5割以上が自動運転技術へ期待(コストを考慮しなければね…) 小型・軽トラック市場動向調査 

自動車工業会、2018年度分を発表



日本自動車工業会が2018年8月から10月に行った「2018年度 小型・軽トラック市場動向調査」の中で、事業者とトラックユーザーの自動運転とコネクテッド機能に対する意識について調査結果がまとめられている。


この調査は市場と需要動向を明らかにする目的で小型・軽トラックユーザーを対象に毎年実施しているものだ。2018年度の調査は東京・大阪・名古屋にて従業員5人以上の事業所(有効回答数759)と全国の小型・軽トラックユーザー(有効回答数1276)を対象に行われた。

自動運転に対する意識の項目では、自動運転に期待するという意見が「コストを考慮しなければ」という前提付きではあるものの、5割以上を占めた。期待する効果としては「安全性の向上」「ドライバーの負担が軽減」といった意見が多かった。

自動運転の導入意向についての調査では、「導入したい」と回答した事業所は全体の10%に留まり、「導入したくない」が45%で大きく上回った。期待の多さに反して導入には否定的な意見が多く、現実的なコストを考えると自動運転を敬遠する事業者が多いことが分かった。

■使ってみたいコネクテッド機能、「車両の故障予知」など

また、コネクテッド機能の利用状況についても調査が行われている。全体の利用率は10%以下にとどまり高くないが、貨物や旅客を含む運輸業の利用率が高く、使っている機能としては「燃費管理」「エコ運転管理」「配車・配送の運行管理」などの業務効率の向上につながる機能が多かった。


一方、「今後利用したいコネクテッド機能」としては「車両の故障予知」「車両点検管理」といった安全性に関する機能の回答が多かった。続いて多かったのは「車両位置確認システム」「ルート最適化管理」で、やはり業務効率向上につながる機能に期待が集まっている。

運輸業では自動運転の導入によるドライバー不足解消などが期待されているが、普及のためには導入コストの問題を解決する必要がありそうだ。


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