Uber社長、やっと「自動運転が人の仕事奪う」可能性認める

10〜15年後には運転手が職を失う?



出典:Uberプレスリリース

自動運転タクシーの配車を手掛けている米ライドシェア大手Uber TechnologiesのCEO(最高経営責任者)であるダラ・コスロシャヒ氏が、自動運転が「人間の仕事を奪う」可能性を、やっと認めた。

運転手を必要としない自動運転車は、いずれ人間の仕事を奪う可能性があるとかねてから指摘されていた。特に、ドライバーを必要としない自動運転タクシー(ロボタクシー)が実用化している米国では、タクシードライバーやライドシェアドライバーの仕事が減るのではないかと危惧する声も多い。


今回のコスロシャヒ氏の発言により、その不安はますます増え、自動運転に反発する動きも強くなってくるかもしれない。

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■10〜15年後には取って代わる存在に?

著名な起業家・投資家4名がホストを務めるYoutubeチャンネル「All-In Podcast」でコスロシャヒ氏は、「今後5〜7年は人間のドライバーがUberのネットワークの重要な一部であり続けるだろう」と語った上で、「しかし10〜15年後には本当に大きな問題になる」と警告した。また、そうした社会的混乱に対して「明確な答えは持っていない」とも付け加えた。

つまり、現状は自動運転車と人間のドライバーは共存するものの、10〜15年後には自動運転が人間の仕事に取って代わる存在になることを示唆しているのだ。そして仕事を奪われたドライバーなどがどうなるかについては、解決策を見出せないでいるということになる。


この混乱を和らげる1つの方法として、コスロシャヒ氏はUberが取り組んでいるAI(人工知能)の学習を支援するためのラベリング作業など、オンデマンド型の代替的な仕事の創出を考えているという。しかし、そういった作業を行うポジションは車の運転とは異なるスキルを必要とすることも認めている。今までドライバーを仕事としてきた人たちがすぐに行うことができる業務ではないと暗に示しており、結局のところ自動運転で職を失ったドライバーたちがどうなるかは担保できないということになる。

■過去の発言では・・・

Uberはジョージア州アトランタとテキサス州オースティンでGoogle系の自動運転開発企業Waymo(ウェイモ)のロボタクシー配車を手掛けており、ロボタクシーのプラットフォーマーとしての存在感を強めている。

そのCEOであるコスロシャヒ氏は、「ロボタクシーは人間のドライバーの99%よりも多くの配車回数をこなしている」と語っている。ただし、今後しばらくは人間による運転と自動運転車が共存する「ハイブリッド型ネットワーク」が続くとコスロシャヒ氏は予想しているようだ。

この発言をしたのは、今回「自動運転が人間の仕事を奪う可能性がある」と語った約1カ月前のことだ。同氏が言うハイブリッド型ネットワークが続くのは、今後5〜7年程度の期間になるのかもしれない。


■人間のドライバーは今後どうなる?

Uberは米EVメーカーのLucidおよび自動運転スタートアップのNuroと、次世代自動運転ロボタクシープログラムで2025年7月に提携した。Uber専用のロボタクシー車両を今後6年間で20,000台以上、世界中の数十の市場に展開する計画だ。これまでロボタクシーのプラットフォームを提供する立場にとどまっていたUberだが、ついに自社でもロボタクシーを始動させることになった。

ただしUberのメイン事業は今でも、人間の運転によるライドシェアサービスやタクシー配車だ。同社が自動運転の実用化に積極的であったとしても、現在抱えているドライバーたちをないがしろには決してできない。

米国ではロボタクシーのほか自動運転トラックの実用化も進んでおり、過去にトラックドライバーが仕事を奪われるとしてデモを行ったこともあった。急速に進む自動運転実装だが、自動運転車と人間のドライバーによる運行のバランスについて、難しい局面に差し掛かっていると言えるだろう。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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