日本長者番付2019、自動運転関連で登場した5人の顔ぶれ

最高位はソフトバンク孫正義氏で2位



アメリカの経済誌フォーブスが2019年度版日本長者番付を2019年4月14日までに公表した。


首位はユニクロなどを手掛けるファーストリテイリングの柳井正氏だったが、自動運転領域に関わる経営者はどれくらいランクインしているのか調べてみた。

■2位:孫正義氏(ソフトバンク)=資産額2兆6670億円

自動運転関連の人物で最高位だったのはソフトバンクの孫正義氏で、2位にランクインした。ソフトバンクは米GMの自動運転子会社クルーズや自動運転スタートアップの米Nuroなどへ投資するなど、自動運転分野で注目度の高い企業の一つだ。

日本国内では2016年に自動運転専門のグループ会社SBドライブを設立し、自治体や国と連携した実証実験を数多く行っている。特に自動運転バスのシステム開発に力を入れており、自治体と連携し乗客を乗せた実証実験なども行われている。

2018年10月にはトヨタ自動車と自動運転やMaaS領域に取り組む共同出資会社「MONET Technologies」を設立。2019年3月には「MONETコンソーシアム」を設立し、さまざまな業種の企業間で連携しながらMaaSの普及を進める取り組みをスタートした。



■5位:三木谷浩史氏(楽天)=資産額6670億円

5位には楽天の三木谷浩史氏がランクインした。

楽天は物流分野でのラストワンマイル課題解決に向けて、ドローンや自動配送ロボットの実証実験などを行っている。2019年2月に中国EC大手の京東集団と物流分野で提携し、無人配送ロボット「超影」を日本国内で活用することを計画している。

【参考】関連記事としては「ラストワンマイル向けの物流・配送ロボット10選」も参照。

■9位:永守重信(日本電産)=資産額5000億円

9位には自動車用モーター大手の日本電産株式会社の永守重信氏がランクインした。

日本電産は「世界の交通事故をゼロにする」というスローガンを掲げ自動運転技術の開発に取り組んでいる。2018年7月には自動運転車に必要なモーターの量産を500億円規模を投資して行うことが報じられている。完成車メーカーによる今後の車両の生産増とともに需要も拡大していきそうだ。

■44位:石橋寛(ブリヂストン)=資産額1130億円

44位にランクインしたのは、自動車用タイヤ大手の株式会社ブリヂストンの石橋寛氏だ。

ブリヂストンはタイヤの騒音試験実験の走行を無人運転化するプロジェクトを行っている。自動運転ベンチャーの株式会社ZMPが開発する自動運転車両を用いて、テストコース内の実証実験などを行っている。2019年には自動運転レベル4(高度運転自動化)相当のシステムで無人タイヤテストの実用化を目指している。

■【まとめ】「自動運転御殿」を建てることができるのは?

かつて、北海道の日本海側では「にしん御殿」と呼ばれる立派な住居が建ち並んだ時期があった。ニシン漁で財を成した網元達が建てた住居だ。

このにしん御殿のように「自動運転御殿」を建てる成功者が、既存の成功企業だけではなく、スタートアップからも今後多数誕生するはずだ。5年後、10年後の長者番付が楽しみだ。


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