ドローンが建設現場の重量物運搬で活躍!SkyDriveと大林組、実証実験を実施

「建設現場の形を変えていくものに」



出典:SkyDriveプレスリリース

次世代モビリティとして「空飛ぶクルマ」の開発を手掛けるスタートアップである株式会社SkyDrive(本社:東京都新宿区/代表取締役社長:福澤知浩)は2020年2月17日までに、株式会社大林組(本社:東京都港区/代表取締役社長:蓮輪賢治)と共同で、建設現場での重量物運搬に「カーゴドローン」を活用することを目的とした実証実験を実施したと発表した。

実証実験で使用されたカーゴドローンは、SkyDriveが開発した重量物運搬に特化したドローンだ。建設現場でこうしたドローンの活用が期待されている背景には、少子高齢化に伴って建設現場において人材不足が起きていることがある。


大林組では、自動走行可能な運送車として「AGV(無人搬送車)」を活用し、搬送作業の自動化を進めている。ただ土木現場は山間部や急傾斜地に位置することもあり、AGVによる搬送には限界がある。こうした課題の解決につながるのがカーゴドローンだ。

カーゴドローンが導入されれば、建設作業員の危険回避や作業負担の軽減などにも貢献し、労働力不足を補う役割としても心強い存在となる。

■「建設現場の形を変えていくものに」

この実証実験は2019年12月25日に愛知県の研究開発拠点「知の拠点あいち」で実施され、土木現場を想定して状況で5つの品物をカーゴドローンで運搬した。報道発表で公開されている映像からは、カーゴドローンが安定した飛行で品物を運搬する様子がうかがえる。


今回使用されたカーゴドローンは、最大時速40キロメートル、飛行可能距離3キロメートル、飛行時間は15分までのスペックであり、着陸せずに荷物を昇降するタイプとなる。

大林組の生産技術本部先端技術企画部の元村氏は、「今後カーゴドローンに期待することは?」という質問に対し「カーゴドローンが、生産性の向上に対するこれまでの発想をガラリと変え、建設現場の形を変えていくものになっていくことを期待します」とコメントしている。

またSkyDriveの福澤知浩代表取締役は「荷物の着脱が簡単になること、様々な環境に耐えられる機体など、今後はより一層ユーザビリティに注力した開発を進めていき、より幅広いシーンで活用して頂けるカーゴドローンを創り上げていきたいと思います」と述べている。

【参考】関連記事としては「空飛ぶクルマとは? 仕組みや技術、必要なインフラなど|自動運転ラボ」も参照。



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