自動運転開発費、トヨタは試算ベースで世界4位 首位はあの企業

米テックメディアThe Informationが公表





米テックメディアの「The Information」が、自動運転業界にとっては興味深い試算データを公表し、話題になっている。2019年までに自動運転開発に各社が少なくともいくらと投じたかというもので、世界で初めて自動運転タクシーを商用化したGoogle系Waymo(ウェイモ)が約35億ドル(約3800億円)で1位だった。







この調査データによれば、30社を合計した過去数年の研究開発費(R&D費)は少なく見積もっても160億ドル(約1兆7000億円)に上る。自動運転技術の実用化に向けた動きが加速する中、今後はさらに研究開発費が増えていくことが考えられる。

■2位はGM子会社のCruise、3位はウーバー

The Informationの試算によれば、ウェイモに続いて研究開発費が多かったのは米GMの自動運転子会社であるCruise(クルーズ)で、30億ドル強と見積もられている。

3位となったのはライドシェア世界最大手のウーバー・テクノロジーズで約20億ドル。ウーバーは過去に自動運転車の実証実験中に死亡事故を起こしているが、その後、一時中断していた実証実験の再開や要素技術を開発するスタートアップ企業の買収などで引き続き注目を集めている。

4位に並ぶのが中国のインターネット検索大手・百度(バイドゥ)と日本のトヨタ自動車だ。自動運転開発に関する技術開発費はこれまでの累計でそれぞれ少なくとも約15億ドル(約1600億円)に上るという。

百度は自動運転の国際的な連合組織として「アポロ計画」を立ち上げ、自社でも関連技術の開発に余念がない。中国政府も百度の自動運転計画を積極的に支援しており、特区内での自動運転レベル4(高度運転自動化)の走行を許可するなどしている。

トヨタは自動運転EV(電気自動車)「e-Palette」の開発や米拠点での自動運転システムの開発に力を入れている。日本においては東京・日本橋に自動運転開発子会社「TRI-AD」の拠点を立ち上げ、優秀なエンジニアの確保に力を入れている。

■スタートアップ企業も上位にランクイン

こうした企業のあとに続くのが、「Argo + Ford」(約10億ドル)、「Apple」(約10億ドル)、「Aptiv」(約7.5億ドル)のほか、シリコンバレーのスタートアップ企業である「Zoox」(約5億ドル)や「Aurora」(約2億ドル)などだ。

こうした結果からは、スタートアップ企業も資金調達による潤沢な資金を背景に、大企業と比べて決して見劣りしない額の研究開発費を拠出していることが分かる。

2020年以降はスタートアップ企業を含む各社が今までよりもさらに巨額の研究開発費を投じ、関連技術の進化に力を入れるはずだ。そうすればこのランキングもがらりと変わるかもしれない。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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