・トヨタ・日産は販売済み?

日本では今のところ1社のみ



ホンダが発売したレベル3乗用車「新型LEGEND」=出典:ホンダプレスリリース

一般的に自動運転車とは、自動運転レベル3以上からを指す。レベル3は、例えば「高速道路」「渋滞時」などの一定条件下のみ自動運転が可能な技術水準のことを指す。

では、日本では自動運転レベル3の車は商用化されているだろうか。実は世界で初めて自家用車にレベル3の機能を搭載したのが日本のホンダで、2021年に新型「LEGEND(レジェンド)」を限定販売した。その後、世界でもレベル3搭載の自動運転車は発表されているが、日本では今のところレジェンドに続く車種は出ていない。


ホンダの自動運転車のほかには、どんな自動車メーカーのどんな車種がレベル3の自動運転車として発売されているのかについて紹介する。

【参考】関連記事としては「自動運転レベル一覧【1・2・3・4・5の表付き】」も参照。

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■日本唯一のレベル3はホンダの「レジェンド」

自家用車における世界初の自動運転レベル3搭載車の栄冠は、ホンダが手にした。ホンダが2021年3月に100台限定でリース発売した新型レジェンドに搭載された「トラフィックジャムパイロット」が、高速道路渋滞時におけるレベル3走行を可能にしている。価格は税込1,100万円であった。

自家用車におけるレベル3は、アウディが2017年に発売した「A8」にレベル3システム「Audi AIトラフィックジャムパイロット」が搭載される予定だったが、法規制の未整備などを理由に実装が見送られた。その後、日本でレベル3に対応した道路交通法などが2020年4月に施行され、ホンダの世界初が実現した。


発売から4年近く経つが、現状このレジェンドが市販車で日本唯一のレベル3自動運転車となっている。

【参考】関連記事としては「ホンダの自動運転戦略(2024年最新版)」も参照。

■海外ではドイツ車が優勢、2番目はメルセデス

出典:Mercedesプレスリリース

ホンダのレジェンドに続き、自動運転レベル3の市販車への実装で世界2番目となったのはドイツのメルセデス・ベンツだ。2022年5月にドイツ国内でSクラスやSクラスのEV(電気自動車)版である「EQS」の有料オプションとして、自動運転レベル3のシステム「DRIVE PILOT」の展開をスタートした。

2023年12月からは、米国の特定の州でレベル3搭載車の販売を開始している。米国でレベル3の認可を受けた上で市販車を展開したのは、米国の自動車メーカーではなくドイツのメルセデスとなった。


■世界3番目はBMW

世界3番目のレベル3搭載の市販車は、ドイツのBMWにより実現した。2024年3月に一部車両にレベル3の機能を実装することが発表された。

BMWの新型「7シリーズ」に、「BMW Personal Pilot L3」というオプションとして搭載され、まずはドイツ国内限定で提供される。特定の条件下においてハンズフリー走行を可能にし、車の速度や先行車との距離、車線の位置などをドライバーの代わりに制御することができる水準となる。

同社のレベル3は暗闇でも作動するという。BMWによると、この機能を実現したのは他社に先駆けて同社が初になるようだ。

■レベル4以上の車種は?

出典:Waymoプレスリリース

今のところ、市販車における自動運転の最高はレベル3となっている。しかし自動運転タクシーなどでは、レベル4相当の機能が搭載されているクルマも多数ある。

例えば、米国でGoogle系の自動運転開発企業Waymoが商用運行している自動運転タクシーはドライバーレスで自動運転走行する。運転手不在で走行可能なものの、エリアなどが限定されていることから自動運転レベル4となっている。ただし現在Waymoが使用している車両は自動運転専用で開発されたわけではなく、市販車に同社の自動運転システムを搭載したものになっている。

世界初のレベル3市販車を実現したホンダは、パートナーの米GM(ゼネラルモーターズ)、Cruiseとともに日本国内で2026年初頭にも自動運転タクシーサービスを開始する計画を掲げている。自動運転レベルは「4」を想定している。

共同開発した自動運転専用車両「Cruise Origin(クルーズ・オリジン)」を使用し、東京都心部で数十台規模でサービスを開始する。その後、順次サービス提供エリアを拡大するとともにフリートを増加し、500台規模での運用を想定している。

■【まとめ】近い将来、自動運転が当たり前に?

米EV大手のテスラも、2024年10月にハンドルやペダルが無い完全自動運転車「Cybercab(サイバーキャブ)」のプロトタイプを発表した。2026年の生産開始を目指している。

中国のIT大手Baidu(百度)や、韓国ヒョンデと米Aptivと合弁Motionalなども、自動運転車の開発を進めている。近い将来、個人所有のクルマが自動運転走行している風景が日常のことになるかもしれない。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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