米インテルが自動運転技術の売り先を増やしている。インテル傘下のイスラエル企業Mobileye(モービルアイ)は2023年8月31日までに、スウェーデンの高級EVメーカーのPolestar(ポールスター)に、自動運転システムを提供すると発表した。
具体的には、モービルアイの自動運転システム「Mobileye Chauffeur」をポールスターの新型EV(電気自動車)「Polestar 4」に導入するという。
すでにMobileyeは多くの企業に自動運転技術の提供を始めており、自動運転分野はしっかりとビジネスが成り立つフェーズに入っていることを改めて感じさせる。
■ポールスターの新型EVに搭載予定
Polestar 4自体は中国で先行して発売し、2024年には世界で発売される。この新型車にはモービルアイの最新ADAS(先進運転支援システム)「Mobileye SuperVision」が最初から搭載されており、今後、Mobileye Chauffeurが搭載される予定だという。
Mobileye Chauffeurを搭載したPolestar 4の発売は数年後になる予定で、特定のODD(運行設計領域)において、高速道路でのハンズオフとアイズオフが可能になる見込みだ。
■吉利傘下のECARXとの協業も発表
Mobileyeはまた、中国の吉利控股集団(Geely Holding Group)傘下のECARXと自動運転技術開発において協業することも8月28日に発表した。
ECARXは、Polestar 4に搭載されるMobileye Chauffeurのインテグレーターを務めることになる。Mobileye Chauffeurは最新の自動運転向けSoC「EyeQ6」上で動作するように設計されており、このEyeQ6をベースにした運転支援ソリューションでも両社は協力する予定だという。
■Mobileyeの中国市場での活躍に注目
モービルアイは2023年3月に、中国・上海市の郊外に自動運転専用のテストセンターを開設した。その際に中国市場向けの製品開発を行っていく計画を明かしている。
世界の自動運転業界をけん引していると言っても過言ではないMobileye。今後の取り組みに引き続き注目だ。
【参考】関連記事としては「米Mobileye、上海に自動運転テスト施設!世界展開を加速」も参照。