米Uber、ドバイで自動運転タクシーを展開 中国企業WeRideとタッグ

まず試験プログラムを開始へ



配車サービス大手の米Uber Technologiesが、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで自動運転車の配車サービスに参入する。


レベル4の自動運転に特化して開発を行う中国の自動運転開発企業WeRide(文遠知行)とタッグを組み、Uberのプラットフォームを用いて自動運転タクシー(ロボタクシー)サービスを行う。実用化に向け、まずは試験プログラムを行っていく。

世界各国でタクシー配車やライドシェアサービスを手掛けているUberは、すでにドバイにも進出済みであるが、自動運転車でもサービスを展開することになった。

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■UberとWeRideによるドバイ事業

UberとWeRideは、ドバイの道路交通局(RTA)と提携したことを2025年4月2日に発表した。これによりUberはドバイでのロボタクシーサービスを展開可能になった。ドバイにおけるUberの最初の技術パートナーがWeRideとなった。

UberとRTAは試験プログラムで協力し、Uberのプラットフォームを活用してロボタクシーと乗客をマッチングし、スムーズで便利な乗車体験を提供できるための取り組みを行っていく。データ分析や安全性に関する手続き、規制の枠組みについても検討し、ドバイにおける自動運転モビリティへの円滑な移行を支援していく。


Uberの自動運転モビリティなどにおけるグローバル責任者であるNoah Zych氏は、「Uberは世界有数の自動運転開発企業と連携し、この技術の商用化とグローバル規模での展開を推進しながら、未来の交通システムを構築していく」と意欲を見せている。

また「UAEにおける最初の自動運転車の技術パートナーとしてWeRideと協力することで、信頼性が高く、かつ最新のモビリティソリューションが提供可能となった。これはUAEのスマートシティ構想や次世代交通に対するビジョンとも合致している」と語った。

■中国WeRideは中東での実績多数

自動運転車を開発する中国のWeRide=出典:WeRide公式サイト

Uberに「世界有数の自動運転開発企業」と認められたWeRideとは、どんな企業なのか。

2017年設立のWeRideは広東省広州市に本社を置き、自動運転レベル4に特化して技術開発を行っている。10カ国30都市に拠点を持ち、ロボタクシーを中心に自動運転バス(ロボバス)やロボバン、ロボスイーパー、ADAS(先進運転支援システム)など幅広い開発を進めている注目企業だ。


同社は2025年3月にフランスで自動運転レベル4の走行許可を取得した。これまで中国・米国・UAE・シンガポールでも許可を得ていたため、これで世界5カ国において自動運転レベル4の許可を取得した初の企業となった。

WeRideとドバイをはじめとした中東との付き合いは数年にわたる。WeRideは2022年にアブダビで行われたレベル4のドライバーレスカーの実証に協力しており、2023年7月にUAEで自動運転車の国家ライセンスを取得したことを発表した。UAEの副大統領兼首相でドバイの統治者であるムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム殿下が、UAE国内の道路を走る自動運転車に対する初の国家免許を承認し、WeRideに付与した。

その前年の2022年9月には、サウジアラビアのAI(人工知能)企業と協力し同国初のダイナミック・ロボバス路線を開設することを発表した。また同年12月には、中東地域最大級の民間コングロマリットであるAjlan & Brothers Holding Groupと、サウジアラビアで自動運転車を共同で推進する覚書に署名している。

また2023年6月にはアブダビの2つの島におけるロボタクシーとロボバスを導入することを発表した。

■有力開発企業と組んで導入を進めるUber

Uberは最近、ロボタクシーの配車を自社プラットフォームに組み込むことに積極的だ。WeRideのほか米Google系の自動運転開発企業Waymoとも組んで米国内の特定エリアでサービスを提供している。

また韓国最大手の自動車メーカーである現代自動車(ヒョンデ)と、米自動運転スタートアップのAvrideが、自動運転タクシーを共同開発することを2025年3月に発表しており、Uberのアプリを通じてサービスが提供される予定となっている。

さらにUberの幹部は、日本でも数年以内にロボタクシーサービスの参入を目指す意向を示している。ただし、どの開発企業による自動運転車が用いられるのかはまだ明かされていない。

世界中でロボタクシーの実用化が急速に進む現在、Uberはプラットフォーマーとして一人勝ちの状況にあると言えるだろう。中東で多数の実績があるWeRideと組んだことで、ドバイでのロボタクシーサービス実用化は良い成果を挙げることが期待される。

▼Uber and WeRide Partner with Dubai’s Road and Transport Authority to Bring Autonomous Vehicles to Dubai
https://investor.uber.com/news-events/news/press-release-details/2025/Uber-and-WeRide-Partner-with-Dubais-Road-and-Transport-Authority-to-Bring-Autonomous-Vehicles-to-Dubai/default.aspx

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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