次世代ドローンの開発を手掛ける株式会社エアロネクスト(本社:東京都渋谷区/代表取締役CEO:田路圭輔)は、2020年1月7〜10日に米ネバダ州ラスベガスで開催される世界最大級の家電技術見本市「CES 2020」において、「空飛ぶゴンドラ」の原理試作1号機をアメリカで初めて披露すると発表した。
日本を含む世界各国で空飛ぶクルマなどのエアモビリティの開発が進む中、アメリカでもこうした開発に対する注目度は高い。エアモビリティの日の丸企業が現地でどこまで来場者から関心が集めるか、注目だ。
■丸いカプセルの中にスキー場のリフトが!?
エアロネクストが公開している画像やYouTube動画によれば、同社が開発している空飛ぶゴンドラは丸いカプセルの中にスキー場のリフトが据え付けられているような見た目で、一般的なクルマと比較すると座る空間がもっとゆったりしており、快適性が高そうな印象を受ける。
そしてその丸いカプセルの前後に2本の「翼」が伸び、その翼の上部に浮力を生み出すためのプロペラがついている形だ。同社によると、機体の揺れが最小限に抑える工夫が施されており、乗り降りしやすいデザインなども特徴であるという。
CES 2020ではこの空飛ぶゴンドラの原理試作1号機「Next MOBILITY」を展示予定だ。自社開発した重心制御技術「4D GRAVITY」などが活用されており、風に強いという特徴がある。離陸から水平飛行へのスムーズな移行や垂直離着陸時の安定性にもつながる。
■「空飛ぶクルマ」開発競争が激化、ウーバーなども
次世代モビリティの開発は近年国内外で盛んになっており、世界的に開発競争が激化している。
ライドシェア世界大手の米ウーバーは2017年に米航空宇宙局(NASA)と提携し、飛行車両の実用化を目指して開発に乗り出している。自動車メーカーの英アストンマーティンも、垂直離着陸機能を備えた3人乗りの空飛ぶコンセプトカー「Volante Vision Concept」を発表している。
日本では有志団体としてスタートした「CARTIVATOR」などが空飛ぶクルマの開発企業として知られる。トヨタを始めとした自動車メーカーやパナソニックや富士通など多くの企業がスポンサー契約をしており、2020年にはデモフライトを、2023年には有人機の販売開始を目指している。
■【まとめ】映画の中だけの話では既にない
映画の中だけの話だと思われていたエアモビリティが実用化する日は、決して遠い未来の話ではない。こうした中で空飛ぶゴンドラに対する注目はもっと高まっていくはずだ。
アメリカのVC(ベンチャーキャピタル)やエンジェル投資家たちも、CES 2020での同社の出展を機に一気に同社への投資熱を高めるかもしれない!?
【参考】関連記事としては「空飛ぶクルマとは? 仕組みや技術、必要なインフラなど|自動運転ラボ」も参照。