
米Amazon傘下の自動運転開発企業Zoox(ズークス)が、一般向けの自動運転タクシー(ロボタクシー)サービスを2025年9月10日からラスベガスでスタートした。同社は、専用設計のロボタクシーを用いた完全自動運転のロボタクシーサービスを提供する史上初の企業となった。
ただ、Zooxのロボタクシー専用車だが、トヨタが開発を進めるサービス専用の多目的自動運転EV「e-Palette(イーパレット)」にそっくり。ネットでは「トヨタのデザインをAmazonがパクったのでは?」という指摘も出ている。
しかし、Zooxの創業は2014年で、2020年末に自社開発したロボタクシーを発表している。そしてトヨタがe-Paletteを発表したのは2018年のため、どっちが先に車両の開発に取りかかったのかははっきりとは分からない。
いずれにしてもどちらも自動運転車のオリジナルデザインで、両社のデザインが世界的なスタンダードになっていることを感じさせる。
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■ラスベガスが「最初の地」に

Zooxによるロボタクシーは、ラスベガスのメインストリートであるラスベガス・ストリップとその周辺を走行する。乗客はZooxアプリでロボタクシーを配車する。現在の降車ポイントはストリップ周辺のホテルなどが複数設定されているが、今後数カ月の間に、サービス拡大にあわせてさらに多くの目的地が追加される予定となっている。
現在は利用者がZooxやロボタクシーサービスに慣れ、拡大に向けてフィードバックの共有を行うための重要なフェーズとなり、乗車料金は無料だ。次のステップとして、規制当局の承認を得た上でラスベガスで有料のサービスを導入していくという。
ZooxのCEO(最高経営責任者)であるアイシャ・エバンス氏は「自動運転車業界は、今年に入り目覚ましい進歩を遂げており、安全でアクセスしやすいモビリティの未来に近づいている。今回、私たちが専用設計のロボタクシーによる完全自動運転のライドシェアサービスの開始により、この画期的な旅の一翼を担えることを大変嬉しく思う」とコメントしている。また「ラスベガスは私たちのデビューに理想的な場所。Zooxはライドシェア体験全体を変革し、全ての乗車を楽しい体験にすることを目指している」と抱負を語った。
■オリジナルデザインの車両
世界で初めてロボタクシーサービスを商用化した米Google系の自動運転開発企業Waymoは、ジャガーのEV(電気自動車)「I-PACE」などの自社開発の自動運転システムを搭載した車両をロボタクシーとして使っている。
それに対し、Zooxのロボタクシーはハンドルやアクセルペダル、ブレーキがない完全ドライバーレスの自動運転車となっている。ボディ全長3,630ミリ×高さ1,936ミリのコンパクトな対面式のモビリティだ。このデザインは「ポッド型」や「シャトル型」などと呼ばれることもある。
トヨタのe-Paletteも、似たようなポッド型の車体となっている。e-Paletteは、移動や物流、物販など多目的に活用できるモビリティサービスを目指したMaaS専用次世代EVのコンセプトカーだ。Autonomous Vehicle(自動運転車)とMaaSを融合させた、トヨタによる自動運転車を利用したモビリティサービスを示す造語「Autono-MaaS」を具現化する存在として、電動化、コネクテッド化、自動運転化が図られている。
現在はNTTグループと米May Mobilityの協業による自動運転実証実験の車両に採用されたり、高齢者を対象にした介護予防サービスに用いられたりしている。トヨタはe-Paletteを多目的モビリティと位置付けており、移動手段以外の用途でも活用していく。

■少人数を運ぶ場合はポッド型が主流に
ポッド型の自動運転車は、ほかにも仏NAVYAの「ARMA」や仏Easy Mileの「EZ10」、エストニア企業Auve Techの「MiCa」、日本のティアフォーが開発する「Minibus 2.0」などがある。またフィンランドのスタートアップSensible 4が無印良品と共同設計した自動運転シャトルバス「GACHA」もポッド型と言えるだろう。
ロボタクシーや自動運転バス向けの完全ドライバーレスの自動運転車のデザインを突き詰めていった最終形は、ポッド型になるのか。Zooxの今後のサービス拡大とともに、開発各社の車両デザインにも注目したい。
【参考】関連記事としては「Amazon、「自動車メーカー」に業態変更?ロボタクシー量産へ」も参照。