ライドシェアの分野で世界をリードする存在のUber。そんなUberの日本第1号社員が創業した株式会社ライトマークス(本社:東京都渋谷区/代表取締役社長:殿崎俊太郎)が、サッカー選手の本田圭佑氏が手掛ける個人ファンドから1億円を超える資金調達を実施した。
同社が2022年5月22日までに明らかにした。本田氏が手掛ける個人ファンドは「KSK Angel Fund LLC」(米カリフォルニア州)=KSK。KSK単独による1億円超の出資となったこのラウンドは、ライトマークス初となる第三者割当増資となった。
■本田氏「短い間にも飛躍的な事業成長」
ライトマークスは、LINEでハイヤーを呼べるサービス「VIPハイヤー配車」を運営している。事前確定制の乗車料金システムで高級ハイヤーを利用することができ、定額プランや時間借上プランなども用意されている。
同サービスは、利用者にとっては手軽にハイヤーを使うことができ、ハイヤー事業者にとっては稼働率アップを望むことができるという、互いにメリットのある事業だ。
本田氏は「ライトマークスは出資前後の短い間にも飛躍的な事業成長を遂げられていて、確実に日本のスタートアップの成長スピードの基準を引き上げているように感じている」とした上で、「現在展開しているハイヤー配車プラットフォームの事業のみならず、未だ見ぬ次の時代のモビリティ・システムを世に送り出すポテンシャルがあると信じ、楽しみにしている」とコメントしている。
■2020年7月にローンチ、売上の伸びに勢い
ライトマークス代表の殿崎氏は、世界でライドシェアサービスを手掛けるUberの日本第1号社員として、Uberの日本事業の立ち上げと拡大に携わった人物だ。
ライトマークスはハイヤー配車に目を付け、2020年7月にサービスを開始した。以来、多くのユーザーやハイヤー事業者に利用され、2021年12月時点の売り上げは同年1月に比べ5倍以上となった。
国土交通省の調べによると、日本国内におけるタクシー・ハイヤー業界は利用者数、車両数ともに年々減少傾向にあるが、UI/UXに優れた配車サービスの拡大によってタクシーやハイヤーの使い勝手が良くなれば、業界の規模は拡大に転じる可能性もある。
また今後の方針についてライトマークスは、「VIP配車の全国展開」「EV(電気自動車)・自動運転モビリティ事業への投資」「サブスクリプション制モビリティ事業への投資」の3つに力を入れていくとしている。
Uberの日本第1号社員の挑戦の行方に注目だ。
【参考】関連記事としては「MaaSアプリ「MONET」が、自治体の移動革命を下支え」も参照。