独ダイムラーとBMWグループのカーシェアリングサービス「Share Now」の車両がアメリカシカゴでハッキングされ、100台以上が盗難被害に遭っていたことが、米CBS放送の記者ブラッド・エドワーズ(Brad Edwards)氏がツイッターに投稿したことで明らかになった。
盗まれたのはメルセデスベンツなどを含む高級車で、100台以上の行方が分からなくなっているという。現地報道などによれば、現在警察が捜査を進めており、12人以上が警察に拘束されている。シカゴ警察の広報担当が現地メディアに話したところによれば、事件に関連する車両の一部を既に発見しているという。
ハッキングの詳しい手口は分かっていないが、Share Nowの広報担当者が現地メディアに語ったところによると、個人情報や機密情報の流出は確認されていないようだ。念のためシカゴ内でのShare Nowサービスは一時的に中断している状況だという。
■次世代自動車のハッキング被害にも懸念
常時インターネットとつながるコネクテッドカーや自動運転車両はハッキング被害に遭う可能性も高い。高度なサイバーセキュリティが求められるため、自動車業界でのセキュリティ需要は年々高まっている。
今回のようにハッキングによる盗難被害も考えらえるが、万が一走行中の自動運転システムがハッキングされて制御を失ってしまうと、重大な事故につながる恐れもある。安全性を確保するためにサイバーセキュリティの確立は必須な課題だといえるだろう。
実際に国内外のさまざまな企業が車載セキュリティ事業に乗り出している。インターネットをはじめとするサイバーセキュリティ分野はセキュリティ側とハッカーのいたちごっこになる可能性が高い。自動運転の実用化とともに、セキュリティ事業も常に進化を求められることになる。
【参考】関連記事としては「終わり無き「ハッカーvs車」の仁義なき戦い ACCESS社、蘭セキュリティ企業「Irdeto」と協業」も参照。
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— 自動運転ラボ (@jidountenlab) January 10, 2019