中国の自動運転タクシーは、「工事中の穴」に落ちます

乗客が乗った状態で事故発生



出典:X

中国自動運転タクシー(ロボタクシー)が、乗客を乗せたまま横転した状態で工事用の溝に落ちるという事故を起こした。

幸いけが人はいなかったものの、場合によっては人命にかかわる大事故になった可能性もある。このロボタクシーを運行しているのは、中国のIT大手Baidu(百度)だ。同社は2020年からロボタクシーサービスを展開しており、中国の自動運転開発をリードする存在である。なぜこのような事故が起きてしまったのだろうか?


編集部おすすめサービス<PR>
車業界への転職はパソナで!(転職エージェント)
転職後の平均年収837〜1,015万円!今すぐ無料登録を
タクシーアプリなら「GO」(配車アプリ)
クーポン超充実!「実質無料」のチャンスも!
新車に定額で乗ろう!MOTA(車のカーリース)
お好きな車が月1万円台!頭金・初期費用なし!
自動車保険 スクエアbang!(一括見積もり)
「最も安い」自動車保険を選べる!見直すなら今!
編集部おすすめサービス<PR>
パソナキャリア
転職後の平均年収837〜1,015万円
タクシーアプリ GO
クーポンが充実!「乗車無料」のチャンス
MOTAカーリース
お好きな車が月々1万円台から!
スクエアbang!
「最も安い」自動車保険を提案!

■狭い溝に落ちたのはなぜ?

Baiduは中国各地でロボタクシーサービス「Apollo Go」を展開している。今回の事故は2025年8月6日に中国南西部の重慶市で発生した。

Apolloのロゴが付いた白い車両が、工事用の溝の底まで落ちている。現地の報道によると、乗客の女性は地元住民にはしごを使って救助され、けがはしていないという。この工事現場にはバリケードや警告標識が設置されており、車両がこういった安全対策をどのようにしてすり抜けたかについては不明のようだ。

Baiduはこの事故についてコメントなどは出していない。しかしSNSには事故の状況を撮影した動画が投稿されている。深く掘られた溝の中に、Baiduの車両が横になった状態ですっぽりとはまっている。車体右側面が底に向いており、ライトなどはついたままだ。


■Uberと提携しロボタクシーを展開

Baiduはオープンソフトウェアプラットフォームを活用した「Project Apollo(アポロ計画)」と呼ばれる新しい計画を2017年に発表し、自動運転事業に参入した。ロボタクシーサービスを開始したのは2020年からで、当初はセーフティドライバー同乗のもと運行していた。現在は中国の10都市以上でサービスを展開しているが、重慶市のほか武漢市や北京市、深セン市では完全ドライバーレスで運行している。


2025年7月には、米配車大手Uber Technologiesと複数年にわたる戦略的パートナーシップを締結したことを発表した。米国と中国本土以外の複数の世界市場において、Uberのプラットフォームを通しBaiduのロボタクシー数千台を運行することが目的だ。最初のサービスは2025年後半にアジア中東エリアで提供される予定のようだ。

また同じく7月に、Baiduは一般向けとしては「世界初」となる自動運転車のレンタカーサービスをスタートした。中国のレンタカー最大手CAR Inc.(神州租車)とタッグを組みサービスを提供。18歳以上の利用者については、人の手を全く介さずにCAR Inc.のアプリのみで自動運転車の予約や解錠、返却を行うことが可能になっている。

■事故の詳細報告が待たれる

次々と新しい取り組みに挑戦してきたBaidu。これまでもロボタクシー運行におけるトラブルや事故が全くなかったわけではないとは思うが、報じられることはほぼなかった。今回の重慶市での事故の原因を明らかにし、安全対策を万全にしてサービスを行っていくことを期待する。

【参考】関連記事としては「中国の自動運転車レンタル、「無人でサービス完結」を実現」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




関連記事