株式会社大林組(本社:東京都港区/代表取締役社長:蓮輪賢治)は2021年7月30日までに、次世代道路構想「ダイバーストリート」を構築したと発表した。
ダイバーストリートとは、地上の道路と地下の道路が一体となった次世代の道路構想で、トヨタ自動車グループの豊田中央研究所と未来創生センターと共同開発したものだという。
■次世代道路構想「ダイバーストリート」とは?
ダイバーストリートにおける地下空間では、無人搬送車(AGV)などによる高度な物流システムを導入でき、無電柱化や共同溝などの効率的なインフラ配置にも寄与するという。豪雨時に雨水貯留の役割も果たせるようだ。
ちなみに地下空間は新たに開発した施工法が導入され、短工期かつローコストで構築することができることを強調している。具体的な施工法は、以下のプレスリリースで詳しく説明されている。
▼次世代の道路構想「ダイバーストリート」の実現に必要な施工法を開発しました
https://www.obayashi.co.jp/news/detail/news20210721_1.html
また地上道路では、自動運転の路車間通信(V2I)や走行中給電を可能にする路面機能を持たせるなど、高い機能性を備えた仕組みを導入する。
大林組はこのダイバーストリートについて「スマートシティのインフラ基盤の構築に貢献していきます」としている。
■トヨタのWoven Cityで導入される可能性大
ちなみに日本におけるスマートシティと言えば、トヨタ自動車による「Woven City(ウーブン・シティ)」が思い浮かぶ。
Woven Cityはトヨタが2020年に構想を発表し、2021年2月から建設に着手している実証都市で、地上に自動運転モビリティや歩行者、パーソナルモビリティがそれぞれ利用できる道路を敷設し、地下には物流用の道を開通させるという計画が立てられている。
今回のダイバーストリートの開発にトヨタ自動車グループが関わっていることを考えると、新施工法で造られるダイバーストリートが、Woven Cityに導入される可能性は高そうだ。今後の展開に注目したい。
▼大林組公式サイト
https://www.obayashi.co.jp/
▼トヨタ「Woven City」公式サイト
https://www.woven-city.global/jpn
【参考】関連記事としては「Woven Cityが、日本最速で「事故ゼロ都市」に!?自動運転とジコゼロ大作戦の知見で」も参照。