主要国・地域における特許の出願状況をまとめた特許庁の2020年度調査で、「自動運転」と「MaaS」それぞれの関連技術区分において、トヨタが米中勢を抑えて首位となっていることが明らかになった。
この調査の名称は「令和2年度特許出願技術動向調査」で、2014〜18年において、日本と米国、欧州(ドイツ除く)、ドイツ、中国、韓国が出願先の特許について調べたものだ。
【参考】関連記事としては「自動運転特許出願、日本2万超!2014〜18年、米中抜き世界最多」も参照。
■自動運転関連技術:トヨタが首位、4,247件出願
自動運転関連技術区分の出願人別出願件数ランキングでは、トヨタが4,247件で首位。ランキングは以下の通りだ。
2位はアメリカのFORD GLOBAL TECHNOLOGIESで3,067件となっており、トップ10にランクインした日本勢はトヨタのほか、デンソー(3位)、本田技研工業(4位)、日産自動車(8位)、三菱電機(10位)となっている。
■MaaS関連技術:トヨタが首位、647件出願
MaaS関連技術でもトヨタが出願人別出願件数ランキングのトップだ。647件の出願を行っている。以下がランキングだ。
2位は中国のDIDI CHINA TECHNOLOGYで436件。日本勢はほか、日立製作所が6位、本田技研工業が7位、三菱電機が9位となっている。
■【まとめ】Woven City×自動運転・MaaSにも注目
先日行われた決算発表でも触れられたが、トヨタは現在、静岡県で「Woven City(ウーブン・シティ)」というコネクテッドシティを開発している。このWoven Cityでは、トヨタがこれまで開発してきた自動運転やMaaSのさまざまな技術が導入・実証される予定だ。
また、東京五輪ではトヨタの自動運転EV「e-Palette」が選手村で選手の移動車両として使用される見込みとなっている。MaaS関連では、ルート検索・予約・決済や飲食店の混雑状況の確認が可能なMaaSアプリ「my route」の展開エリアを拡大している。
このように、自動運転技術やMaaS関連技術の開発に積極的なトヨタ。次回の調査ではどこまで特許の出願件数を伸ばしてくるのか、注目したい。
【参考】関連記事としては「【目次】「トヨタ×自動運転」特集」も参照。