中国系自動運転トラック企業が次々誕生!Qingtian、新顔ながら早速資金調達

Pony.ai元幹部が率いるスタートアップ



自動運転トラックを開発する中国のスタートアップ企業Qingtian Truck(擎天智卡)が約1,000万ドル(約11億5,000万円)の資金調達を行ったことが、2022年2月7日までに明らかになった。中国メディア36Krの日本版「36Kr Japan」などが報じた。


Qingtian Truckは、中国の自動運転スタートアップPony.ai(小馬智行)のトラック部門「PonyTron」の元CTO(最高技術責任者)などによって、2021年11月に創業されたばかりの企業だ。Pony.aiと言えばトヨタが出資していることでも知られている企業だ。

報道によると、Qingtian Truckの従業員は現在20人ほどで、メンバーのほぼ全員が自動運転に関する知識や経験を多く有しているという。今回の資金調達により、Qingtian Truckは社内のチーム拡大や自動運転トラックの技術開発、実証実験の実施に注力していくという。

■TuSimpleやPlus.aiの動向にも注目

近年、自動運転トラックに関する技術を開発する中国関連のスタートアップが続々誕生している。例えば、米中に拠点を持つTuSimple(図森未来)が挙げられる。


TuSimpleは2015年に創業した自動運転スタートアップで、自動運転レベル4に注力した技術開発を進めている。2019年に米物流大手UPSからの資金調達を行っており、2021年4月には米ナスダック市場に上場した。

TuSimpleは2022年1月、アメリカの公道で自動運転トラックの無人オペレーションに成功したことを発表している。

▼TuSimple公式サイト
https://www.tusimple.com/

【参考】関連記事としては「中国系TuSimple、公道で自動運転トラックの「完全無人」運用に成功」も参照。


Plus.ai(智加科技)からも目が離せない。2016年設立の同社は、米シリコンバレーに本社、中国に研究開発拠点を設け、2021年6月には米Amazonと自動運転システムの供給に関する大型契約を締結したことが報道された。

▼Plus.ai公式サイト
https://plus.ai/

■トラックの自動化に対する期待感が強い中国

中国は広大な土地を有するため、長距離トラックの自動化に対する期待感は強い。TuSimpleやPlus.ai、そして2021年11月に創業したばかりのQingtian Truckが、今後どのような動きを見せていくのか、非常に気になるところだ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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