自動運転の実証実験は米カリフォルニア州で盛んに行われているが、最近では中国の首都・北京でも積極的に行われている。そんな北京における実証実験で、どの企業がどれだけ実証実績を積み重ねたかが分かるデータを、北京の当局が明らかにしている。
そのデータによれば、2018〜2019年にかけて実施した実証実験で最も総走行距離が長かったのが、ネット検索最大手・百度(Baidu)で89万3900キロとなっている。Pony.aiが12万1300キロで2位となり、以降、トヨタが1万1129キロで3位、テンセントが4157キロで4位と続いている。
以下が北京当局が公表している資料における走行実績のデータだ。(棒グラフでは企業名が中国語になっているので、以下、自動運転ラボでアルファベット表記の表を作成した)
▼2018〜2019年の北京における自動運転実証の走行実績
1位:Baidu(893,900km)
2位:Pony.ai(121,300km)
3位:Toyota(11,129km)
4位:Tencent(4,157km)
5位:NIO(3,515km)
6位:IDRIVERPLUS(1,403km)
7位:DiDi(1,332km)
8位:AutoChips(1,220km)
9位:Audi(950km)
10位:Daimler(910km)
11位:BAIC BJEV(235km)
12位:Meituan(133km)
13位:Congqing(0km)
非中国系の大手自動車メーカーとしてはトヨタが3位で最も上位で、アウディは9位、ダイムラーは10位に留まっている。
■カリフォルニア州ではウェイモが圧倒
ちなみに、カリフォルニア州の車両管理局(DMV)が2018年12月から2019年11月までの実証走行実績のランキングを公表しているが、北京におけるランキングとは様相が大きく異なる。
首位はグーグル系ウェイモで145万4137キロとなっており、GMクルーズが83万1040キロ、Pony.aiが17万4845キロ、百度(Baidu)が10万8300キロと続いている。
こうした米カリフォルニア州と中国・北京における走行実績ランキングを比べてみると、アメリカではウェイモ、北京では百度が圧倒していると言える。
またトヨタが4億ドルの出資を発表したPony.aiはカリフォルニアにおいても北京においても上位におり、自動運転業界で存在感が高まっていることが分かる。
【参考】関連記事としては「アップルの自動運転実証実績、79,754→7,544マイルに」も参照。