自動運転トラック開発の中国TuSimple、米ナスダックに上場!株価の推移は?

流行りのSPAC上場ではなく、従来型IPOを選択



出典:TuSimple公式サイト

自動運転トラックを開発する中国のスタートアップ企業であるTuSimple(図森未来)は2021年4月15日、米ナスダック市場に上場した。同社は3月23日に米証券取引委員会(SEC)にIPO(新規株式公開)のための目論見書を提出していた。ティッカーシンボルは「TSP」。

上場初日の公募価格は1株あたり40ドルで、上場後は0.6%上昇したがその後32.13ドルまで下落した。午後からは再び株価が上昇し、最終的には40ドルで初日を終えた。取引2日目の4月16日は前日より0.12%下落の39.95ドルで取引を終えた。







■TuSimpleとはどんな企業?自動運転レベル4に注力

2015年創業のTuSimpleは、大型トラック向けの自動運転技術を開発している中国のスタートアップ企業だ。アメリカにも拠点を構え、将来的に自動運転トラックがアメリカ全土を走行できるようにするため、マップデータの整備を進めている。

TuSimpleは特に、人による介入を前提としない自動運転レベル4(高度運転自動化)の技術開発に注力しており、米物流大手UPSから過去に資金調達を行っていることでも知られる。上場前の直近の企業価値は11億ドルに上っており、ユニコーン(企業価値が10億ドル以上の非上場企業)の1社に数えられていた。

「物流分野×自動運転」ではラストワンマイルを担う自動宅配ロボットの注目度も高いが、国土が非常に広い米国や中国では、長距離用トラックの自動運転技術にも大きな関心が集まっている。長距離トラックでは劣悪な労働環境がたびたび問題となっていることも大きい。

TuSimpleはアメリカにおいては、まずアリゾナ州フェニックスからテキサス州ヒューストンを結ぶルートで事業を展開する計画を立てているという。

■SPAC上場ではなく従来型のIPO上場を選択

TuSimpleは最近のトレンドとも言える「SPAC」(特別買収目的会社)との合併によるSPAC上場ではなく、いわゆる従来型のIPOによる上場を選択した。

近年は事業実績や売上が小規模なベンチャー企業がSPAC上場で次々上場している。自動運転関連企業においてもだ。ただし最近では、SPAC上場した企業については実績の少なさゆえに、個人投資家の懐疑心が強くなりつつある。

そんな中でTuSimpleは従来型のIPOによる上場を選択した。この点は自動運転領域に注目する投資家から好感を持たれる可能性も高そうだ。

いずれにしても、上場後しばらくは値動きが安定しないケースが多い。今後数カ月でTuSimpleの株価が上昇トレンドとなるのか、下降トレンドとなるのか、それとももみ合いの状況が続くのか、注目だ。

【参考】関連記事としては「自動運転関連企業、上場済み企業と上場予定企業まとめ」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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