
次世代ドローンや空飛ぶゴンドラの開発などを手掛けるスタートアップである株式会社エアロネクスト(本社:東京都渋谷区/代表取締役:田路圭輔)の第9期決算公告(2025年3月現在)が、官報に掲載されている。
第9期の当期純損失は、前期から赤字額を237%増やし3億3,607万円であった。決算期を変更しているが、決算資料上の赤字は前期と比較して3倍以上だ。過去の純損益の推移は以下の通りだ。
<純損益の推移>
・第4期:▲1億7,875万4,000円
・第5期:▲1億8,587万円
・第6期:▲2億3,979万3,000円
・第7期:▲1億3,345万5,000円
・第8期:▲9,960万7,000円
・第9期:▲3億3,607万9,000円
※▲はマイナス
■決算概要(2025年3月31日現在)
貸借対照表の要旨(単位:千円)
▼資産の部
流動資産 769,569
固定資産 23,333
資産合計 792,903
▼負債及び純資産の部
流動負債 78,610
固定負債 177,935
株主資本 536,357
・資本金 100,000
・資本剰余金 1,946,674
・・資本準備金 1,500,849
・・その他資本剰余金 445,825
・利益剰余金 △1,510,317
・・その他利益剰余金 △1,510,317
・・(うち当期純損失)(336,079)
負債・純資産合計 792,903
■モンゴルでも事業展開
エアロネクストは次世代ドローンの研究開発型テクノロジースタートアップで、2017年4月に設立された。東京都渋谷区の本社のほか、埼玉県越谷市に船渡ドローン研究所を有している。
エアロネクストグループとしては、エアロネクストとNEXT DELIVERYの2社で構成されており、エアロネクストでは知的財産と技術開発によるライセンスビジネス、NEXT DELIVERYではドローンを活用した物流ビジネスを展開している。
エアロネクストはモンゴルでのドローン実装の取り組みも積極的に行っている。2025年8月にはモンゴルでの展開パートナーであるNewcom Groupと協力し、同国初となるドローンによるフードデリバリーの試験飛行に成功したことを発表した。
同年11月には、エアロネクストとNEXT DELIVERYが和歌山県和歌山市でDID(人口集中地区)を含むルートでのレベル3.5飛行の運航体制の構築と医療機関を拠点としたドローンを活用した買い物支援や地域経済の活性化に向けた実証実験を行った。これは日本初のDIDを含むルートでのレベル3.5飛行実施となった。
なおレベル3.5は2023年12月に規制緩和の方針のもと国交省により新設されたドローンの飛行レベルで、デジタル技術の活用や無人航空機の操縦ライセンスの保有、保険の加入などの条件を満たす場合に補助者や看板の配置といった立入管理措置緩和が可能となるものだ。
そしてエアモビリティ「空飛ぶゴンドラ」の技術開発にも取り組んでいる。詳しくは以下のページも参考にしてほしい。
▼Next MOBILITY|エアロネクスト
https://aeronext.co.jp/next_series/next_mobility/
■日本全国の課題解決に挑戦
2025年は岩手県岩泉町や長野県木曽郡3町村、愛知県新城市、長野県軽井沢町でもドローンの実証実験や実用化に向けての取り組みを行っているエアロネクスト。
同年12月には「山梨県小菅村、丹波山村で進む条件不利地域の物流課題を解決する共同配送の取り組み」において、国土交通省による2025年度「物流パートナーシップ優良事業者表彰」の「部門賞(強靱・持続可能表彰)」を受賞した。ラストワンマイル配送の維持を可能にしながら、CO2の年間32%削減と車両台数の年間33%削減につながる活動を行ったことが評価されたようだ。
ネクストデリバリーは今後もドローン物流の社会実装を通じて空のインフラを提供し、次世代の移動産業のリーディングカンパニーとして、引き続き自治体や物流各社と連携し、日本全国の条件不利・物流困難地域でさまざまな取り組みを推進していくとしている。次回の決算にも注目だ。
※官報に掲載された決算公告に関する記事は「自動運転・MaaS企業 決算まとめ」から閲覧頂くことが可能です。
【参考】関連記事としては「空飛ぶゴンドラ開発のエアロネクスト、1億円赤字も人命救う 最新決算」も参照。











