車を「購入」するのではなく「利用」するという考え方のカーリースやクルマのサブスク。いま、「距離で支払うマイカーリース」という他にはない仕組みの「エンキロ」に注目が集まっている。
エンキロ
エンキロは、月額基本料金と走行距離に応じた距離料金を組み合わせるカーリースだ。この記事では、具体的なサービス内容について紹介していく。
記事の目次
■エンキロとは?
エンキロは月額基本料金と距離料金を組み合わせることで、走行距離に応じて月々の支払額が変動するという、新しいタイプのカーリースだ。自動車・モビリティファイナンスのDXに取り組むDRD4株式会社が2023年9月からサービスを運営している。2024年5月にはサービス内容を大幅にリニューアルし、さらに使いやすくなった。
エンキロの特徴
エンキロでは毎月定額の月額基本料金を抑え目に設定しており、その分を月々の走行で変動する距離料金と組み合わせることにより、走行距離に応じた月ごとの支払いを実現している。月々の支払額は「月額基本料金(毎月定額)+距離料金(毎月変動)」により算出される。
月額基本料金に含まれる項目
車検やメンテナンス、税金などの維持費用は全て月額基本料金に含まれている。「基本パック」には、自動車税・重量税・環境性能割・自賠責保険・諸費用納車輸送代・通信デバイス(通信料)が含まれる。それに、メンテナンスパッケージを追加するという仕組みだ。
メンテナンスパッケージは3種類ある。「車検パック」は基本パックに車検と6カ月点検(納車後・初回のみ)が含まれる。「ライドメンテパック」は車検パックに法定12カ月点検が、「フルメンテパック」はライトメンテパックに6カ月点検(契約期間中)が含まれるという内容になっている。
エンキロ
3つの料金プラン
全国の自動車運転者の月あたりの平均走行距離である約370キロをもとに、3つの料金プランが用意されている。1つ目は、月間の平均走行距離目安が平均300〜500キロ人向けの「スタンダードプラン」と平均200キロ以下の人向けの「エコノミープラン」は、走行距離1キロごとに距離料金を支払う。エコノミープランでは、距離料金の単価を高めに設定する分、月額基本料金を抑え目に設定している。
走行距離が多めの人は、「定額500kmプラン」がおすすめだ。毎月500キロまでは月額基本料のみ、501キロ以上からは走行距離1キロごとに距離料金を支払う仕組みになっている。毎月の走行距離はそこまで多くないけれど、距離料金を気にせず車を利用したい人におすすめだ。
車種ラインアップ
国産全メーカーと輸入車の新車から選択可能だ。ボディタイプも、ミニバン・SUV・ステーションワゴン・セダン・スポーツ/クーペ・コンパクト/軽自動車がそろっている。また、輸入車の中古も取り扱っている。
一般的なカーリースとの違いは?
通常のカーリースでは、車両代金や税金、諸経費を月額に含めて定額で支払う。月額に含まれる車両代金は、車両本体価格から契約終了後の想定下取り価格(残価)を差し引いた分だけ支払うというのがカーリースの基本の仕組みだ。
比較的走行距離が多いケースを想定して残価設定し、定額で月ごとの支払いを定めることから、走行距離が多い月も少ない月も毎月の料金は同じになる。そのため走行距離が少ない月が多い場合には、過負担になるというデメリットがある。
エンキロでは走行距離に応じて追加で距離料金を支払うシステムのため、車の利用が少ない月は費用を抑えることができるというのが最大のポイントだ。
■エンキロの評判・口コミは?
サービス開始から1年と少しのエンキロの口コミはまだ少ないが、利用者や利用を検討した人の評判・口コミをSNSなどから拾ってみた。
良い評判・口コミ
- 週末しか車を運転しないため、走行距離制限の一番少ない設定でも多いと思っていたので、エンキロの仕組みが自分には合っていた
- カーリースで不満なのが走行距離制限を下回っても返金がないこと。かといって短い走行距離設定があるカーリースもなかったので、エンキロの登場が嬉しい
- レクサスや外車も選べるのが良い
- 中古車のカーリースは他社にもあるが、輸入車で中古というのは珍しい。納車まで何カ月も待てないので中古はありがたい
エンキロ
悪い評判・口コミ
- 毎月定額で予算を組みたいので、走行距離によって支払いが変動するのは少し面倒かも
- 初めて車を運転する人にとって走行距離は予想がつかないと思う。車初心者がエンキロを利用するのは少しハードルが高いかも
- 他社のカーリースも同様だが、クレジットカード払いが可能になってほしい
■エンキロに関するよくある質問
エンキロを検討するにあたり、想定される質問をQ&A形式で紹介する。
契約年数は決まっているの?
国産車(新車)は、3年・5年・7年から、輸入車(新車)は、3年・5年から契約期間を選択できる。輸入車(中古車)は、2年・3年・4年・5年から選択できるが、中古車の年式などの条件によって選択できない契約期間がある。
ボーナス払いは可能?
ボーナス併用払いも選択可能だ。その場合、ボーナス加算月(1月、8月)には月額基本料金(リース料)と距離料金(使用料)に加え、ボーナス加算額を加えた金額を支払うことになる。
利用中にプラン変更はできる?
契約後の距離料金プランの途中変更は不可となっている。これは他社のカーリースでも同様で、契約中にプランの変更をすることはできない。メンテナンスプランや支払い方法も同様だ。契約前に車の利用方法についてよくシミュレーションをしておこう。
■【まとめ】距離に応じて支払う画期的カーリース
隔月で帰省するなど、月により走行距離が変わる利用方法について対応できるカーリースは、これまでなかった。あるとするなら、最小の走行距離制限で契約し、超えた場合超過料金を支払うという方法だ。しかしこの方法では、もっと少ない走行距離の人には不利になっていた。
エンキロでは月額基本料金に距離料金を足すというシンプルな料金設定で、走った分だけ支払えばよい。月により車の利用状況が変動する人には、特におすすめのエンキロ。これからより注目されるカーリースに成長していくだろう。
エンキロ
【参考】関連記事としては「カーリースおすすめ16社比較!月額料金・口コミ・評判は?|車のサブスク」も参照。