米市場リサーチ会社のフロスト&サリバンは2018年11月22日、自動運転車市場の世界見通しを発表し、自動運転レベル3(条件付き運転自動化)以上の技術が搭載された自動運転車が2030年までに1800万台に到達するという予測を明らかにした。
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自動運転レベル3は、緊急時以外はシステム側が運転の主体となる段階。同社の予測によれば、レベル3以上の車両は2030年には新車販売の6台に1台の割合にまで増加。また、2030年には世界の自動運転車販売のうち、3割程度を中国が占めることになると推測している。「自動運転車市場は将来的に自動運転車の専用車線や専用駐車スペースの提供などのインセンティブを実施する中国が主導」(同社)するという。
また同社は、自動運転タクシーや自動運転シャトルバスなどから保険や修理などを含む自動運転サービス市場が、2030年には2000億ドル(約22兆円)規模に達するという予測も発表。その中でも特に自動運転タクシーやシャトルバスが市場の拡大を牽引し、全体の65%を占めるとしている。
自動運転車については、まずシェアサービスでの活用が進むと指摘した上で「初期段階では、ある地点と次の目的地をつなぐ小型の自動運転シャトルバスでの利用が進む見込み」と発表。その後、自動車のオンデマンドバスや乗用車の配車サービスが普及していくという。そしてさらにその後、ユーザーが自由に目的や乗員人数、搭載している機能などが異なる自動運転の配車サービスを選べる時代が来るとしている。
■フロスト&サリバンが分類する自動運転サービス12領域
ちなみにフロスト&サリバンは、自動運転サービス市場を12の領域に分けて予測している。その分類は下記の通り。
- 自動運転タクシー
- 自動運転シャトルバス
- 自動運転モノポッド(小型シャトルバス)
- オンデマンド機能アップデート
- 駐車サービス
- 製造・所有・運行・保守点検
- オンデマンド・ユーザー保険
- 車両データーサービス
- 車両整備予測
- カーブサイドデリバリー
- 廃棄・修理
- ハブ間輸送
同社のモビリティ部門欧州地域ディレクターであるフランク・レベック氏は自動運転サービス市場について、今後は収益化を目的としては合弁企業の設立や提携、企業買収などが進むと予測。その上で「ティア1(1次部品メーカー)サプライヤーの役割も変化し、ハードウェアに依存しないソフトウェアなどのインテグレーターへと移行すると同時に、技術提携や買収・合弁が新たなモビリティのエコシステムを形成する上で必須となる」と語っている。
【参考】関連記事としては「自動運転車市場、2030年に「420万台」 主要市場は「アメリカ・中国・日本」」も参照。
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— 自動運転ラボ (@jidountenlab) September 14, 2018