AI(人工知能)ロボット開発を手掛ける中国のオリオンスターテクノロジーは2022年10月25日までに、自動運転可能な配膳ロボット「Lucki(ラッキー)」を日本で販売開始することを発表した。
ラッキーは1日に最大600皿の料理を効率的に配膳できるAI搭載ロボットだ。すでに中国や米国、韓国、インドネシア、タイなどで2,000軒以上の飲食店やホテル、病院などで導入されているという。
■積載重量では人が運ぶより2倍の能力
ラッキーは料理を運ぶ先までの最適な配膳ルートを自動的に計算し、レーザーレーダーや各種カメラ、IMU(慣性計測装置)などにより、障害物回避も可能だ。
搭載されているトレーのサイズは42×52センチで、4段になっている。合計積載重量は40キログラムで、人が運ぶより2倍の能力があるという。1回の巡回で最大4卓まで配膳でき、飲食店では1日に約400〜600皿を目安に配膳が可能だという。
ラッキーは上記の配膳モードのほか、「プロモーションモード」や「案内モード」なども実装されている。店外を行き交う人に対してメニューの表示やCMの再生を行うほか、店の中では空いている席まで案内することも可能なようだ。
設置に必要な費用や時間も、競合他社と比べ抑えることができ、小規模店舗でも気軽に導入できるようだ。
■2016年のオリオンスターテクノロジー
2016年設立のオリオンスターテクノロジーは、AI技術に基づく次世代ロボットの開発に注力している。代表取締役の傅盛氏は、4年連続でビジネス誌「フォーチュン」の中国40歳以下のビジネスエリートカテゴリで入選している。
同社が開発しているのは配膳ロボットだけでなく、受付ロボットや配送ロボットなどもある。すでに中国国外での展開に力を入れているオリオンスターテクノロジー。同種のロボットを開発する日本企業も負けてはいられない。
【参考】関連記事としては「「地獄のGW」、自動運転時代はトレンド入りしない 無人配膳ロボなどがフル稼働」も参照。