自動運転車向けの「専用道」や「専用レーン」、米中で設置の動きが加速

混在走行に向けた前段階の動き



自動運転車向けの「専用道路」を設置する動きが世界で目立ちつつある。発展途上の自動運転車だけを走行させる道路を建設することで、一般車両との想定外の事故を防ぐことなども念頭にあるが、路車間通信(V2I)を検証する大規模な「実験場」という側面もありそうだ。







自動運転車専用道路というわけではないが、自動運転車の走行を前提とした高速道路や自動運転専用レーンを新設する動きもある。

■ミシガン州を起点とした全長64キロの「専用道路」計画

Googleの親会社Alphabetの傘下企業である次世代インフラ開発のSidewalk Infrastructure Partnersは2020年8月、子会社「Cavnue」を立ち上げると発表した。このCavnue社はミシガン州を起点とした自動運転車専用の道路を開発を目指している。

これまでの発表によれば、CavnueはフォードやGM、BMW、Argo AI、ホンダ、トヨタ、TuSimple、Waymo、ミシガン大学、米国モビリティセンターなどのパートナーと協力しながら、物理面とデジタル面の両面から必要なインフラを検討し、開発を進めていくという。

具体的には、ミシガン州デトロイトのダウンタウンとアナーバー市を結ぶ約64キロの区間で開発に着手し、約2年間にわたってミシガン州の政府機関や交通局と道路デザインや実行可能性を検討する。

最初にこの道路を利用するのはコネクテッドバスやシェアシャトルなどになるようで、その後、自家用車や貨物車に対象が拡大されるという。

■中国では、自動運転を想定した「スーパー高速道路」も

中国では官民連携で「インフラ協調型」の高速道路の開発が進められている。インフラ協調型では、路車間通信(V2I)で交通インフラ側から提供されるリアルタイム情報が、自動運転AIの分析・判断に役立てられる。

浙江省では、杭州市と寧波市を結ぶ全長161キロの「スーパー高速道路」の建設が計画され、2022年にも開通する予定となっている。自動運転を想定したインフラ協調型の設計にし、コントロールセンターからは走行中の車両の速度などを制御できるようにする計画もあるようだ。

北京市と雄安新区を結ぶ全長97キロの「京雄高速道路」では、片側8車線のうち2社線に自動運転専用レーンが設置されると報じられている。

■【まとめ】混在走行に向けた前段階の動きとして注目

日本国内でも、高速道路に自動運転車専用レーンを設置することを検討する動きがある。自動運転車はいずれは非自動運転車とともに公道を走行するようになるが、専用道路や専用レーンはそれに向けた前段階の動きであると言える。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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