韓国Hyundai(現代自動車)傘下のKIA(起亜自動車)は2023年4月5日までに、新型SUV「EV9」の詳細を発表した。自動運転レベル3の機能が搭載される見込みで、市販車で世界第3号のレベル3搭載車となるかもしれない。販売は2023年後半に開始される予定。
いまのところ自動運転レベル3の市販車は、ホンダが2021年3月に販売した新型「レジェンド」が世界第1号だ。その後、独メルセデスが市販車向けにレベル3の有料オプションを展開し、これが第2号となっている。
■ドライバーのハンズオフを可能に
EV9には、KIAの「Highway Driving Pilot(HDP)」が搭載される予定で、条件付きの自動運転を可能にする。HDPは、高速道路や自動車専用道路で、先行車との車間距離を保ちながら車線を維持し、ドライバーのハンズオフを可能にする条件付き自動運転機能だ。緊急時などはドライバーによる運転が必要になる。
LiDAR2機を含む計15個のセンサーにより視界を360度カバーし、道路の形状や交通標識、他の車両、歩行者などを検知・解析し、危険を回避することができる。なおこの機能は、OTA(Over The Air)によりアップデート可能となっている。
【参考】関連記事としては「Over The Air(OTA)技術とは?(2023年最新版)」も参照。
また、EV9のADAS(先進運転支援システム)として、「Remote Smart Parking Assist 2 (RSPA 2)」が搭載されている。これは、ドライバーが車内にいなくても、スマートキーにより自動駐車する機能だ。
なお1回の充電での航続距離は541キロ以上で、超高速充電機能により15分の充電でも239キロを走行可能のようだ。多様なニーズに対応するため、さまざまなシートオプションが用意されている。2列目のシートは、3人掛けベンチシートや回転式2人掛け独立シートなど、4種類から選択可能だという。
価格はまだ発表されていないが、報道によると6万ドル(約790万円)弱になるようだ。
■レベル3搭載車が韓国企業から!?
EV9は、2023年4月9日まで開催されている韓国最大規模の自動車見本市「ソウルモビリティーショー」で初お披露目された。4月7〜16日に開催される「ニューヨーク国際オートショー」でも公開される。
レベル3搭載車は、日本、ドイツに続き、韓国企業から発売になるのだろか。
【参考】関連記事としては「韓国KIA、自動運転機能「AutoMode」搭載EVを2023年発売へ」も参照。