トヨタWoven City「ワンルームで家賃5万円」!限定25世帯に申込殺到か

2027年3月から2年間の居住



トヨタが発表したWoven City計画=出典:トヨタプレスリリース

トヨタの実証都市Woven Cityが、ついに一般住民(Weavers)の募集を開始した。募集数は25世帯ほどで入居期間は2年間、間取りは1Rから3LDKまで、賃料は5~28万円の範囲となっているようだ。

実証とともに「まち」として少しずつ機能し始めたWoven City。その最新動向に迫る。


▼Woven City住民募集ページ|TOYOTA WOVEN CITY
https://www.woven-city.global/jpn/people/weavers/residents2026/

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■ウィーバーズの募集概要

静岡県在住者限定、単身から家族まで25世帯を受け入れ

応募期間は2026年8月5日から2026年8月19日までで、応募代表者が静岡県内の住民票を有する人が対象となる。世帯の入居希望者全員が、入居期間中に継続して日本国籍または在留資格を保有していることも必須だ。

今回は、25世帯程度の募集を行う。賃料は、1R/1K/1LK(約20~35m2)が約5~10万円、1LDK(約40〜45m2)が約10〜11万円、2LDK(約75~130m2)が約16~22万円、3LDK(約140~180m2)が約24~28万円となっている。

出典:トヨタ公式サイト

定期建物賃貸借で、契約期間は2年(2027年3月〜2029年2月)となっている。実証実験のスケジュールやその他事由により、実証参加期間の延長を要請することもある。


Woven Cityは静岡県裾野市御宿1117番地に位置し、JR御殿場線 岩波駅の岩波ゲートから徒歩約6分(約450メートル)となっている。

敷金は賃料1カ月相当で、家賃保証も必要となる。初回保証委託料(月額賃料の40%)および継続保証委託料(13,000円/年)が発生する。駐車場が必要な人は、駐車場料金約4,000円〜約15,000円となっている。

電気はオール電化で、ガスの一般利用は想定されていない。上水道は井戸水の専用水道を供給する。通信設備として、フリーWi-Fiが完備されているようだ。

各種データの提供が必須

このほか、居住にあたって必要なデータの提供、肖像の使用に入居希望者全員が同意することも求められる。名前や電話番号、勤務先などの基礎情報から、世帯年収幅、顔写真、口座情報、防犯カメラ画像、住居デバイス使用履歴、コールセンターの通話ログ、宅配物の伝票情報、新しいプロダクト・サービスへの興味、モビリティへのパッション、Woven Cityでの滞在頻度 、4つのモビリティへの関心に至るまで、75項目が設定されている。


2026年9月に実施予定の説明会&体験会、同年10月に実施予定の間取りのご提示会に、入居希望者全員で参加する。間取り・賃料の詳細は間取りのご提示会で説明されるそうだ。

内見は賃貸借契約締結後となる。間取りのご提示会において、バーチャル内覧ツールを用いて紹介される。

出典:トヨタ公式サイト

単身向けは相場と変わらず、家族向けは割高?

参考までに、裾野市内の賃貸相場を調べてみた。築浅物件では、新築1LDK(41.25m2)が7万円台(裾野駅 歩17分)、築2年の2LDK(54.04m2)で8万円台(裾野駅 歩15分)などが見つかった。

また、Woven Cityの最寄り駅となる岩波駅近辺の物件は、築19年の1K(31.4m2)が5万円台、築21年の2LDK(54.47m2)が7万円台、築20年の3LDK(82.46m2)が7万円台――といった感じだ。

1R~1LKまでは相場とそれほど変わらないが、2LDK以上になると割高感がある印象だ。Woven Cityでは1Rが5万円と思われるが、裾野市内で探せば、2LDK(44.88m²)5万円という物件もある。7~8万円出せば、2LDK物件がぞろぞろ出てくる。

大都市はともかく、地方の賃貸でWoven Cityの2LDK16万円~という賃料は、かんたんに手を出せない人も多いのではないだろうか。

「Woven Cityに住む」というプレミアム感や、数々の最新技術・取り組みに触れられる特別感に価値を見出せる家族であれば、アリなのかもしれない。

■Woven Cityの最新状況

ウィーバーズはさまざまな実証や生活を通じてフィードバックを行う

Woven Cityは、「未来の当たり前」となる技術やサービスを社会に届け、「幸せの量産」を目指す実証都市だ。トヨタが目指す「モビリティの拡張」は、従来の乗り物としての「移動」だけでなく、ヒト、モノ、情報、エネルギーの4つのモビリティが動くことによる「ヒトの心までも動かすモビリティ」としている。

Woven Cityでは、実証を主体的に行う発明家=Inventors(インベンターズ)と、その発明を支える住民やビジター=Weavers(ウィーバーズ)が行動する。ウィーバーズは、インベンターズの実証を体験してフィードバックする役割を担うとともに、生活する中で感じた困りごとやアイデアをインベンターズと共有し、Woven Cityに携わるすべての人で「未来の当たり前」を模索していく。

ウィーバーズには、「未来の当たり前」を共創するほか、モビリティの拡張への熱意を持ち、より豊かな社会の実現を目指す意思、Woven Cityが「未完成の街」であることを理解し、機器類の停止やその他不測の事態も前向きにとらえる気持ち、コミュニケーションにおける共通言語として英語を使用することがあるため、英語での説明や資料などに抵抗がない素養、Woven Cityが提供するツール・サービスの操作ができることなども求められるようだ。

出典:トヨタ公式サイト

4社が実証を本格化、コンビニやクリニックなども設置

Woven Cityには2026年8月現在、ダイキン工業やダイドードリンコ、UCCジャパン、増進会ホールディングスそれぞれの実証区画をはじめ、スマートクリニックモバイル、レストラン、コンビニエンスストア、ランドリー、Woven Welcome Center、Weavers Center、Kakezan Invention Hub、コートヤード(中央広場)が備わっている。

ダイキン工業は、温度や湿度、映像、音、香りを組み合わせ、世界各地の空気を再現するなど新しい空間体験を創り出すシステムを実証している。人の気分や行動、体の状態に合わせてパーソナライズされた機能的空間を生み出す取り組みのようだ。

ダイドードリンコは、インテリアや周りの環境に溶け込む商品棚もない真っ白な自動販売機「HAKU(ハク)」の実証を行っている。二次元バーコードを読み取り、アプリから商品を選択してWoven City Payで決済を行うと、商品が出てくる仕組みだ。

UCCジャパンは「上島珈琲店 Woven City店」をオープンしている。カフェには実証エリアと一般エリアをそれぞれ設けており、実証エリアでは、客の動作をAI解析する実験を進めている。このデータをもとに、利用者の体験価値を向上させる未来のカフェ創造を検討していく。

増進会ホールディングスは、ナーサリースクール(0~6歳対象)とエレメンタリースクール・アフタースクール(6~12歳対象)の2つのスクールからなる教育施設を設置した。Woven Cityの住民をはじめ近隣住民も利用可能で、子どもたちの生活している様子のデータを集め、よりのびのびと活動できる環境づくりを目指しているという。

Woven Welcome Centerでは、Woven Cityの原点やテストコースの街としての仕組みなどが分かるさまざまな展示が行われている。来訪者向けの施設のようだ。

Weavers Centerは、街のコミュニティスペースとして、日々ウィーバーズやインベンターズ、ワーカーなどWoven Cityに関わる人が集まるという。日中はビジターが見学にきたり、実証の説明会が行われたり、放課後は子どもたちが宿題をしにきたり……といった自由な空間となっているようだ。サポートデスクのスタッフが常駐しており、日々の相談事にも応じる。

Kakezan Invention Hubでは、開発中のプロダクトやサービスに触れられるようだ。Woven Cityにおけるカケザンやコラボレーションの場として、開発に携わるインベンターズと出会うことができ、疑問に感じたことを質問したり、気軽に意見を交わしたりできる。

■【まとめ】一般見学もそろそろ……?

コンビニやレストラン、クリニック、ランドリー……とさまざまなサービスも徐々に整ってきているようだ。おそらく、9月の説明会&体験会や10月の間取りのご提示会でより具体的な中身やビジョンが示されるものと思われる。

ウィーバーズ向けに、e-Paletteによる駅までの送迎サービスなども実装されるのだろうか。いろいろと気になるところだ。

一般見学に関しては、まだ受け入れを行っていない。2026年度以降を予定しており、「One Day Weavers」としてさまざまなプロダクトやサービスに対して、新鮮な視点でフィードバックされることを期待しているという。

まずは、Woven Cityに住みたいというウィーバーズがどれほど集まるのか。引き続き動向に注目したい。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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