Uberに「株価100倍」の可能性浮上!自動運転の「本命」に

開発事業者の囲い込み加速



配車サービス大手の米Uber Technologies×自動運転の取り組みが大きく加速している。2026年に入ってからのこの3カ月間で、すでに8件の協業関連案件が発表された。


Uberのプラットフォームは、開発各社の自動運転技術を円滑な消費者向けサービスとして提供することができる。このプラットフォームビジネスが自動運転市場拡大の恩恵をダイレクトに受け止めることができるなら、今後業績は大きく伸び続け、株価100倍も夢ではないのではないか。

Uber×自動運転のポテンシャルに迫る。

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■Uber Technologiesの最新動向

Lucid、Nuroとの専用ロボタクシーを披露

Uberは2026年1月6日、Lucid Group、NuroとともにCES2026でグローバル展開する自動運転タクシーの量産型車両を発表した。

3社は2025年7月、Uber プラットフォーム専用に設計した次世代プレミアムグローバルロボタクシーの開発とサービス化に向けパートナーシップを交わした。Nuro Driverを搭載したLucid製車両を今後6年間で2万台以上導入することを目指す。2026年後半に米国の主要都市でサービスインし、世界の数十の市場に拡大していく計画だ。


2025年末に公道実証に着手しており、サンフランシスコ・ベイエリアを皮切りに、オペレーター同乗のもと試作機による走行実証を進めていくとしている。

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WeRideと中東に1,200台のロボタクシーを配備

2月6日には、WeRideとのパートナーシップのもと、中東全域に少なくとも1,200台のロボタクシーを配備する計画を発表した。

WeRideとの提携は2024年9月にさかのぼる。アラブ首長国連邦を皮切りに自動運転タクシーを導入していく計画で、2025年5月には、2030年までにヨーロッパを含む世界15都市でサービス展開することを発表している。

アブダビ、ドバイ、サウジアラビアのリヤドでサービス化に着手しており、このエリアにおいて2027年を目途にフリートを1,200台まで増加するとしている。

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Baiduとドバイでサービス提供

2月10日には、Baidu(百度)とともにドバイ道路交通局 (RTA) と提携し、ドバイでApollo Goを導入する計画を発表した。3月中にサービス開始予定としている。

Baiduはすでにドバイやアブダビを含む15都市でサービス展開しており、この協業によりUberアプリからもApollo Goを利用できるようにするようだ。

Zooxとの新規パートナーシップ発表

Uberは2026年3月11日、Zooxと戦略的提携を交わしたと発表した。Zooxのオリジナル設計の自動運転タクシーをUberのプラットフォームで利用可能にする。

Zooxが他社プラットフォーマーと提携するのは初で、2026年夏にラスベガス、2027年半ばまでにロサンゼルスでそれぞれサービスを開始する予定としている。

Zooxはすでにラスベガスでサービスインしており、サンフランシスコでもまもなくサービス提供予定としている。その後、オースティンとマイアミへの拡大を計画している。

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Wayve、日産と日本展開へ

3月11日には、英Wayve、日産とのパートナーシップも発表されている。自動運転タクシー開発に向けた協業と、サービス展開の実現に向けた活動開始に関する覚書を締結した。

3社は、2026年末までに東京で試験運用を開始する準備を進め、Uberのプラットフォームを通じてWayve AI Driverを搭載した日産リーフを提供する予定としている。

UberとWayveは2024年にパートナーシップを結んでおり、英国でレベル4自動運転車の公道試験を開始する計画を発表している。この協業を日産を交える形で拡大し、日本市場での展開を目指す構えだ。

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Motionalもラスベガスでサービスイン

3月13日には、Motionalの自動運転タクシーがUberアプリを介して利用可能となったことが発表された。サービス提供エリアはラスベガスの一部地域で、当面はセーフティドライバーが同乗する。車両は、すでに量産体制にある「IONIQ 5ロボタクシー」だ。

両社のパートナーシップは2022年に始まっており、自動運転開発事業者としては早くにUberとの協業の道を選んだと言える。
Motionalは従業員向けに車内無人のサービス実証も行っており、2026年末までに一般サービスも無人化する方針を示している。

NVIDIAとの協業拡大、2028年までに世界28都市でサービス目指す

Uberは3月16日、NVIDIAとの自動運転車に関するパートナーシップの拡大を発表した。提携する自動車メーカー各社の支援のもと、NVIDIAのソフトウェアのみで駆動する自動運転車のグローバルフリートを2027年前半にロサンゼルスとサンフランシスコで開始し、2028年までに世界28都市に拡大する計画としている。

両社は2025年10月、「NVIDIA DRIVE AGX Hyperion 10」を搭載したレベル4車両5,000台をステランティスがUberのグローバルフリート向けに供給する計画を発表していたが、この取り組みを拡大するようだ。

まずデータ収集車両群を導入し、都市特有の運転特性をNVIDIAの「Alpamayo」に学習させる。その後オペレーター同乗の実証を経て完全自動運転のレベル4へと移行する。この体系的なアプローチにより、2028年までに北米、ヨーロッパ、オーストラリア、アジアの28都市で自動運転サービスを展開することを目指す方針としている。

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Rivianと最大5万台の自動運転タクシー導入計画

3月19日には、Rivianとのパートナーシップを発表している。自動運転技術の性能目標達成を条件に2031年までにRivianに最大12億5000万ドル(約2,000億円)を投資する予定で、Uberプラットフォームのみで利用可能な自動運転タクシーフリートの構築を目指す。

Uberは、完全自動運転の「R2」自動運転タクシーを1万台購入する予定で、2030年までに最大4万台を追加購入するオプションも有している。2028年にサンフランシスコとマイアミでサービスを開始し、2031年までに25都市に拡大する計画としている。

Rivianの技術については不明な点が多いが、すでにレベル2+(ハンズオフ)は実用化しており、2026年中に発売予定の新型「R2」にレベル3相当(アイズオフ)の機能を搭載させるとしている。

Uber Autonomous Solutionsで自動運転配車サービスを一手に引き受け

2026年に入ってからのわずか3カ月で、上記8件の協業事業が発表されている。加えてUberは2026年2月に自動運転モビリティの開発と実装をサポートする「Uber Autonomous Solutions」を発表している。

短期間でこれだけの事業展開を発表したモビリティ事業者はおそらくいない。半導体分野で覇権を握るNVIDIA同様、モビリティサービス分野で完全な覇権を掌中に収める戦略なのだろう。

現時点で実サービス化されているのは、北米におけるWaymoと中東におけるBaidu、WeRideあたりに留まるが、これは開発事業者の技術水準によるためだ。

世界の有力な自動運転開発企業の大半とパートナーシップを結んでおり、Zooxのようにレベル4をローンチした企業も出始めた。Motionalのようにまもなくローンチするだろう企業群も多く控えている。

開発事業者の多くは自前の配車プラットフォームを用意しているが、将来的な広域展開を見据えると、すでに高い配車実績を有する大手プラットフォーマーと手を組んだ方が効率的であり、顧客をつかみやすい。

Waymoら先行組はグローバル路線を強化し、今後サービス展開を大きく拡大していく方針だが、新規エリアごとに各国の特性に合わせて自前の配車プラットフォームをカスタマイズして一から利用者を獲得していくより、すでに利用者が多く各国ごとに洗練された既存プラットフォームを利用した方がお得――ということだ。

しかも、Uberは配車マッチングを行うにとどまらず、自動運転車両の日常的な管理・メンテナンス、トレーニングデータやデータ強化マッピングの提供、リモートアシスタンス、保険など、開発からサービス実装後に至るタスクをトータルで担う「Uber Autonomous Solutions」で、他のプラットフォーマーとの差別化を明確に図っている。

配車プラットフォーマーとして最も世界に浸透しているUber。SoC分野ではNVIDIAが自動運転業界を席捲しているが、モビリティサービス分野においてはUberがNVIDIAのような無双状態になる可能性も十分考えられそうだ。

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2030年代にかけて業績は右肩上がり?

気になるのは、将来的なUberの企業価値だ。自動運転サービスは今後2030年代にかけて右肩上がりで市場を伸ばしていくことはほぼ間違いなく、配車サービス分野で覇者となるだろうUberの価値も右肩上がりが続く可能性が考えられる。

Uberは2019年にニューヨーク市場に上場したが、しばらくの間株価は低迷していた。コロナ禍の特需で一時値を上げたものの再び下げ、一時20ドル付近で停滞していた。

しかし、黒字化の予兆が見え始めた2023年を境に上昇をはじめ、2025年夏ごろには100ドルに迫った。現在は70ドル台となっているが、上昇の余地はまだまだ残されている。

自動運転タクシーだけではない。クイックデリバリーなどの配送分野をはじめ、さまざまな需要を満たすマッチングプラットフォームとしての進化・伸びしろも十分だ。

今後、Uberの株価が10倍、100倍の域に達する可能性は決して低くないはずだ。2030年代、アップルやマイクロソフト、NVIDIAなどテクノロジー業界をけん引してきた代表企業はどのような路線を歩み、どのような地位を築いているのか。その中にUberは食い込んでいるのか。今後の動向に注目だ。

■【まとめ】Uberの一人勝ちとなるか

協業企業が別プラットフォームでサービス展開してもUberは共存可能としており、今のところ死角が見当たらない。提携先のいくつかは技術面で無残な結果に終わるかもしれないが、Uberとしては成功企業さえしっかり押さえていれば特に問題にはならない。

自動運転配車サービスはUberの一人勝ち状態となるのか。DiDiやLyftといったライバルはどのように巻き返すのか。各社の動向から目が離せないところだ。

【参考】関連記事としては「アメリカでさえ「自動運転車を信頼」たった13%」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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