【資料解説】令和2年版の国土交通白書、自動運転&MaaSで書かれていることは?

国土交通省の次世代モビリティサービスへの向き合い方





国土交通省は2020年7月2日までに、施策全般に関する報告をまとめた「令和2年版国土交通白書」を公表した。国土交通行政が向き合うべき課題と方向性を示しており、内容を読むと自動運転・MaaS領域にも力を入れている様子がよく分かる。







国土交通省がMaaSや自動運転にどう向き合っているのか、白書を読み解きながら解説していこう。

▼令和2年版国土交通白書
https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/r01/hakusho/r02/pdf/kokudo.pdf

■MaaS領域での取り組み

白書ではMaaSについて「公共交通分野におけるサービスを大きく変える可能性がある」とした上で、高齢者や障害のある人々、外国人旅行客らも移動しやすい環境の整備が期待できるとしている。

国土交通省は2019年、新たなモビリティサービスの課題解決・地域活性化を目的に全国8カ所でシンポジウムを実施した。6月には、先駆的な取り組みを行う「先駆モデル事業」を大都市や過疎地域、観光地で全19地域選定し、実証実験への支援を行い、MaaSの実現を後押ししている。

白書では、MaaSの実現には「交通事業者等によるデータが連携されることが不可欠」と指摘している。こうしたことを背景に、国土交通省は2019年9月に有識者などから構成される検討会を開き、2020年3月に「MaaS関連データの連携に関するガイドライン」を策定している。

【参考】関連記事としては「国交省、「MaaS関連データの連携に関するガイドラインver.1.0」を策定」も参照。

■自動運転領域での取り組み

自動運転は、移動手段を担う公共交通のドライバー不足や過疎地域における移動手段の確保に資するものとして期待されている。そんな中、国土交通省は自動運転の実現に向けた環境整備や自動運転技術の開発・実証実験などの後押しなどに取り組んでいる。

環境整備では、国連自動車基準調和世界フォーラム(WP29)における自動運転の国際基準の議論でリードし、2020年6月下旬に基準が成立している。

また、中型自動運転バスを活用した実証実験に向けた開発や、道の駅などを拠点とした自動運転サービスに関する実証実験にも取り組んでいる。

2019年11月には、秋田県内の道の駅「かみこあに」において、自動運転サービスを本格導入した。同省は今後も地方自治体や民間企業と連携しながら、自動運転の実用化促進に取り組んでいきたい考えだ。

■【まとめ】実りある取り組みを今後も

新たな国土交通白書からは、自動運転・MaaS領域に対する同省の並々ならぬ意気込みが感じられる。新たなモビリティサービス普及に向け、今後も各地で実証実験が行われる。国・地方・民間企業が連携し、実りある取り組みが続いていくことに期待したい。

▼令和2年版国土交通白書
https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/r01/hakusho/r02/pdf/kokudo.pdf

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記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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