調査会社の株式会社矢野経済研究所(本社:東京都中野区/代表取締役社長:水越孝)は2019年5月10日までに、ADAS(先進運転支援システム)か自動運転システムを搭載した自動車の台数が、全世界で2030年には2018年比で約3.5倍の約8390万台に達するという予測を発表した。
同社は市場概要や各メーカーの事業戦略から推計値を算出し、自動運転レベルの「1(運転支援)」「2(部分運転自動化)」「2+」「3(条件付き運転自動化)」「4(高度運転自動化)と5(完全運転自動化)」の各段階で将来的な搭載台数を予測している。
【参考】自動運転レベルはSAE(米自動車技術者協会)の定義によるもの。詳しくは「自動運転レベル0〜5まで、6段階の技術到達度をまとめて解説」も参照。ただ「レベル2+」は矢野経済研究所の独自分類基準で、レベル2のロバスト(堅牢)性を高めたもののことを指している。
その結果によれば、2030年にはレベル1車両が1274万台(2018年比0.6倍)、レベル2が2102万(同7.7倍)、レベル2+が3110万台(同1万5550倍)、レベル3が373万台(2018年)、レベル4とレベル5が計1530万台となるという。
矢野経済研究所は報道発表で「2020年以降に最も成長するのがレベル2の運転支援システム」と説明し、2030年ごろまでの伸びについても触れ「レベル2/レベル2+が市場を牽引する」と分析している。
■レベル4以上は2025年以降に拡大
人が全く運転に関与しないレベルとなるレベル4とレベル5について、矢野経済研究所は2025年以降に拡大すると予測している。
分析によれば、まず2020年から日本や欧米、中国でライドシェアや物流などの分野で搭載車両が試験的に利用され、2023~2024年ごろの本格的な実用期間を経て、普及期に入っていくという。
【参考】関連記事としては「AI自動運転やMaaS、ライドシェアなどの将来市場規模予測10選」も参照。
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— 自動運転ラボ (@jidountenlab) March 6, 2019