米調査会社のGrand View Researchは2020年4月6日までに、2030年における自動運転車の世界需要は420万台に上るという推計を発表した。2030年までの年平均成長率(CAGR)は63.1%に上るという。
同社はGoogleやテスラなどが自動運転領域に参入したことで、自動運転に関する研究開発が飛躍的に進んでいることなどを挙げ、こうしたことが自動運転市場の拡大に寄与すると指摘している。
数年以内に各国での法整備も進み、実証実験も大規模化していくことについても触れている。自動運転車の需要が拡大する国としては、アメリカと中国、日本などの国名を挙げている。
Grand View Researchは自動運転駐車(自動バレーパーキング/スマートパーキング)の市場規模についても推計を発表しており、2020年から2027年にかけてはCARGが17.4%程度になる可能性が高いという。
■自動運転レベルは「3」から「4」「5」へ
自動運転はレベル0〜5の6段階で示される。このうち、「条件付き運転自動化」という呼び方がされるレベル3は一定条件化での自動運転が可能となり、レベル4以上になるとさらに運転操作のシステムへの依存度が増す。
2020年以降にまずレベル3が世界各国で解禁され、各メーカーがレベル3搭載車を発売していくことになる。ちなみに既に日本では今年4月1日に改正道路交通法などが施行され、レベル3が解禁された。ホンダは夏にもレベル3の搭載車両を発売する見込みだ。
将来的にレベル4もしくはレベル5が解禁され、車両も発売されるようになれば、レベル3の車両は姿を消していき主戦場はレベル4もしくはレベル5になっていくはずだ。今回発表された推計で示されているように自動運転車の世界市場は確実に拡大していくと考えられるが、こうした主戦場となるレベルの変化についても知っておきたい。
【参考】自動運転レベルの定義については「自動運転レベル0〜5まで、6段階の技術到達度をまとめて解説」も参照。