韓国・現代、自動運転タクシー車両を2023年にローンチ

乗客は直感的に車両と対話可能



出典:現代自動車公式サイト

自動運転タクシー。米国ではWaymoCruise中国では百度(バイドゥ)はじめPony.aiなどのベンチャー各社が展開しており、日本においてはホンダ日産による計画がすでに発表されている。

そんな中、韓国の現代自動車は自動運転タクシー車両を2023年にローンチすることを目指している。目標として掲げる自動運転レベルは「4」。人間のサポートを前提せずに走行可能な技術水準を実現したい考えだ。


■米Motionalとともに開発

具体的には、自動運転技術開発を手がける米Motionalとともに開発を進め、ロボットタクシー「IONIQ 5 robotaxis」を、2023年にも発売する計画のようだ。現代自動車が2022年初めに発売した完全EV(電気自動車)「IONIQ 5」をベース車両に使う。

発売後は世界展開を目指す。車内にはヒューマンマシンハードウェアが搭載され、乗客が直感的に車両と対話できるようになるという。

IONIQ 5 robotaxisに搭載する自動運転システムは、多様な運転環境・シナリオにおける実証実験を繰り返してきたことにより、高い技術レベルに到達されているとされる。

車体には30以上のLiDARとレーダー、カメラを組み合わせたセンサーが搭載され、360度の視界を確保する設計となる。全てのシステムにバックアップがあり、システムが故障してもバックアップシステムが作動し、乗客を安全に目的地まで送り届けることができるという。


■予測不可能なシナリオにも対応

このほか、「RVA(Remote Vehicle Assistance)」という機能も搭載される見込みだ。

この機能は、工事現場や道路の浸水、ほかの自動車の違法行為など、予測不可能なシナリオに直面した際、リモートオペレーターが瞬時に車両の自動運転システムにアクセスし、そのシナリオを回避するためのサポートを行うというものだ。

自動運転タクシー車両を開発する企業は増えている。現代自動車とMotional、来年のローンチで業界をあっと言わせることができるか、注目だ。

▼現代自動車・公式サイト
https://www.hyundai.com/worldwide/en/
▼Motional公式サイト
https://motional.com/


【参考】関連記事としては「自動運転タクシーとは?」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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