米市場で自動運転関連企業の上場ラッシュが起きているが、その勢いはまだまだ止まることがなさそうだ。
複数の関係者によると、自動運転技術を開発している米Aurora Innovation(オーロラ・イノベーション)と自動運転向けAI(人工知能)チップを開発する中国企業Horizon Robotics(地平線機器人)も、遅かれ早かれ米市場に上場する。
■AuroraとHorizon Roboticsが米国市場で上場へ
Aurora Innovationは、SPACのReinvent Technology Partners Y(リンベント・テクノロジー・パートナーズY)との合併に向け、最終的な合意まで到達したとのことだ。目標とする評価額は、現在は120億ドル(約1兆3,100億円)に落ち着いているという。
Aurora Innovationは2016年設立のスタートアップ企業で、クリス・アームソン氏など自動運転業界のベテラン3氏が共同創業者だ。トヨタと提携していることでも知られ、日本においても注目度が一気に高まった企業だ。
【参考】関連記事としては「自動運転開発企業「Aurora」(オーロラ)を徹底解剖!トヨタとも提携」も参照。
一方、中国企業のHorizon Roboticsも米国でのIPO(新規株式公開)を検討しており、調達規模は10億ドル(約1,090億円)に達する可能性があるとのことだ。
現在、Horizon Roboticsはインテルの投資部門であるIntel Capital(インテル・キャピタル)、中国の大型PE(プレイベートエクイティ)ファンドの高瓴資本(Hillhouse Capital)、アリババ創業者のジャック・マー氏が設立した雲鋒基金(YF Capital)から出資を受けている。
■過去にLiDARや自動運転トラックの開発企業も
アメリカ市場における自動運転関連企業の上場ラッシュは、2020年12月のLuminarの上場から本格化した。Luminarは自動運転車向けのLiDARを開発しており、SPAC(特別買収目的会社)を用いて米ナスダック市場に上場した
LiDAR開発企業の上場はその後も続くが、自動運転トラックを開発している中国スタートアップのTuSimple(図森未来)が2021年4月に米ナスダック市場に上場したことも知っておきたい。ちなみにTuSimpleはSPAC上場を選択せず、従来型の上場を選んだ。
今回上場話が明らかになったAurora InnovationやHorizon Roboticsのほかにも、未上場の有力企業は多数ある。次はどの企業の上場話が出てくるのか、注目だ。
【参考】関連記事としては「LiDAR企業のLuminar上場!株価急上昇、自動運転の「目」を開発」「自動運転トラック開発の中国TuSimple、米ナスダックに上場!株価の推移は?」を参照。