Uberのロボタクシーがついに2026年後半に実現か 日産×日の丸交通とタッグ

日産リーフが車両のベースとなる



出典:Uberプレスリリース

米配車大手Uber(ウーバー)が都内のタクシー会社である「日の丸交通」との提携を発表した。2026年後半をめどに、東京でロボタクシーの試験運行を始める計画である。

日の丸交通が運行主体として車両基地の運営、車両の清掃・整備・点検・充電、稼働状況の管理を担い、配車アプリはUber Japan(ウーバージャパン)が提供する。車両は日産自動車のEV「リーフ」をベースに、英Wayve(ウェイブ)が開発したAIドライバーを搭載する。


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■Uberと日の丸交通が組む2026年後半の東京ロボタクシー計画

今回の提携は、単独では自動運転タクシー事業を運営できないUberが、現実的な形で東京進出を果たすための選択と言える。日の丸交通が運行主体として車両基地の運営や車両管理を担い、Uber Japanが配車の窓口となる。役割はすでに明確に分かれており、あとは試験運行の開始を待つ段階に入った。

ただし、試験運行の段階では乗務員が安全のため同乗する計画であり、いきなり無人のロボタクシーが街を走るわけではない。段階を踏みながら、東京での本格展開を目指す姿勢がうかがえる。

【自動運転ラボの視点】
Uberが単独で日本の自動運転タクシー事業に参入できない以上、実績あるタクシー事業者との協業は避けられない選択だろう。日の丸交通という有力なパートナーを得たことで、Uberの東京展開は現実味を増したと言える。

【参考】関連記事としては「Uberが「ロボタクシー企業」に業態変更か」も参照。

■日の丸交通が選ばれた理由

Uberが日の丸交通を選んだ背景には、日本特有の規制環境がある。道路運送法では、旅客運送サービスは一般乗用旅客自動車運送事業の許可を受けた事業者しか行えないと定められている。ロボタクシーであっても、この許可要件から外れるわけではない。


さらに、東京23区を含む137地域は準特定地域に指定され、新規参入に一定の制限が課されている。自動運転技術を持つ企業が単独でタクシー免許を新たに取得するのは容易ではない。そのため、既に免許を持つ日の丸交通と組むことが、Uberにとって現実的な選択肢となった。同様の構図は、米Google系の自動運転開発企業ウェイモ(Waymo)が大手タクシー会社の日本交通と提携した事例にも見られる。

【参考】関連記事としては「Googleロボタクシー「日本展開は秒読み」か」も参照。

外資系ロボタクシーが「なぜか日本企業と組む」裏事情

■日の丸交通が担う役割

日の丸交通は今回の提携において、運行主体としての責任を担う。具体的には、車両基地でのオペレーション、車両の清掃・整備・点検・充電、そして稼働状況の管理までを一手に引き受ける。


一方、Uber Japanは配車アプリを通じたマッチングプラットフォームと運行支援ツールの提供に特化する。日の丸交通が持つ長年のタクシー運行のノウハウと、Uberが持つ配車技術を組み合わせる形だ。試験運行の初期段階では、安全のため日の丸交通の乗務員が同乗し、車両の状態や周囲の状況を見守る計画である。

■日産リーフ×WayveのAIドライバーが担う自動運転技術

今回の試験運行で使われる車両は、日産リーフである。自動運転を担うのは、Wayveが開発したAIドライバーだ。Wayveは、カメラや周囲を検知するレーダー、前方を捉えるライダーといったセンサー群と、米NVIDIA(エヌビディア)の車載演算基盤を組み合わせ、センサー情報を直接、操舵やアクセル操作に変換する一体処理型のAI技術を手がける、ソフトバンクの孫正義氏も投資する自動運転業界の中でも台風の目になりそうな注目の自動運転開発企業である。

今回の提携は、2026年3月にUber、Wayve、日産自動車の3社が結んだロボタクシー分野での協業に関する覚書を土台にしている。日の丸交通の参加によって、技術と運行体制の両輪がそろった形だ。

■日の丸交通とUber、100台の実績が支える2026年後半のロボタクシー始動

日の丸交通は、2023年からテスラのModel Yを100台、Uberの上位グレードサービス「Uberプレミアム」で運行してきた実績を持つ。今回のロボタクシー提携は、この積み重ねの延長線上にあると言えるだろう。

2026年後半に予定される東京での試験運行は、当面は乗務員が同乗する形からのスタートとなる。完全な無人運行の実現には、国土交通省による自動運転レベル4の認可が別途必要であり、その時期はまだ見えていない。それでも、日の丸交通という実績あるパートナーを得たことで、Uberのロボタクシー計画は着実に前進していると言えるだろう。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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