中国の自動車メーカー大手である広州汽車集団(GAC Motor)が、2022年にも自動運転レベル4の自動運転タクシーの商業化を実現させる計画のようだ。
2021年11月22日までに、自動運転タクシーの商業化に向け、自動運転スタートアップの中国WeRideと戦略的に提携したことを発表した。
WeRideの公式サイトによればGACとWeRideは、GACの子会社として配車アプリを提供するONTIMEとともに、自動運転タクシーの商業化を目指す。
■三位一体で自動運転タクシーを商用化へ
GAC Motorは自動車メーカーであり、WeRideはAI(人工知能)技術を使いこなすテクノロジー企業であり、ONTIMEはアプリ開発企業だ。この3者が三位一体となって、自動運転タクシーの商用化に挑戦する。
これまでもGAC MotorとWeRideは、2018年からロボタクシーの試験走行を共同で行ってきた経緯があり、今回の正式な提携は、WeRideの技術がGACに正式に認められたという見方もできる。WeRideにとっては、GACという技術の売り先を確保できたことは大きい。
ちなみにWeRideは、現在300台を超える自動運転車を所有しているとされ、自動運転の走行実績は700万キロ以上に及ぶと言われている。2019年には広州市で広域をカバーする自動運転タクシーを一般に公開し、注目を集めた。
本社は中国・広州にあり、北京、上海、深セン、南京、武漢、鄭州、安慶のほか、米サンノゼにも研究開発の拠点を置いている。
■WeRide×GACの今後の展開に注目
自動運転タクシーでは、アメリカでは米Waymoが先行し、GMやMotional(Aptivとヒュンダイの合弁会社)などがその背中を追う。中国では百度がリーディング企業だ。他の企業の中にも、負けじと自動運転タクシーの商用化に乗り出している企業は多い。
WeRideを巻き込んだGACの自動運転タクシーが、今後中国でどれほどの規模感で商用サービスを展開していけるのか、引き続き注目していきたい。
【参考】関連記事としては「中国の自動運転ベンチャーWeRideがアクセル全開!買収、資金調達、試験許可取得」も参照。