広大な土地を持つアメリカで走る長距離トラックに、自動運転技術を本格導入しようとしている企業がある。米スタートアップのKodiak Roboticsだ。2018年に創業後、すでにセーフティドライバー付きでの自動運転トラックによる長距離輸送実験を成功させている。
そんなKodiak Roboticsに日本のブリヂストンが注目しており、Kodiak Roboticsへ出資したことを2021年6月22日までに発表した。今回の出資に合わせ「Kodiak社との共創を通じて、レベル4の自動運転技術の確立と展開に貢献してまいります」とコメントしている。
■400マイルの往復配送を達成したKodiak Robotics
Kodiak Roboticsは、Uberに買収された自動運転トラック開発のスタートアップ企業Ottoの共同創業者であるドン・バーネット氏が立ち上げた企業だ。
2018年8月には4,000万ドル(約44億円)の資金調達を発表し、自動運転トラックを活用した高速道路での無人輸送を念頭に、トラック専用のフルスタックソリューションの開発を始めた。
2019年にはテキサス州でセーフティードライバー付きの自動運転のトラックを8台走行させる計画を発表したほか、貨物輸送のオペレーションなどを支援する施設の開設についても明らかにした。
そして8か月後の2020年12月には、400マイルの往復輸送を2度達成し、ラスベガスで開催された世界最大の技術見本市「CES 2021」ではイノベーション賞を受賞している。
■米ブリヂストンCEO「トラック業界に大きな変革を」
こうした実績があるKodiak Roboticsに出資したブリヂストン。米拠点のパオロ・フェラーリ最高経営責任者(CEO)は「トラック業界に大きな変革をもたらすモビリティソリューションのスピーディーかつ高精度の開発を実現します」と強調している。
両社から今後どのような発表があるのか、引き続き注目していきたい。
【参考】関連記事としては「Waymo、運送大手J.B.Huntと自動運転トラックで貨物配送実証」も参照。