この記事では、LUUP(ループ)の基本情報や使い方について詳しく説明する。
LUUPは、電動キックボードと電動アシスト自転車など「電動マイクロモビリティ」のシェアリングサービスにおける日本最大手だ。
LUUP
2020年5月に電動アシスト自転車、2021年4月に電動キックボードのシェアリングサービスをスタートした。ポート数は順調に拡大しており、2024年10月時点で1万カ所以上設置されているという。なおポートとは、モビリティの乗り場・返却場所のことを指す。
リピーターも多いLUUPだが、まだ利用したことがない人もいるだろう。料金や利用手順などについて詳しく説明する。
記事の目次
■LUUP(ループ)の利用可能エリアは?
LUUPは、電動キックボードや電動アシスト自転車のシェアリングサービスを東京・大阪・横浜・京都・宇都宮・神戸・名古屋・広島・仙台・福岡を中心に展開している。
運営元の株式会社Luupによると、東京都渋谷区・目黒区などではコンビニエンスストアの店舗数よりもLUUPのポート数の方が多く、他社と比較しても最も「ポート密度」の高いサービスとなっているという。車両数やポート数、展開エリアは、急ピッチで拡大されている。
■どんな人が利用可能?年齢制限はある?
電動アシスト自転車については、年齢制限はない。ただし13歳未満の場合はヘルメットの着用が必須となっている。電動キックボードは、16歳以上であることが確認できる「年齢確認書類」の提出が必要で、改正道路交通法にもとづく交通ルールテストに合格することが前提となる。
また、身長・体重制限については、身長140センチ未満の場合は利用不可となる。電動アシスト自転車の耐荷重は100キロ、電動キックボードの耐荷重は120キロとなっている。
■通常料金は「基本料金50円+1分15円」
気になる利用料金だが、通常料金(一部地域を除く)は、ライド基本料金50円(税込)と時間料金が1分ごとに15円(税込)かかり、その合計料金が発生する(電動キックボードも電動アシスト自転車も同料金)。
2024年10月21日昼12時以降に開始したライドから、料金計算に使用する利用時間の1分未満の端数部分について、計算方法を切り捨てから切り上げに変更となっている。なお栃木県宇都宮市や沖縄県カヌチャリゾートなど、通常の料金体系と異なる都市・地域もある。
■サブスクプランは「月額980円+30分ごとに200円」
LUUPではサブスクプランの提供がスタートし、月額980円でサブスクプランに加入すると、30分ごとに200円の料金で利用できるようになる。なお、サブスクプランではなく通常料金が適用された方が安くなるライドに関しては、通常料金の扱いとなるため安心だ。
例えば通常料金で8分間ライドする場合、ライド基本料金50円と時間料金120円(15円×8分)が発生して合計料金は「170円」となるが、サブスクプランでは「30分ごとに200円」であるため、8分のライドであっても200円が発生する。
10分未満の利用ではこうしたケースが起きるため、通常料金が適用される。LUUPが紹介している以下の図が分かりやすい。
■LUUP(ループ)の利用手順
アプリの登録からポート・モビリティの選択まで
次に、利用方法について順を追って説明する。
まずはLUUPのアプリをダウンロードする。「LUUP」や「luup」、「ループ」などで検索すると出てくるだろう。LUUPアプリは、iOS 16 以降、iPhone 8 以降 (iPhone SE 第 1 世代 を除く)、Android OS 10.0 以降の端末で利用できる。
ダウンロード後にアカウント登録をする。電話番号や氏名、生年月日、メールアドレスといった情報が必要だ。クレジットカード情報や免許証など年齢確認書類の登録のほか、交通ルールテストに合格する必要がある。ただし、電動アシスト自転車のみの利用の際は、クレジットカードの登録のみで完了となる。
登録後、現在自分がいる場所付近の地図が出てきて、ポートがあるかどうかを確認できるようになる。地図上でポートを探す際は、「機体あり」と「返却可」のそれぞれで探すことができる。借りたいポートをタップすると、そのポートに電動キックボードと電動アシスト自転車がそれぞれ何台あるかを見ることができる。また、返却する場合は残り何枠かを確認できる。
利用したいモビリティを選択し「ライドする」をタップ、同じく地図上で返却するポートも選び、「ここで返却」をタップする。その後、「ライドを予約する」をタップし、事前の手続きは完了だ。予約をしてからの10分間は、そのモビリティを確保できる。この予約自体には料金は発生しないが、10分を過ぎれば予約が自動的にキャンセルされる仕組みになっている。また、その場ですぐにライドするという選択もできる。
ポートでの操作から返却まで
選択したポートに着いたら、アプリ内カメラで車両のQRコードをスキャンする。その後、機体を返却するポートを事前に設定することで返却枠を確保することができる。注意事項を確認し、「ライド開始」をタップすると、ロック解除されるという流れになっている。これで、電動キックボードまたは電動アシスト自転車を利用することができるようになる。
なお利用途中に一時停車したい場合は、駐停車可能な場所を見つけスタンドを立て、アプリの「一時停車」をタップすると鍵がかかるようになっている。ライドを再開する場合は、アプリで「鍵をあける」をタップする。返却ポートを途中で変更することも可能となっている。
返却ポートに着いたら、機体を枠内に駐車し「ライド終了」をタップする。その後、ポート枠内の機体を写真撮影し送信すると、支払い処理が行われ、完了となる。なお電動アシスト自転車の場合は、返却の際に後輪の鍵を手動で下げる必要がある。
全ての手続きをアプリを介して行うため、スマホのバッテリー残量にはくれぐれも気をつけて利用していこう。
■電動キックボードの操作・走行について
電動アシスト自転車については、自転車に乗ったことのある人なら操作は難しいことはないと思われるため、この記事では電動キックボードについて説明する。
改正道路交通法により、2023年7月から一定の条件を満たすと電動キックボードを運転免許無しで利用できるようになった。これまでは、原付バイク扱いであった。LUUPの電動キックボードは、新設された「特定小型原動機付自転車」の扱いとなった。ヘルメットの着用は努力義務となっているが、転倒などをした際に備えて着用が推奨されている。
LUUPの公式サイトによると、乗車時の注記事項について下記の記載がある。
- 歩道の走行は禁止です。ただし、特定の標識・標示のある歩道については、6km/hモード搭載の車両では最大6km/hの速度で通行することが可能です。
- 普通自転車専用通行帯(通称自転車レーン)が設置されている道路においては、当該通行帯を走行してください。
- 車両通行帯の設けられた道路においては、道路の左側端から数えて一番目の車両通行帯を通行する必要があります。
- 交差点を右折する際には二段階右折をしてください。
また、駐車違反など、電動キックボード利用において法令に違反した場合、一義的には運転者が責任を負うこととなると明記されている。電動キックボードによる事故は最近急増している。その多くが、飲酒運転やルールをよく理解していないことから起こる事故となっている。
電動キックボードの交通ルールについては、政府広報オンラインで詳しく紹介されている。利用の前に、通行場所や右折・左折の方法などについてきちんと理解し、安全走行に努めよう。
▼電動キックボードに関する交通ルールを確認しましょう!|政府広報オンライン
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202306/2.html
【参考】関連記事としては「電動キックボードはナンバー・ヘルメットは必要・不要?(2023年最新版)」も参照。
【参考】関連記事としては「電動キックボード、保険加入は義務?必須?(2023年最新版)」も参照。
■どんな状況での利用が想定される?
LUUPをどんなときに利用するかについて、過去にアンケートが行われている。
「LUUPに乗るのにおすすめなタイミングはいつですか?」という質問では、1位「観光やお出かけ」、2位「通勤や通学」、3位「電車やバスがないとき」、4位「仕事中の移動」という結果となった。
「LUUPがあって良かった、助かったという瞬間はどんな時ですか?」という質問には、「電車だと乗り換えが大変なとき」「バスの時間が合わないとき」「電車やタクシーに乗るには微妙な距離のとき」「通勤時間を短縮したいとき」といった声が寄せられた。また、「気分転換したいとき」という回答もあり、LUUPを単に移動手段としてだけでなく、乗車体験自体を楽しむために利用するパターンもあるようだ。
■LUUP(ループ)ではクーポンを配布している?
LUUPの各種割引クーポンとしては、30分のライドが無料となる「初回限定クーポン」や、自分も友達も30分無料となる「友だち招待クーポン」などがある。クーポンを利用する際は、アプリのメニュー画面の「クーポン」にまず登録することが必要だ。
【参考】関連記事としては「LUUPのクーポン情報まとめ!初回30分無料や2,000円割引、期間限定キャンペーンも」も参照。
■LUUP(ループ)の「オートスキャン」機能とは?
Luupは、Bluetoothで車両の検知が可能となる機能「オートスキャン」の提供を2024年7月にスタートした。この機能は、事前にアプリで予約をした車両に近づくと、自動で車両が検知される仕組みとなっており、アプリではその予約した車両の情報が表示される。
このオートスキャン機能によって、車体に搭載されたQRコードのスキャンが不要となり、より手間が掛からずに車両に乗車できるようになる。
■【まとめ】LUUP(ループ)で気軽に移動してみよう!
主に都市部で展開しているLUUPのポート数は、今後ますます拡大する予定だ。借りる場所と返却場所を別々に設定できるため、駅やバス停が近くにない場合や渋滞時などの便利な移動手段として人気が急上昇中だ。気軽に利用でき移動が楽になるため、リピーターになっている人も多いという。
細かい移動などに威力を発揮するLUUP。繁華街では60分無料クーポンを配布している場合もある。交通ルールを遵守し、安全運転を心がけてお得にLUUPを利用しよう。
LUUP
(初稿公開日:2023年12月21日/最終更新日:2024年11月4日)
【参考】関連記事としては「LUUPの口コミ・評判は?電動キックボードの使い勝手は?」も参照。