
「次世代では運転免許が不要になるかもしれない」とモビリティ業界の大物が発言し、話題となっている。
その人物とは米配車大手Uber Technologiesで社長兼COO(最高執行責任者)を務めるアンドリュー・マクドナルド氏で、自動運転車が普及するにつれ、若い世代が運転免許を取得する必要性を感じなくなる可能性があるとの見解を示している。
米国ではドライバーレスの自動運転タクシー(ロボタクシー)が走行する姿が見慣れたものになりつつある。また自動車を保有することにこだわらない若者が増えているという。現在は、移動手段についての考え方が変化している最中にあると言えるのかもしれない。
現在ロボタクシーサービス事業に注力しているUber。今回の発言はCOOのポジショントークと感じる読者もいるかもしれないが、自動運転事業は特に米中で拡大しているのは確かだ。
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■Uber社長、発言の真意とは?

マクドナルド氏は米大手メディアのインタビューで、車を所有することに対する意識の変化や自動運転車の急成長を背景に、若い世代では運転免許を取得する必要性を感じなくなる可能性があるとの見方を示した。
将来の移動手段については、自動運転車だけでなく人間が運転する従来の車や配達ネットワークと組み合わせた形式で展開されると予想している。マクドナルド氏はこれを「ハイブリッド型モビリティネットワーク」と呼んでいる。
若者の車や運転免許に対する考え方については、「現時点で16歳の若者の多くは運転免許にそれほど関心を持っていない」と指摘。16歳になった時点で免許を取得する人の割合が、この10年ほど前から減少している傾向にあると説明した。さらに若い世代では自転車を自己所有する時期が遅くなったり、そもそも所有をしなかったりという流れが強まっているという。
また若者世代に限らず、今後は個人で車を所有するという形から離れていくだろうと予想している。そして将来的には、自動運転車が人間の運転手や配達員と共存する未来像を描いている。マクドナルド氏は、「今後5年間で特に欧米市場、そして人件費の高い地域を中心に、この移行は本格化するだろう」と語り、こういった状況により自動運転車が経済的に実現可能になるとしている。
■ロボタクシー事業拡大中のUber
Uberはジョージア州アトランタとテキサス州オースティンでGoogle系の自動運転開発企業Waymo(ウェイモ)のロボタクシー配車を手掛けており、ロボタクシーのプラットフォーマーとしての存在感を強めている。
さらにAurora InnovationやNuro、Motional、Avride、Waabi、May Mobilityなどとパートナーシップを結んでいる。米国外では、WeRide、百度、Pony.ai、Momenta、Wayveなどとの提携が確認されている。その数は20社超と言われており、世界の有力開発企業の大半を抑えた格好だ。WeRideはUberとともにすでにアラブ首長国連邦のドバイで自動運転タクシーサービスを開始しており、2026年にも無人サービスに移行する計画だ。
日本においては、Uber Japanが2026年1月1日付で一般社団法人日本経済団体連合会に加盟したほか、今後5年間で20億ドル(約3,100億円)以上の投資を日本国内で行う予定であることを発表している。タクシーやライドシェアに加え、自動運転も視野に、テクノロジーを活用した新たな移動のあり方を提案し、日本経済全体の競争力向上に貢献することを目指すという。
【参考】関連記事としては「Uber、日本に3000億円の巨額投資!自動運転タクシーでGOに対抗か」も参照。
■10年後には自動運転車が主流になる?
かつてUberのCEO(最高経営責任者)であるダラ・コスロシャヒ氏が、「今後5〜7年は人間のドライバーがUberのネットワークの重要な一部であり続けるだろう。しかし10〜15年後には本当に大きな問題になる」と語ったことがある。
つまり、10〜15年後には自動運転が人間の仕事に取って代わる存在になることを示唆しているのだ。そして仕事を奪われたドライバーなどがどうなるかについては、解決策を見出せないでいるともコメントしている。
今回のCOOの発言を加味すると、今後5年間は自動運転と人間による運転が共存するが、その後は自動運転車が勢力を伸ばしていくことが考えられる。モビリティの変革期はすでに始まっている。
【参考】関連記事としては「Uber社長、やっと「自動運転が人の仕事奪う」可能性認める」も参照。













