Waymoの自動運転車が衝突事故 「手動走行」中に電動スクーターと

周辺で試験走行を一時的に見合わせ



出典:Waymoメディア向け資料

2021年6月16日夜、米カリフォルニア州サンフランシスコ市街の交差点で、実証実験中だったWaymoの自動運転車が、手動運転中に電動スクーターと衝突した。

Waymoは翌17日の朝に今回の事故について公表し、双方の運転手は軽傷で済んでおり、重傷者や死者は出ていないと伝えた。







■事故発生の経緯とその後のWaymoの対応

衝突を起こしたのは、Waymoの自動運転機能を搭載したBEV(二次電池式電気自動車)のジャガー車だ。事故の原因など詳細については、現在サンフランシスコ警察が調査を進めているという。

Waymoの親会社であるAlphabetの担当者は事故について「Waymo車が交差点を左折しようとしたところ、電動スクーターと接触した」「交差点で左折する前から衝突時まで手動運転モードで走行していた」と説明した。

Waymoは事故後、米道路交通安全局(NHTSA)に事故を報告した上で、事故発生後数時間、現場周辺での自動運転車両の試験走行を一時的に見合わせた。

■手動運転か自動運転か?事故時の状況の正確な理解を

自動運転車による走行中の事故はこれまでも事例があり、自動運転車の増加とともに、今後こうした交通事故は増え続けることが予測される。

しかし注意したいのは、今回の事故のように、自動運転車が関わる事故が必ずしも自動運転中に起きているわけではないという点だ。

自動運転車の交通事故原因は大きく分けて、「人的ミス」「インフラの欠陥」「システムのバグ・欠陥」「ハードウェアの欠陥」などがあるが、今回のサンフランシスコでの事故は手動運転中に起こったものであり、「人的ミス」に相当する。

これは我々メディアにも言えることだが、「自動走行中に起きた事故なのか、それとも手動走行中のものなのか」という点を、明確に読者に伝える必要がある。また情報の受け取り手も、事故の原因を正しく把握していくことが大切だ。

■自動運転車による死亡事故は過去に複数回発生

一方、自動運転車両による死亡事故が過去に数件発生しているのも事実だ。

2016年5月に発生したテスラ車による事故では、米フロリダ州の高速道路を自動運転モードで走行していた車両が大型トレーラーに衝突し、自動運転車の運転手が死亡した。2018年3月には同じくテスラ車が、カリフォルニア州の高速道路を自動運転走行中、中央分離帯に衝突し運転手が死亡した。

同年同月には、アリゾナ州で自動運転走行中だったウーバー車が、自転車を押して歩いていた女性1人をはね、死亡させる事故が発生した。車両に乗っていた運転手は、のちに過失致死罪で起訴された。その後の2020年12月、ウーバーはAurora社に自動運転部門「Uber ATG」を売却している。

過去の死亡事故については、自動運転ラボの「自動運転車の事故まとめ UberやTeslaの死亡事故、日本の事例も解説」でも説明しているので、参考にしてほしい。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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