テスラの「自動運転専用車」Cybercabのスペック公開 ハンドルなし219馬力

ハンドル、ペダルなし219馬力の実力



米EV大手テスラTesla)は9月3日、ロボタクシー専用車Cybercabのローンチイベントをオースティンで開催した。車重1,412kgで標準的なModel 3より317kg軽く、48kWhのバッテリーと219馬力のモーターを搭載し、ハンドルもペダルも持たない自動運転レベル4専用車として仕上げた点が最大の特徴だ。


編集部おすすめサービス<PR>
自動車保険 スクエアbang!(一括見積もり)
「最も安い」自動車保険を選べる!見直すなら今!
新車定額!リースナブル(車のカーリース)
お好きな車が月1万円台!頭金・初期費用なし!
車業界への転職はパソナで!(転職エージェント)
転職後の平均年収837〜1,015万円!今すぐ無料登録を
タクシーアプリは「DiDi」(配車アプリ)
クーポン超充実!「無料」のチャンスも!
編集部おすすめサービス<PR>
スクエアbang!
「最も安い」自動車保険を提案!
リースナブル
新車が月々2万円から!
パソナキャリア
転職後の平均年収837〜1,015万円
タクシーアプリDiDi
クーポンが充実!「乗車無料」チャンス
DodaX

■Cybercab車重1,412kg・219馬力の実力

Cybercabの車重は1,412kg、これは標準的なModel 3より317kg軽い水準だ。ハンドルとペダルを持たない2人乗り車両としては、決して極端な軽さではないとの指摘もある。実際、2人乗りスポーツカーのマツダ・ロードスターは車重が約1,062kgであり、Cybercabの軽量化は装備を極限まで削った結果というより、専用設計によって無駄を抑えた結果に近い。

バッテリー容量は48kWhで、前輪には交流3相の永久磁石モーターを1基搭載する。出力は219馬力に達し、ロボタクシー専用車としては十分な走行性能を確保した形だ。

【自動運転ラボの視点】
テスラが数字で仕様を語ったことは、Cybercabがコンセプトの段階を終え量産車として動き出した証しだろう。軽量化と専用設計を両立させた点は、他社のロボタクシー開発競争にも一定の影響を与えそうだ。

テスラの自動運転Cybercab ついに「ハンドル&ペダルなし」で公道を走る


■実航続距離は約300マイル

Cybercabのエネルギー消費率は1マイルあたり165Wh相当とされ、市街地走行を想定した実航続距離は290マイルから300マイルの範囲になると見積もられている。48kWhという比較的小さなバッテリー容量でありながらこの航続を実現できる背景には、車体を1,412kgまで軽量化したことに加え、乗員2人分のスペースに絞った専用設計がある。

一般的な乗用EVが多用途性を重視して重量を抱えるのに対し、Cybercabは無人でロボタクシー用途に徹することで余分な装備をそぎ落とした。この設計思想が、限られたバッテリー容量でも実用的な航続距離を確保できた理由だと言えるだろう。

【参考】関連記事としては「テスラ、Googleの半額以下「6ドル」のロボタクシーが話題」も参照。


■ハンドルなし・ペダルなしで自動運転レベル4専用

Cybercabは、テスラとして初めてハンドルとペダルを持たない設計で量産される車両だ。米自動車技術会SAEが定める自動運転レベル4に相当する完全自動運転を前提とし、乗員が運転操作に関与する余地を最初から排除している。

人が運転を代われない以上、車両が判断に迷う場面への対応が課題になる。この点についてネバダ州運輸当局は、テスラに対して年間で最大5,000台分のロボタクシー運行許可を認めたが、Cybercabの開発責任者は現実的には年内に2,500台程度の展開にとどまるとの見通しを示した。ハンドルなしの専用車が実際に街を走るまでには、許認可と運用体制の両面でなお時間を要するとみられる。

■Starlink V5と統合

生産はテキサス州の拠点ギガテキサス(Giga Texas)で進む。テスラが2026年7月に公表した株主向け資料によると、Cybercab向けの年間設備能力は125,000台を超える水準に達したという。同工場では200台を超えるCybercabが目撃されたとの報道もあり、量産ラインの稼働は着実に進んでいるようだ。一方で、実際の生産は2026年2月の試作開始、4月の量産開始を経てなお立ち上がりの段階にあり、週産数百台規模を目指している状況にとどまる。

車両には衛星通信システムStarlink V5が直接統合される。テスラのAI担当責任者は、この通信機能が車両の安全な走行そのものには必須ではなく、主にナビゲーションや顧客対応、車両管理のためのものだと説明している。ハンドルを持たない車両が判断に迷った場合には、遠隔の監視担当者が映像を確認しながら対応する仕組みが想定されており、安定した通信環境の確保はその前提条件になる。8月12日には、金色に塗装された複数のCybercabがサンディエゴの駐車場に整列している様子が空撮で確認されており、納車に向けた準備が各地で進んでいることを伺わせる。

■ギガテキサスでの生産はまだ立ち上がり段階

車重1,412kg、219馬力、ハンドルなしという一連のスペック公開は、Cybercabが構想段階を終え量産車として動き出したことを裏付けるものだった。9月3日のローンチイベントを経て、Cybercabはオースティンの一部エリアで実際に配車サービスを始め、自動運転タクシー市場における具体的な選択肢の一つとして扱われ始めている。

ただし、ギガテキサスでの生産はまだ立ち上がり段階にあり、ネバダ州で認められた運行規模も年間数千台にとどまる。スペックという実力が示された今、問われるのはその実力をどこまでの規模で実際の街なかに展開できるかという点だろう。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




関連記事