イーロン・マスク、自動運転でGoogleに「降参」?テスラ、主軸をロボットに転換か

イーロン・マスクCEOが発言



テスラのイーロン・マスクCEO=出典:Flickr / Public Domain

念願の自動運転タクシー(ロボタクシー)サービスを始動させた米EV(電気自動車)大手のテスラが、主力事業を「自動運転」から「ロボット」に方針転換する可能性が出てきた。

EV販売台数で世界トップを誇るテスラだが、近年は自動運転車の開発に力を入れていることはよく知られている。しかしCEO(最高経営責任者)のイーロン・マスク氏はEVの販売低迷や競争激化を背景に、テスラの将来的な価値の約80%が自社開発のヒューマノイド型(人型)ロボット「オプティマス」から生まれると主張しているようだ。


テスラはロボタクシー事業で先行するGoogle系の自動運転開発企業Waymoに早くも降参してしまったのか。

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■テスラがロボット企業に転換?

マスク氏は2025年9月2日X(旧Twitter)で、「マスタープランパート4を達成するためのステップは何ですか?FSD(フルセルフドライビング)とオプティマスを拡大するという感じでしょうか」という質問に対し、「それが最大の要因だ。テスラの価値の約80%はオプティマスが占めるでしょう」と答えている。

米メディアの報道によると、マスク氏は自動車事業の重要性を相対的に下げる姿勢を強調しており、その反面でオプティマスについては現状は開発段階にあるものの、将来的に自動車事業の収益を上回る可能性があると述べているようだ。

テスラは自動車メーカーの枠を超え、ロボティクス企業へと進化していくのだろうか。


■テスラのオプティマス計画とは?

出典:Wikipedia Commons

テスラは2021年に汎用ヒューマノイド型ロボットの開発を目指す「オプティマス計画」を発表している。テスラ車に用いられている自動運転技術を応用し、人間の労働を補完・代替する人型ロボットを開発することが目的のプロジェクトだ。

AI(人工知能)による意思決定が可能な二足歩行のロボットを開発し、工場や家庭での単純作業などを自動化することで、人手不足の解消や作業効率の改善を目指していく。現在は第3世代のロボットが開発されており、2025年に中国の一般家庭向けの市場に投入される予定だ。その後、2026年に量産を開始、5年以内に年間100万台の生産体制を整えていく計画になっている。

ただし、現時点で製造された機体は数百台程度であり、生産が中断している可能性もあるとも言われている。真偽は不明だが、開発段階での不具合や安全基準を満たすことが難しいといった理由により、オプティマスの商用化までにはさまざまなハードルがあるようだ。

■マスクCEOの発言はどこまで現実に?

これまで幾度もビッグマウスをさく裂させてきたマスク氏だが、ロボット事業は主力事業になるべく順調に進んでいるのだろうか。


テスラは2025年6月からテキサス州オースティンでロボタクシーサービスを始動させたが、セーフティドライバーありでの運行となり、本当の意味での「自動運転車」とは言えないという声が多い。それに対し、世界で初めてロボタクシーサービスを商用化したWaymoは完全ドライバーレスでの自動運転走行を行っており、サービス展開エリアもどんどん拡大している。

今回のロボット事業についての発言は、裏を返せば「自動運転で負けを認めた」ということにはならないだろうか。しかし、たとえ数年遅れになったとしても、マスク氏の発言が実現すると期待する人も多い。話題性では他社よりも目立つテスラなので、今後の行方を見守りたい。

【参考】関連記事としては「米国で「自動運転車」と検索すると「テスラ」が独占状態」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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