トヨタ長男関与のWoven City、ついに「見学解禁」

静岡県民対象に受け入れ開始



出典:トヨタプレスリリース

Woven Cityがにぎわいを見せ始めたようだ。静岡県民を対象とした一般住民の募集に続き、一般見学の受け入れを開始した。まだまだ限定的ではあるものの、ウィーバーズが増加してこそ実証成果も向上する。各社の取り組みにも弾みがつきそうだ。

Woven Cityは豊田章男会長肝いりのプロジェクトで、長男・大輔氏がその街づくりをけん引してきた。親子二代の思いと哲学が込められたWoven Cityの最新動向に迫る。


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■Woven City見学の概要

静岡県民対象に見学の受け入れを開始

豊田章男会長(左)と豊田大輔氏(右)=出典:トヨタ公式プレスリリース

Woven Cityを運営するウーブン・バイ・トヨタは2026年8月、静岡県内に住民票を有する人を対象に住民を募集した。枠は25世帯ほどですでに締め切られているが、多くの応募が寄せられたそうだ。おそらく、今後も状況を踏まえながら追加募集などが行われるものと思われる。

同月下旬には、日帰りでWoven Cityを訪問・見学できる「One Day Weavers(ビジター)」の受付を開始した。対象は静岡県在住者、または先行受け入れの案内を受け取った人で、静岡県在住者は2026年9月1日以降予約制で訪問することができる。

滞在時間は10:00~17:00の間で、現時点では入場無料としている。県外在住者については、準備が整い次第改めて告知するそうだ。受入人数拡大とともに、将来入場料も設定されるかもしれない。

早くも見学者が殺到?

SNSには、早くも一般見学を報告するポストが投稿され始めている。いずれも再訪を望んでいる様子だ。まちそのものがアップデートされていくようなワクワク感がうかがえる。


Toyota Woven Cityを見学してきた

妻が興味あると予約を取って勧めてくれたので。自分も携帯で予約して、二人でToyota Woven Cityを見学してきた。下道でも1時間。東名を使えば30分ちょっとでついてしまう。けれど入場者が限られていた、近くて遠い場所。興味があったこの場所に、ついに入ることができた。
事前登録が必要だが、顔認証で入場も決済もOK。この場所でしか使えないWoven Payに気が引けつつも、1000円分だけチャージ。顔認証での支払いを試すことができた。普通にこれは便利。街自体は正直「まだまだこれから」という感じ。1階にテナントが入るような仕組みになっているのだけれど、空きスペースもちらほら。
まちづくりの仕組みとしては、参考になるところとそうでないところがはっきり。3Dプリンタで作られた街のベンチは、僕はすごく好きでこれはすぐに欲しいな、と思った。逆に地下に物流ラインをつくって、住居等の玄関まで荷物を運ぶ仕組みは、まだ課題も多いし、人の介在も多い。
これをそのまま既存の街に導入するのは不可能だ。未来の匂いがする、ちょっとかわった社宅団地、というのが正直なところかもしれない。けれど、まだ未完成な部分が多い今のうちに、訪れたことで。今後、再訪した時に「こんなに変わったんだ」と比較できる基準点ができる、良い経験だったと思う。(https://www.facebook.com/photo?fbid=1077031188594960&set=a.858106010487480

予約は専用WEBサイトから

予約は、専用WEBサイトから行う。Woven City IDを作成し、来場者情報を登録する。スマートフォンで自身の顔と身分証を撮影・アップロードするなど、厳格な本人確認手続きを行う必要がある。その後、訪問日などを予約し、訪問日までにWoven Cityアプリをダウンロードして「Woven City Pay」の設定などを行っておく。

Woven Cityアプリは、ウィーバーズの実証参加をサポートする機能を搭載している。その日に行われている実証の情報確認や参加予約機能、参加した実証へのフィードバック(評価)機能、Woven City 内での決済機能やお知らせ機能などが備わっている。

JR岩波駅、御宿北とWeavers Centerをつなぐシャトルバスも運行しており、2回目の訪問から利用できる。無料駐車場や駐輪場も用意している(駐車場は要予約)。

Woven City内を自由に見学できるほか、より深く知るためのオプショナルツアーも用意されている。Woven Cityの基本を学ぶウェルカムセンターツアーや、Woven City内のさまざまな見どころをスタッフが案内するまちあるきツアーがあるようだ。

▼One Day Weavers|Woven City
https://www.woven-city.global/jpn/people/weavers/visitors/

ウィーバーズは今後も拡大

まだまだ限定的ではあるものの、住民=Residents、そして訪問者=Visitorsの拡充により、実証の受け手となるウィーバーズが充実し始めた。これまで、ウィーバーズはトヨタや実証関係者らの家族に留まっていたため、大きな前進と言える。

2026年4月の時点で、20のインベンターズに対し、ウィーバーズは約100人だったという。そこからの増加分に今回の一般住民募集分を加えると、推定200人弱ほどと思われる。Woven Cityのフェーズ1は最終的に300~360人規模とされているため、キャパはまだ残されている。

より多くのフィードバックを得られる環境が整えば整うほど、実証もはかどる。受け入れ体制などに限界はあるだろうが、インベンターズもウィーバーズのさらなる拡大を望んでいるはずだ。

豊田親子もウィーバーズに

ウィーバーズには、章男会長や大輔氏も名を連ねている。大輔氏は、米企業を経て2016年にトヨタに入社し、2018年に設立されたトヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント(TRI-AD/現ウーブン・バイ・トヨタ)の創業メンバーに加わる。2021年にウーブン・プラネット・ホールディングスのSVPに就任した。

Woven Cityプロジェクトに深く携わり、まちの建設・開発をリードしてきた一人だ。2025年9月のWoven Cityオープニングイベントや2026年4月のイベント「KAKEZAN 2026」などでも責任者の一人として登壇し、Woven Cityに込めた思いを語っている。

大輔氏は8月1日付でトヨタ自動車へ帰任したが、引き続きウィーバーズとしてWoven Cityに住み続けるという。

■【まとめ】見学対象の拡大はいつごろ?

まずは静岡県民に限定し、地元を優先しつつ様子見――といった感じだろうか。今後、都市実証型テーマパークのようなイメージでウィーバーズの拡大を図っていくのか、研究重視のスタンスでやや過剰気味に制限し続けるのかなど戦略が分かれるところだが、静岡県民以外への対象拡大を心待ちにする人は多いものと思われる。

Woven Cityが今後どのような発展を遂げていくのか、要注目だ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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