トヨタWoven Cityは「無職の引きこもり」でも住める?希望者が続々

期待高まるオープンまで1カ月余り



トヨタが発表したWoven City計画=出典:トヨタプレスリリース

Woven Cityフェーズ1のオフィシャルローンチ日程がついに公表された。構想全体から見ればスモールスタートとなるが、未来への期待感は大きく膨らむ。

Woven City始動を報道各社が報じたことで知名度が大きく向上し、SNSで話題に上ることも増え始めたようだ。果たして、Woven Cityに対しどのような反応が上がっているのか、SNS利用者の声をピックアップしてみた。


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■Woven Cityへの反応

SNS「X」でたくさんの期待の声

徐々に全貌が明らかになり、ついにローンチ日も公開されたWoven City。SNS「X」は、さまざまな声で溢れかえっている。

  • これは下手なテーマパークより興味深い。
  • ジャングリアより楽しみ
  • 実証都市「ウーブン・シティ」 この文字ワクワクする
  • とっても気になってます、ウーブンシティ。未来の街の実証実験都市ってワクワクするな!来月開業徐々に色んな実験やると思うから、楽しみ。トヨタイムズに上がりそうだから、追って見てみようかな!


わくわく感が止まらないようだ。将来技術やまだ見ぬ未来を想起させるWoven Cityは、未知のものへの好奇心や探求心をくすぐられる。

  • 民間企業が出資すると、これだけ大きなプロジェクトが反対なしで進めることができる。豊橋新アリーナとはまったく違う、本当の未来志向の事業だ。
  • 国家vs大企業の時代の幕開けとなるかもしれない

新たな都市を国・自治体主導ではなく民間が一から作る――という点を評価する声も散見された。余計な建て前やがんじがらめの規制に左右されることなく、私有地として建築基準法などの一定の規制を順守していれば、規制権者にとやかく言われることもない。

また、「実証都市」と明確に位置付けているため、目先の利益を追い求める必要もない。Woven Cityの事業そのものが研究開発費のようなものだ。

最先端技術やサービスの開発など、将来のビジネスにつながる取り組みや、社会・生活の質の向上に資する取り組みを、専用設計された都市の中で行うことができる。予算上の制約はあるものの、自由度の高い環境だからこそさまざまなチャレンジを実施することができるのだ。


  • 選ばれし人格者が揃うはずだから近所関係が楽しそう
  • 仕組まれた理想都市というのがステキすぎる 第3新東京市感ある
  • このパッケージを、既存の街に活かせるようにして欲しい。
  • トヨタは車からこれにシフトしていくと思います。

Woven Cityをパッケージ化し、横展開できれば確かに面白そうだ。現実的にはソリューションごとの展開となりそうだが、各ソリューションが連動することでより大きな効能を発揮するものもあるだろう。また、独自規格のインフラ・設備があってこそ生きるソリューションもありそうだ。

ソリューションの魅力が高ければ、インフラ・設備を設えてでも導入を目指す動きは必ず出てくる。Woven Cityで培われたソリューションやインフラなどのアイデアが、そのまま新規ビジネスとなるのだ。

その意味では、トヨタがクルマからさまざまなソリューション事業にシフトしていくとする見方は間違っていない。少なからず、新たな事業の柱を育てていくことは間違いないだろう。

出典:トヨタプレスリリース

見学や移住を希望する声も

  • ウーブンって外部からの人間がうろちょろしても良い街なのかなぁ行ってみたいなぁ
  • IoT家電やAIがどの位流用されているのか、自動運転の状況などを含めて見学してみたいですね!
  • 中が見たいなあ、多少お金払ってもいいので、ツアーとかやって欲しい。

当然、一度行ってみたいという声も多く上がっている。Woven Cityへの来訪などについては後述するが、当面自由見学などは制限される見込みだ。

自由入場はしばらく制限されるものと思われるが、一定条件下での見学などは比較的早期に定期・不定期開催される可能性は十分考えられる。公式アナウンスをしっかりとチェックしたいところだ。

  • そういえば土曜日、トヨタのWoven Cityの前通ったんだけど、普通に住みたい。道路側に建物めっちゃ建ってて「できてきてるー!」感凄かった。こんな街に住めたらいいな、ってパッと見える建物たちで思えるレベルでおしゃれ。トヨタの社員になりたい。
  • 私もすんでみたい。やっぱり自分が住みたい街を作らないと駄目ですね。
  • 裾野ってところもいいな。住みたい。
  • 無職引きこもりだけどここに住ませてほしい。

Woven Cityに住んでみたい――といった声は、2020年のWoven City発表時からちらほら聞こえていたが、今回フェーズ1のオープンが具体化したことで、その声は増加傾向にあるようだ。

見学同様、当面は一般からの移住は募集されないものと思われるが、2026年度以降、関係者含め360人程度を上限に門戸が開かれる予定だ。

移住に際し、どのような条件が設けられるのか。こちらも公式発表を待ちたい。

  • ウーブンの採用情報が増えたのがこれ? 確かにデータ基盤関連職の採用が増えている気がする
  • ウーブンシティ、ついに1期開業ですね 最近、トヨタに街づくりのイメージがあるので、就活でデベロッパーと併願する学生が多いようです

採用面からWoven Cityに触れる人もいるようだ。Woven Cityを念頭にデベロッパーと競合している点も非常に興味深い。

Woven Cityを運営するウーブン・バイ・トヨタは、トヨタグループにおいて最先端技術開発を担う国内拠点でもあり、採用は今後も伸び続けるものと思われる。

広域展開などを疑問視する声も

  • 工場跡地だから実証実験都市の割には狭いよね。実験を十分にできるんだろうか。
  • 仮に中で優れたものが出来たとしても、どうせウーブン外部の人間が「危ない!」とか言って日本の公道に実装するのは不可能なんでは
  • そのうち晴海のタワマンみたいに外国人に乗っ取られて違法民泊化しないか心配だわ。26年以降は誰でも住めちゃうわけ?
  • 頓挫したかと思ったよ…
  • 誰も住んでくれないのでは!?みんな東京にこだわるだろうな。
  • 小学校はZ会の私立小学校でエリート教育を受けるのかもしれんが、中学校、高校は地元だろう。通えそうな距離にある裾野高等学校の偏差値は42。意識高い住民達が満足するか気になるところ。社長に言われたら行くしかないと諦めてるのか。

一方、さまざまな観点から事業の行く末を懸念する声も散見される。面積に関しては、フェーズ1は4万平米超で東京ドームに近い規模感だが、最終的には70万平米、東京ディズニーランド1.5個分に相当する広さまで開拓していく計画だ。

Woven City内で培われた技術を、外の世界、一般公道などに展開する際、結局規制に阻まれる……という懸念は確かに残る。技術の質や領域によるが、Woven City内でどこまで検証できるか、そして国内の法律にどこまで合致しているかがカギとなる。規制緩和が必要となるような新技術の場合、ロビー活動も重要性を増すことになりそうだ。

いざ蓋を開けてみれば、意外と移住希望者は少ない……という可能性も考えられる。好奇心から「住みたい!!」と声を上げる人は多いものの、実際に「移住しませんか?」と言われて即答できる人は少ない。

東海道新幹線を乗り継いでも東京に出るまで1時間以上を要する立地で、都会人には敬遠される可能性が高い。都会と無関係で、仕事面など含め移住が容易な層でなければかんたんに引っ越すというわけにはいかないだろう。

また、いつまで住めるのか?――という点も重要だ。「3年間の賃貸契約です」と言われた場合、定住はおろか環境に慣れて落ち着いてきたタイミングで出ていかなければならない。何年住めるのか――という点は非常に重要なのだ。

物件の間取りや家賃など含め、どのように設定されるのか要注目だ。

  • このデザインは5年前の北朝鮮建物みたいw
  • コンパクトシティの失敗作になるか。
  • 事故が起きても隠蔽されそう 隠蔽体質は日本人の十八番だからな
  • トヨタ定期的にトヨタシティ的なの作るけど、成功した例きいたことない

もはやSNSに付きものとなった、生産性のない非難目的の投稿や見当違いの投稿も当然見受けられる。相手にする必要はないが、こうした輩を調子づかせるのも癪なので、是が非でも成功してもらいたいところだ。

■Woven Cityの概要

そもそもWoven Cityとは?

Woven Cityは、モビリティカンパニーへの変革を目指すトヨタがモビリティの意味を再定義すべく、さまざまなモビリティを生み出すテストコースとして建設を進める実証都市だ。トヨタ自動車東日本の東富士工場の跡地で、建物や道路など都市機能のすべてを一から実証向けに設計する。

トヨタグループをはじめ、異業種のさまざまな企業がインベンターズとして参画し、既成概念にとらわれないさまざまな取り組みを行う計画だ。

研究に携わる者はインベンターズ、実証に参加する住民やビジターはウィーバーズと呼ばれる。

Woven Cityはいつ完成するの?

2025年9月のオープンは、あくまでフェーズ1に位置付けられたものだ。敷地70万平米超のうち、4万7,000平米ほどに過ぎない。

Woven Cityは、コンセプトの一つとして「未完成の街」を掲げている。時代とともに変化する一人ひとりの幸せの量産を実現するため、常に進化を続けていき、永遠に完成することはないとしている。

70万平米の開発そのもののロードマップが不明だが、仮に全敷地の開発を終えても、常時アップデートを続けていくということなのだろう。

なお、当初計画では、最終的に2,000人規模のまちを想定している。単純計算だが、フェーズ1の5~6倍相当となる。

Woven Cityにはどういった人が住めるのか?

2025年9月ローンチ予定のフェーズ1では、最終的に住民360人規模を想定している。まずトヨタ関係者をはじめとしたインベンターズとその家族らが移り住み、その後2026年以降に一般募集が行われる予定となっている。

【参考】Woven Cityの住民については「ついに!トヨタWoven City、「住民募集」の説明会開催」も参照。

Woven Cityの見学はできる?

ウーブン・バイ・トヨタによると、現時点では安全に視察を受け入れる体制を整えることが困難なため、見学の類は断っているという。

ただ、さまざまな形で多くの人が実証に参加できるよう、準備が整い次第ウェブサイトなどで案内するとしている。

初期のドタバタが落ち着けば、意外とウェルカム状態で見学者をはじめとしたビジターを受け入れる計画かもしれない。

【参考】視察や見学の受け入れについては「トヨタWoven City、視察申込み殺到 「現在は原則お断り」」も参照。

どのような企業が参加し、どのような実証が行われる?

2025年8月時点でインベンターズに決定しているのは、ダイキン工業、ダイドードリンコ、日清食品、UCCジャパン、増進会ホールディングス、インターステラテクノロジズ、共立製薬だ。

このほか、トヨタとウーブン・バイ・トヨタ、豊田自動織機、ジェイテクト、トヨタ車体、豊田通商、アイシン、デンソー、トヨタ紡織、トヨタ自動車東日本、豊田合成、トヨタ自動車九州のトヨタグループ各社の参画が決定している。計19社だ。

空気価値の創造(ダイキン工業)やコーヒーの潜在価値の実証(UCCジャパン)、教育分野の最新テクノロジーを活かした実証(増進会ホールディングス)、エンジン製造能力の強化(インターステラテクノロジズ)
ペットと人の共生環境(共立製薬)――など、各社の取り組みは非常に多岐に及ぶ。

もはやモビリティとの関連を説明しにくいレベルだが、だからこそ既成概念を打ち破りモビリティを再定義することができるのだろう。

【参考】インベンターズの取り組みについては「トヨタWoven City、ホリエモンが「居住特権」獲得か」も参照。

■【まとめ】反響は日増しに大きく

フェーズ1のローンチまであと一カ月余り。Woven Cityに対する反響は今後も日増しに大きくなっていくものと思われる。

まだまだ情報が出し尽くされておらず、オープンまでにどこまで情報が公開されるのか。実証や移住、見学などの詳細はいつ頃発表されるのか――など、話題は尽きない。公式発表を入念にチェックし、しっかりとオープンに備えたい。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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